更新日: 2020.03.12 その他
新型コロナでマイナス影響がある企業は2月時点で6割以上。ふるさと納税で支援ができることも
新型コロナウイルスの流行について、収束の時期が見えず、日本経済にどの程度悪影響を及ぼすのか想像もつきません。
株式会社帝国データバンクは、新型コロナウイルス感染症に対する企業の意識調査を実施しました(※1)。新型コロナウイルスの影響は、どの業種でどのくらいあるのでしょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
新型コロナで業績にマイナスの影響があると回答した企業は6割以上で、日々増加中
新型コロナウイルス感染症による自社の業績への影響について聞くと、「マイナスの影響がある」回答した企業は63.4%でした。うち、「既にマイナスの影響がある」が30.2%、「今後マイナスの影響がある」が33.2%となりました。
「マイナスの影響がある」と見込む企業は、日を追うごとに割合が増加し、2月14日の55.7%から2月29日には81.7%まで増加しました。
新型コロナウイルス感染症の基本方針決定以降は、その傾向が顕著に表れました。「既にマイナスの影響がある」についても、2月14日は24.5%でしたが、2月29日には45.4%まで上昇しており、半数近くの企業が既にマイナスの影響が出ているようです。
軒並みマイナスの影響の中、医薬品・日用雑貨品小売のみプラスの影響
マイナスの影響が出ているのは「繊維・繊維製品・服飾品卸売」と「旅館・ホテル」が89.3%で最も高くなっています。旅行の自粛や海外からの旅行客の減少で旅館やホテルに影響があるのはわかります。
「繊維・繊維製品・服飾品卸売」と同様「繊維・繊維製品・服飾品小売」(87.1%)もマイナスの影響が出ていると回答しており、外出の自粛で買い物に出かける人が減ったのかもしれません。
その他には「再生資源卸売」(87.5%)、「飲食店」(80.9%)が8割台でした。飲食店については、宴会や飲み会が自粛されていることによる影響が大きいのでしょうね。
「影響はない」とする企業は16.9%にとどまり、「プラスの影響がある」と見込む企業も1.7%ありました。「プラスの影響がある」と見込む業種は、唯一「医薬品・日用雑貨品小売」(12.0%)となりました。
ドラッグストアには毎朝行列ができており、マスクや消毒液が入手困難になっていると連日報道されています。トイレットペーパーなどの紙製品も急に買い占めが起こり、店頭から消えましたよね。今後は、オンライン学習を提供する企業や、満員電車の回避のため、テレワーク関連でプラスになるかもしれません。
景気の悪化は生活にも影響必至。新型コロナ被害の事業者を支援できるプロジェクトも
企業の業績が落ち込むと、その企業が投資を抑えるので、取引先の業績も落ち、ドミノ倒しのように景気が悪化することが懸念されます。企業の業績悪化は私たちの収入源である給与の削減にもつながるため、私たちの暮らしにも影響が出てきます。何かできることはないでしょうか。
例えば、ふるさと納税総合サイト「ふるさとチョイス」では、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けた事業者が取り扱うふるさと納税のお礼の品をもらって支援する「新型コロナウイルス被害事業者向け支援プロジェクト」にて休校で給食食材を納品できなかった事業者を支援したり、外食関連事業者の支援をしたりすることができるプログラムを実施しています(※2)。
ふるさと納税で事業者のお礼の品を選んで寄付することで、事業者の収益を支援することができます。
国難ともいえる厳しい時期ですが、ここは日本中が一丸となって乗り越えるしかありません。少しでも早く新型コロナウイルスの流行が収束を迎えることを願うばかりです。
出典
※1:株式会社帝国データバンク「新型コロナウイルス感染症に対する企業の意識調査」
※2:株式会社トラストバンク「新型コロナウイルス被害事業者向け支援プロジェクト」
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部