喫煙者はたばこ1箱あたりいくらの税金を払っているのか

配信日: 2019.02.22 更新日: 2019.09.03

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喫煙者はたばこ1箱あたりいくらの税金を払っているのか
たばこの価格が上がり続けており、喫煙者にとっては非常に厳しい時代になっています。たばこを吸うことで喫煙者はどのくらい税を負担しているのでしょうか?消費増税を控え、たばこの税負担額を確認してみました。
 
喫煙者にとっては、吸い続けるか禁煙するか考える良い機会になることを願っております。
 
松浦建二

執筆者:松浦建二(まつうら けんじ)

CFP(R)認定者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士
1990年青山学院大学卒。大手住宅メーカーから外資系生命保険会社に転職し、個人の生命保険を活用したリスク対策や資産形成、相続対策、法人の税対策、事業保障対策等のコンサルティング営業を経験。2002年からファイナンシャルプランナーとして主に個人のライフプラン、生命保険設計、住宅購入総合サポート等の相談業務を行っている他、FPに関する講演や執筆等も行っている。青山学院大学非常勤講師。
http://www.ifp.cc/

たばこ税等は頻繁に増税されている

1990年代の頃は20本入りのたばこ1箱が200円台でしたが、現在は480円程度まで上がっています。この間、消費税の増税もありましたが、多くはたばこに関する税率の上昇が要因となっています。2019年2月現在の税率について下記にまとめてみました。
 

 
たばこには国税の「たばこ税」と「たばこ特別税」、地方税の「たばこ税」がかかっており、現在の税率は3つの税を合わせて、たばこ千本あたり13,244円となっています。
 
13,244円を国と地方で半々にしています。千本あたり13,244円なので1本あたりは13.2円、1箱あたりでは264.9円の税負担となっています。
 
この税率は2018年9月までは12,244円で、今後2020年10月に14,244円へ上がる予定で、さらに1年後の2021年10月にも15,244円へ上がる予定になっています。たばこを吸う(買う)人にとっては非常に厳しい増税と言えます。
 

たばこ1箱あたり300円も税金を払っている

たばこ税(国税・地方税)とたばこ特別税で1箱あたり264.9円の税負担となっていますが、他に消費税も負担しなければなりません。たばこ1箱が480円の場合で、実際の税負担額と負担割合を計算してみました。
 

 
税込480円とした場合、消費税は35.55円になり、たばこ税(国税・地方税)とたばこ特別税と消費税を合計すると300.43円になります。たばこ1箱買うときに払う480円のうち300円が税金で、たばこ自体は180円程度ということになります。
 
購入価格に占める税金の割合は62.6%にもなり、同じ嗜好品のお酒と比べてもかなり税負担割合は高くなっています。
 
喫煙者はたばこをカートン(10箱)買いすることが多いと思いますが、1箱480円のたばこだと1カートン4,800円、そのうち税金の負担が3,004円にもなります。これを毎週や毎月繰り返していたら、納税額は相当まとまった額になり、税負担を気にしていたら買うときに憂鬱になりそうです。
 
今後のたばこ増税や消費増税で販売価格はさらに上がっていき、そのうち1箱千円の時代が来るかもしれません。そうなると富裕層でないとたばこを吸えなくなってしまうでしょう。
 
喫煙者はたばこの価格に関して、たばこの価格がいくらになっても吸い続けるつもりの人と、一定額に達したら止めようと考えている人に分かれます。
 
止めようと考えているけれど止められない人は、たばこの税負担額を吸うたびに考えると、たばこが不味くなってそのうち吸う気がなくなるかもしれません。また、納税額を家族が改めて知ると、強制的に止めさせられるかもしれません。
 
たばこを吸うことは本人の自由ですが、たばこは本人や周りの人の健康を害する可能性があります。後悔しないよう健康を害する前に止めておくか、徐々に本数を減らしてみてはいかがでしょうか。
 
執筆者:松浦建二(まつうら けんじ)
CFP(R)認定者
 


 

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