更新日: 2020.05.31 その他

コロナ禍の下、買い物の物差しについて考えてみましょう

コロナ禍の下、買い物の物差しについて考えてみましょう
コロナの感染防止には、人との接触を避けることが有効で、「買い物は3日に一度」や通販の利用が推奨されています。
 
また外出自粛の間に自宅の片づけが進み、不用品を処分するためにリサイクルショップやネットオークションの利用者が増えているようです。オークションで売る側に立ったことで、購入時の尺度も変化しているようです。
 
宮﨑真紀子

執筆者:宮﨑真紀子(みやざき まきこ)

ファイナンシャルプランナーCFP(R)認定者、相続診断士

大阪府出身。同志社大学経済学部卒業後、5年間繊維メーカーに勤務。
その後、派遣社員として数社の金融機関を経てFPとして独立。
大きな心配事はもちろん、ちょっとした不安でも「お金」に関することは相談しづらい・・・。
そんな時気軽に相談できる存在でありたい~というポリシーのもと、
個別相談・セミナー講師・執筆活動を展開中。
新聞・テレビ等のメディアにもフィールドを広げている。
ライフプランに応じた家計のスリム化・健全化を通じて、夢を形にするお手伝いを目指しています。

必要なモノに絞った買い物習慣

筆者の近所のスーパーに買い物に出掛けたら、入口で入場制限をしていました。買い物の頻度を減らしレジに並ぶのは代表者のみ、マスク着用もソーシャルディスタンスも、この数週間で定着したようで、メモを手に効率よく買い物する姿を多く見かけるようになりました。3日分をまとめ買いするので、無駄遣いは減っているのではないかと思われます。
 
今までは無駄遣いを減らす方法として、精算前に買い物かごをチェックするやり方がありました。1品ずつ必要なモノ(Need)とほしいモノ(Want)に分けて、ほしいモノを「どれくらいほしい?」と選別するというものです。
 
購入後にレシートを見て、「必要なモノに〇、ほしくて買ったモノの中で無駄遣いと思うものを×、無駄遣いではなかったものを△」とマークする、後から反省方式もあります。
 
これらと比べても、事前に準備したメモに沿った買い物は、一番スマートな節約方法になるはずです。在宅時間が増えたことで、お菓子やお酒の購買量が増えた点を除けば、総じて「必要なモノに絞った買い物習慣」に近づいているのではないでしょうか。

支援もできる買い物が注目される

巣ごもり生活が続き、通信販売が注目されています。感染予防の観点から政府も、待てる買い物は通信販売の利用を推奨しています。
 
3日分をまとめて買うことを念頭に置くと、お米やビールなどかさばるものは通販が便利です。これまで通販を利用していなかった方の利用も増え、利用方法は多様化しているのではないかと思われます。
 
学校給食や業務用の商品を扱う生産者や卸業者、イベントの中止で需要が少なくなった花卉(かき)事業者等を支援するサイトがあります。これらを利用すると、買うだけでなく「誰かの役に立つ(貢献できる)」ことができます。
 
これまでの災害時にも「復興支援」のサイトで助け合いの輪が広がりましたが、今回も「支援」がサイトのキーワードになりつつあります。また支援の必要な人はSNSを使い、きめ細かな情報拡散もしています。ダイレクトに支援につながる消費をすることで、消費者の満足度も高くなると思います。

「売ったらいくら」も視野に購入?

巣ごもり時間を過ごすための本やDVDは中古品で購入した。また家の片づけをして不用品を売った。と、ネットや店舗のリサイクルショップの利用も増えています。
 
利用頻度が増すと、自身が売る側になることも少なくありません。メルカリは、出品方法を教える「メルカリ教室」を開いています。(現在はオンラインのみで開講中)自分にとっては不用品でも、ほしい人がいて値段が付きます。“捨てる”ことには罪悪感がありますので、リサイクルされるのはうれしいことです。
 
日常的に利用している人の中には、「使い終わったら売る」が通常化しているケースもあると聞きます。さらには、購入時にリセールバリュー(再販価格)を意識しているそうです。
 
これは、「買ったモノを売ろうと思った時にいくらになるか?」ということです。不動産や高級ブランド品などの一部にみられる考え方だと思っていました。中古品の市場が広がれば、モノの値打ちを測る尺度として意識しておく必要がありそうです。
 
買い物の満足度は人それぞれです。“こんなモノに、そんな大金を?”などと、テレビ番組の「開運!なんでも鑑定団」を見ながら思わず口に出してしまうこともありますが、幸せな買い物をするために、自分なりの尺度を持つことが肝要です。
 
執筆者:宮﨑真紀子
ファイナンシャルプランナーCFP(R)認定者、相続診断士


 

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