更新日: 2020.01.16 その他家計

増税後の家計負担、増えた?減った?変わらない?2019年の家庭の収支って?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

増税後の家計負担、増えた?減った?変わらない?2019年の家庭の収支って?
年も明け、消費増税からはや3ヶ月以上が経ちました。軽減税率の適用品目もなんとなく頭に入り、買い物の際に混乱することが少なくなってきた頃ではないでしょうか。
 
増税前は家計への負担が懸念される報道も多くありましたが、実際はどうなっているのか気になるところ。今回は、株式会社GVが運営するお金の情報サイト「まねーぶ」による、2019年の家計調査(※)の結果を見ていきましょう。
 
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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わたしたちの消費支出は1年間で○○万円!

この調査は、全国20代~60代の一般世帯を対象に行われたものです。まずは家計の収支をチェック!
 
【世帯の年間収入】
・300万円未満          5.0%
・300万円以上~500万円未満   16.8%
・500万円以上~700万円未満   26.0%
・700万円以上~900万円未満   23.9%
・900万円以上~1000万円未満   6.8%
・1000万円以上~1200万円未満  7.8%
・1200万円以上~1400万円未満  9.1%
・1400万円以上         4.8%
 
ボリュームゾーンは、300万円以上~900万円未満という結果に。回答者の世帯割合は「共働き世帯」が58.1%、「専業主婦(主夫)世帯」が41.9%ということから考えると、このくらいの年収が一般的といえるのかもしれません。
 
では反対に、消費支出はどのくらいあるのでしょうか。
 
【世帯の年間消費支出】
・300万円未満         16.8%
・300万円以上~400万円未満   17.8%
・400万円以上~500万円未満   21.9%
・500万円以上~600万円未満   17.6%
・600万円以上~700万円未満   14.4%
・700万円以上~900万円未満   5.9%
・900万円以上~1000万円未満  1.5%
・1000万円以上         4.3%
 
回答者の世帯人数の割合は、2人世帯が35.4%、3人世帯が30.1%、4人世帯が24.4%となっており、平均3.12人の消費支出額が上記の結果に。こちらは年収と比較すると、回答にややばらつきが見られ、300万円未満~700万円未満がメインとなりました。
 
年収から消費支出を引いた家計収支では、黒字の世帯が91.6%、赤字の世帯が6.4%、プラマイゼロの世帯が2.0%という実情が見えてきます。この数字だけ見ると、不景気とはいえ、そこそこ貯金できている人が多いのでは?という印象もありますが、みなさんの実感としてはいかがでしょうか。
 

消費税増税後に家計負担が増加した世帯は半数以上

では、消費税増税後の家計負担について見ていきましょう。
 
【消費税増税前後の家計負担比較】
1位:負担がやや増えた      47.8%
2位:変わらない         41.0%
3位:負担が非常に増えた      8.8%
4位:負担がやや減った(還元等)  2.5%
 
ランキングは上記のとおり。「負担がやや増えた」「変わらない」が拮抗しているものの、増税後に家計負担が増加したと感じている世帯は全体の56.5%という結果になりました。
 
このように半数以上の世帯が家計負担の増加を実感していますが、家計の改善や見直しなどはどうなっているのでしょうか。
 
【消費税増税前後の家計改善・見直し】
1位:変わらない       42.8%
2位:家計見直し努力している 42.1%
3位:無駄遣い浪費している   8.4%
4位:家計改善我慢している   6.8%
 
なにもしていない世帯と、努力している世帯がほぼ同数という結果に。積極的に消費を我慢したり逆に散財したりしている世帯はまれ、ということもわかりました。
 
増税で家計負担が増加したと感じているのは56.5%、しかしなにかしら努力したり我慢したりしている世帯は48.9%……。「家計の負担は増えたけど、家計を見直すのはなかなか大変」という思いがあるのかもしれませんね。
 

節約のために削減するのは○○費

最後に、節約のためにどんな支出を削減しているのかをチェックしてみます。
 
【節約・削減した支出項目と平均捻出額】
1位:食費           8万9404円
2位:固定通信費(スマホ料金) 8万7692円
3位:フリマアプリ(収入)   5万2154円
4位:水道光熱費        3万9286円
5位:ポイント活動(収入)   4万8750円
 
トップは食費。たしかに毎日の買い物で特売品を選んだり、安いスーパーを探したりなど、節約にチャレンジするハードルが低い項目といえそうです。2位にはスマホ料金がランクイン。プランやオプションを見直したり、場合によっては安いMVNOのスマホに乗り換えたりなどで節約をする人が多いのでしょうか。
 
そのほか、要らないものをフリマアプリで売って地道に稼ぐ方法や、ポイントサイトを使ってコツコツ稼ぐ“ポイ活”に励む人も。パソコンやスマートフォンの普及にともない、現代ならではの節約方法も流行っているようです。
 
今回の調査で、消費増税は少なからず家計の負担になっていることがわかりました。そのうえで節約にチャレンジする世帯となにもしていない世帯はまだ二極化しているものの、有効なのは“日々の生活で見直せる支出項目の削減”という現状も見えてきます。
 
2020年、気持ちを新たに家計を見直し、増税の負担をなるべく軽くしたいものですね。
 
出典 ※株式会社GV「2019年 家計調査」
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部


 

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