更新日: 2020.06.12 借り換え

おまとめローンと借り換えの違いを解説!ローン一本化や金利の仕組みを理解しよう

執筆者 : 鴨志田 大輔

おまとめローンと借り換えの違いを解説!ローン一本化や金利の仕組みを理解しよう
鴨志田 大輔

執筆者:鴨志田 大輔

ファイナンシャルプランナー

ファイナンシャルプランナー
 
大学卒業後、広告代理店に入社。
社会人生活をする中で、自分のお金の知識が高くない事を感じ、お金の知識をより持っている方が人生が豊かになると痛感。
 
人生をより幸せで豊かにする為にお金の知識を持ちたい気持ちが強くなり、ファイナンシャルプランナーの資格を取得
 
現在は、初心者の方が見て、分かりやすい記事を作成する事でお金の知識を発信することに注力している

現在利用中のローンが複数あり、一本化して整理したいと考えている方もいるでしょう。また「返済を負担に感じている」「金利をできるだけ抑えたい」といった理由から、より条件の良いローンに乗り換えたいと考えている方もいるのではないでしょうか。
 
そのようなときに利用できる手段が「おまとめローン」と「借り換え」です。
 
この2つはいずれも、より条件の良いローンを新たに借りてそれまでのローンを返済するという点は同じですが、それぞれ違うものです。
 
ここでは、おまとめローンと借り換えについてよく知りたい方のために、違いやそれぞれのメリット・デメリット、利用の流れなどをまとめました。
 

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「おまとめローン」と「借り換え」の違いとは?

おまとめローンとは、複数社からの借り入れを一本化することです。
 
例えばA社、B社、C社から合計100万円を借りている場合に、100万円をD社で借りてA、B、C各社に返済し、借入先をD社に絞るのがおまとめローンです。
 
主に消費者金融や銀行カードローンが、おまとめローン専用のローン商品を取り扱っています。
 
一方、借り換えは、現在借りているカードローンを、他の業者から借りて完済するものです。A社から借り入れしている場合に、より毎月の返済額が低いB社で借り入れてA社のローン残額を完済し、借入先をB社に乗り換えるようなケースをいいます。
 
また、おまとめローン・借り換えを利用したあとに、新たな借り入れをする場合の制限にも違いがあります。
 
特に注意しなければならないのは、おまとめローンは「返済専用のローン」である点です。おまとめローンでは、借り入れを1社にまとめたあとに追加融資を受けることができないことがあります。また、他社カードローンも契約できなくなる場合があるため、よく検討してから利用しましょう。
 
一方、借り換えの場合は、借り換えたのちも限度額の範囲内で自由に追加の借り入れができます。
 

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複数のローンを一本化するなら「おまとめローン」

借り換えとの違いでも触れたように、複数の金融機関からの借り入れを一本化するものが、おまとめローンです。
 
通常、消費者金融のカードローンや信販会社のキャッシングなどは、総量規制の対象となり、年収の3分の1以上は借り入れできません。しかし、おまとめローンは例外的に総量規制の対象外(例外貸付)であると定められています。
 
そのため、おまとめローン専用商品を利用すれば、借入残額が年収の3分の1を超える場合にも多重債務状態を整理して借入先を1社にまとめることが可能です。
 
多重債務状態に陥ると、返済の管理が大変になり、支払いの負担も大きくなります。おまとめローンを利用して多重債務状態を解消すれば、手間や金銭的な負担をぐっと減らせる可能性があります。

 

おまとめローンがおすすめな理由

おまとめローンがおすすめできる具体的な理由は、次のような点です。
 
●返済が管理しやすくなる
借入先が複数あると返済期日のスケジュール管理が煩雑になり、振り込みを失念するリスクが高くなります。また、借入先の件数分だけ振込手続をする手間もかかります。借入先を1社にまとめると毎月の返済が1回になり、管理がしやすくなるでしょう。
 
●金利負担が軽減できる
カードローンの上限金利は借入残高が大きいほど低くなる傾向にあります。複数の借り入れをひとつにまとめると借入残高が元のローンより大きくなるため、金利が低くなることが期待できるでしょう。
 
また、おまとめローン専用の商品は通常のカードローンよりも金利が低い場合が多いため、より金利設定が低いローンに一本化すれば、その分金利負担が低減できる可能性があります。
 
●月々の返済額が下がる
借入先を1社にまとめる際に、月々の返済金額を下げられます。例えば従来は毎月A社、B社、C社にそれぞれ1万円ずつ、計3万円の元金を返済していたものを、D社に1万5000円の元金を支払うというように、負担の軽減が可能です。
 
●信用情報が整理できる
借入先が複数にわたると、ローン申し込みの審査で不利になる場合があります。おまとめローンで借り入れを一本化すると、借入先が複数ある状態が解消され、信用情報を借入先が1社のみの状態に整理できます。

 

おまとめローンを利用するときに注意すること

おまとめローンは、適切に利用すると負担軽減につながります。しかし、きちんと性質を理解したうえで利用しなければ、かえって負担が増えることもあるため注意しなければなりません。
主な注意点は、以下のとおりです。
 
●審査に通らないことがある
元の借入先が多すぎる、借入総額が大きすぎるなどの理由で、おまとめ先の審査に通らないことがあります。また、過去に延滞がある、収入が不安定といった場合も、審査に通りづらくなる可能性があるため注意しましょう。
 
●金利が下がらない場合がある
元のローンと新しいローンの金利差や借り入れる金額によっては、借り換え後に思うように金利が下がらないケースがあります。特に数万円程度とあまり金額が大きくない借り入れをまとめる場合は金利が下がりづらい傾向があるため気をつけてください。
 
●総支払額が増える場合がある
ローンをまとめる際に月々の支払金額を下げると、返済期間が長くなり、結果的に金利を含めた返済総額がまとめる前より大きくなることがあります。
 
●追加融資ができないことがある
上でも触れましたが、おまとめローン専用商品のなかには、追加融資に対応していないものがあります。新たな借り入れが必要になった場合は他のローンを利用することになりますが、おまとめローンには含まれないため、総量規制に抵触する場合は借りられません。

 

おまとめローンに向いている人

おすすめできるポイントや注意点を踏まえると、おまとめローンに向いているのは次のような人です。
 

・複数の借入先がある
・返済の手間やスケジュール管理の負担を減らしたい
・借入総額が大きい
・金利の負担を減らしたい
・月々の支払いが負担になっているため金額を下げたい
・新たな借り入れをしなくても家計に余裕がある

 
ただし、上記に当てはまっても、おまとめ前後の金利差や借入総額などの条件によっては、想定したようなメリットを得られないことがあります。事前に貸付条件などを確認し、よく検討することが大切です。

 

おまとめローンができる銀行・消費者金融

メガバンクやネット銀行の多くは、おまとめローン専用商品を取り扱っていません。しかし、使途自由のカードローンを取り扱っている場合が多く、消費者金融系カードローンなどと比べて金利が低いものも多いため、おまとめ目的で利用できます。
 
また、地方銀行のなかには、おまとめローン専用商品を取り扱っている銀行も多数あります。ここでは、メガバンク・ネット銀行のおまとめローンに使えるカードローンを表にまとめました。
 

金融機関名 商品名 金利 融資上限額
三菱UFJ銀行 バンクイック 1.8~14.6% 最大500万円
三井住友銀行 三井住友カード
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りそな銀行 りそなフリーローン 6.0~14.0% 最大500万円
みずほ銀行 みずほ銀行カードローン 2.0~14.0% 最大800万円
楽天銀行 スーパーローン 1.9~14.5% 最大800万円
auじぶん銀行 カードローン
(じぶんローン)
1.48~17.5% 最大800万円

 
また、大手消費者金融各社は、次の表のようなおまとめローン専用商品を取り扱っています。
 

金融機関名 商品名 金利 融資上限額
アコム 貸金業法に基づく借換え専用ローン 7.7~18.0% 最大300万円
アイフル かりかえMAX・おまとめMAX 3.0~17.5% 最大800万円
プロミス おまとめローン 6.3~17.8% 最大300万円

 

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金利が低い別会社のローンにするなら「借り換え」

A社の借り入れをより金利の低いB社からの借り入れで完済し、乗り換えるのが借り換えだと説明しました。おまとめローンと同様に借金を借金で返すという方法ですが、こちらは元の借入先1社に対して、借換先1社が基本です。
 
借り換えをするには改めて審査を受ける必要がありますが、金利などの条件が良い借換先があればメリットも大きいため、検討してもよいかもしれません。
 
以下で、借り換えの具体的なメリットや注意したいデメリットについてみていきましょう。

 

借り換えをするメリット

借り換えには、次のようなメリットがあります。
 
●金利の負担を減らせる
上限金利が従来の借入先よりも低く設定されている金融機関で借り換えをすると、借り換える前と比べて利息の支払いを軽減可能です。金利差や借入額によっては完済時の返済総額に大きな差が生まれることもあります。
 
●月々の返済金額を減らせる
同じ残高スライド元利定額返済方式でも、最低返済金額がより少ない借換先を選べば月々の返済額を減らせます。毎月の返済が負担になっている方は、現在の借入残高に対して、他社の最低返済金額がいくらなのか比較してみましょう。
 
●カードローンならお金の使途が自由
上述しましたが、おまとめローンへ借り換えすると追加の借り入れができなくなることがあります。一般的なカードローンなら使い道が自由のため、借り換えに利用しても問題がなく、借り換えに使ったあとに利用枠が空いていれば、ほかの目的に使っても問題ありません。
 
●利用限度額を増やせる可能性がある
借り換えの申し込みの際に、現在利用しているカードローンより大きい利用限度額で申し込み審査に通れば、利用限度額を増やせる可能性があります。

 

借り換えをするデメリット

借り換えにはメリットがある反面デメリットもあるため、利用する際には本当に借り換えるのが得かどうか、よく検討する必要があります。主なデメリットは、次のようなものです。
 
●再審査を受ける必要がある
借り換えをするということは、新たに他社に借り入れを申し込んで契約をするということです。現在利用中のカードローンを契約するときには信用情報に問題がなかったとしても、新たに申し込むまでに信用が低下していることもあります。そのため、審査に落ちる可能性があることに気をつけましょう。
 
また、ローンの申し込み履歴は信用情報に一定期間残るため、1社審査に落ちてすぐに他社に申し込んでも、審査に通らない可能性が高くなります。
 
●返済総額が増えるケースがある
毎回の最低返済金額が少なくなると、月々の負担は減る一方で、完済までの期間は長くなります。そのために多くの利息を支払うことになり、借り換え前と比べて返済総額が増える場合があります。
 
●利用方法が変わることがある
借り換えによって、借入方法や返済方法、毎月の返済期日などが変わる場合があります。返済に使える店舗が今までよりも遠くなってしまうと、時間や必要経費の面もムダが生じることもあるため注意しましょう。
 
参考記事:カードローン借り換えのデメリットとは?仕組みとメリットも解説
 

借り換えに向いている人

メリットとデメリットの両方を考慮すると、借り換えを利用するのに向いているのは、次のような人です。
 

・毎月の最低返済金額が多く負担になっている
・信用情報に金融事故などの問題がない
・現在の借入金利が高い
・借入残高が多い

 
金融機関ごとにカードローンの貸付条件には違いがあるため、借り入れの内容によっては借り換えてもメリットが小さいこともあります。現在の借り入れと比較をして、借り換えたときにメリットのある借換先を見極めることが大切です。

 

借り換えは審査が厳しくなる?

借り換えのためにカードローンを申し込むと、借金を抱えた状態での審査となります。一般的なカードローンの審査では、使途が借り換えであることは加味されません。そのため、すでに借金があることが原因で、審査が厳しくなる可能性があるでしょう。
 
また、使途が借り換えに限定されていないカードローンを利用する場合は、総量規制のルールが審査に影響する可能性もあるため注意が必要です。

 

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おまとめローンと借り換えの申し込みからの流れ

おまとめローンと借り換えは、いずれもお金を借りる契約です。そのため基本的には、一般的なローンの利用時と同じように、申し込みのあとに審査が行われ、通過すれば契約をして融資を受けるという流れで利用します。
 
通常のローン利用時と異なるのは、いずれも、お金を借りたらもともとの借入先に返済する必要があるという点です。以下で、おまとめローンと借り換えそれぞれについて、具体的な流れをみていきましょう。

 

おまとめローンの流れ

金融機関によって細かな手続き方法は違いますが、おまとめローンの申し込みはおおよそ次のような流れで進みます。
 

1.申し込み

WEBなどを利用して申し込みします。本人確認の提出をするほか、借入希望金額によっては収入証明書類も提出します。

 

2.審査

申込時の申告内容をもとに、審査が行われます。審査が完了すると、電話やメールで結果が通知されます。

 

3.契約

WEBや店頭への来店など、金融機関所定の方法で契約手続きを行います。

 

4.借り入れ

契約を終えたら、振り込みやATMで融資金を受け取ります。

 

5.他社返済

融資金を使って元の借入先それぞれに残高を返済します。

 

借り換えの流れ

借り換えの場合は、一般的なカードローンの新規申し込みと同様の手順で利用します。おおまかな流れは以下のとおりです。
 

1.申し込み

条件の良い金融機関を選び、WEBや電話、ローン契約機などを利用して申し込みをします。

 

2.必要書類提出

本人確認書類のほか、必要に応じて収入証明書類を提出します。

 

3.審査

申込者の申告情報をもとに審査が行われます。金融機関によってはまず仮審査を実施したあと、問題がなければ本審査に移ります。

 

4.カード発行・融資

発行されたカードを受け取るとすぐに、融資を受けられます。カードが発行されないカードレスのカードローンもあります。

 

5.他社返済

必要な金額を借り入れ、元の借入先に返済します。

 

おまとめローンと借り換えにおすすめのカードローン

おまとめローンや借り換えを利用する際には、現在の借り入れよりも条件の良い借入先を利用することが重要です。どのような条件に注目すればよいかは、おまとめ・借り換えの目的によって異なります。
 
例えば、金利の負担を減らしたい場合は金利を、毎月の返済額を抑えたい場合は最低返済金額が低いローンを選ぶとよいでしょう。また、借り入れや返済の利便性、申し込みから融資までの時間なども、借入先を検討する際の大事な判断材料です。
 
ここでは、特に利便性やスピード感に注目して、おまとめローンと借り換えにおすすめの消費者金融を紹介します。

 

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SMBCモビットは、約50万人の会員をもつカードローンです。WEBで24時間申し込め、簡易審査の結果は10秒でわかるため、お金を借りられるかどうか急いで知りたい場合に適しています。
 
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参考記事:SMBCモビット
参照:SMBCモビット公式サイト

 

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アイフルのカードローンは、WEBからの申し込みなら24時間365日受け付けています。審査時の在籍確認は原則として実施しておらず、郵送物がないカードレスも選択可能。申し込みから借り入れまでスマホアプリでの完結もできるため、周囲に利用を知られたくない場合にも便利です。
 
また、おまとめローンも取り扱っていて、実質年率3.0~17.5%、返済期間最長10年、返済回数120回までという条件で借り入れできます。
 

融資上限額 金利 審査時間
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参考記事:アイフル
出典:アイフル公式サイト
 
 

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おまとめローンと借り換えの違いを理解して利用しよう

おまとめローンと借り換えは、他社から新たに借り入れをして従来の借り入れを返済するという点では共通しています。しかし、もともとの借入先がおまとめローンは複数、借り換えは1社という違いがあります。自分の状況ではおまとめローンと借り換えのどちらを利用するべきかを考えて、新しい借入先を探しましょう。
 
また、借換先を選択するときには、おまとめローンや借り換えの目的は何かをはっきりさせて、目的に合う条件のローンを選ぶことも重要なポイントです。
 
おまとめローンも借り換えも、借入額や金利などの条件によってはメリットが少ない場合や、逆に負担が増える場合があります。現在の借り入れとおまとめローンや借換先の貸付条件をよく比較して、一本化や借り換えをしても後悔しないかどうかを検討することが大切です。

 
執筆者:鴨志田 大輔
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