更新日: 2023.03.27 その他

発達障害を抱えた成人の方が受けられる支援「特別障害者手当」と障害者・生活就業支援センターとは

発達障害を抱えた成人の方が受けられる支援「特別障害者手当」と障害者・生活就業支援センターとは
発達障害者は生まれつきみられる脳の働き方の違いにより、同じ失敗を繰り返してしまう、気が散りやすく集中することを苦手とすることなどから、日々の生活や就労にて支障をきたしてしまう場合があります。
 
本記事では、そのようなことにお悩みの方が受けられる可能性がある「特別障害者手当」と、就業面・生活面どちらの支援も受けられる「障害者就業・生活支援センター」について紹介します。

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FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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発達障害の定義

文部科学省の「特別支援教育について」より、「発達障害者支援法」における発達障害の定義をみていきましょう。
 
「発達障害者」とは自閉症、アスペルガー症候群、その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害、その他これに類する脳機能障害であって、その症状が通常低年齢において発現するものと定義されています。
 
しかし、低年齢期に必ずしも発達障害に気づき、各種機関で検査を受けられるわけではないので発見されるのが成人してからというケースもあります。
 

特別障害者手当の概要

厚生労働省「特別障害者手当について」より、特別障害者手当の概要は以下の通りです。
 
・目的
精神又は身体に著しく重度の障害を有し、日常生活において常時特別の介護を必要とする特別障害者に対して、重度の障害のため必要となる精神的、物質的な特別の負担の軽減の一助として手当を支給することにより、特別障害者の福祉の向上を図ること
 
・支給要件
精神又は身体に著しく重度の障害を有するため、日常生活において常時特別の介護を必要とする状態にある在宅の20歳以上の者に支給されます。
 
・支給月額(令和4年4月より適用)
2万7300円
 
・支払時期
特別障害者手当は、原則として毎年2月、5月、8月、11月にそれぞれの前月分までが支給されます。
 
・所得制限
受給資格者(特別障害者)の前年の所得が一定の額を超えるとき、もしくはその配偶者又は受給資格者の生計を維持する扶養義務者(同居する父母等の民法に定める者)の前年の所得が一定の額以上であるときは手当は支給されません。
 
所得に関しては、図表1の通りです。
 
図表1 特別障害者手当 所得制限


出典 厚生労働省 特別障害者手当について
 
・支給手続
住所地の市区町村の窓口へ申請します。自治体によって、診断書など所定の用紙が必要になったりするため、事前にしっかり確認しましょう。
 

受給の対象にならい方は障害者就業・生活支援センターの相談を

障害者就業・生活支援センターは、障害者の職業生活における自立を図るために全国に設置されています。雇用、保健、福祉、教育などの関係機関と連携し、障害者の就業面や生活面において支援を行い、障害者の雇用の促進と安定を目的に運営されています。
 
特別障害者手当の受給対象にならない場合は、こちらで就業面での支援や生活面での支援を受けるとよいでしょう。
 

まとめ

発達障害者が受給できる場合がある、特別障害者手当について説明しました。受給には要件があり、審査もあるので必ずしも受給できるわけではありませんが、生活の支えになってくれる手当となっています。
 
手当のほかにも障害者就業・生活支援センターのようにサポートを受けられる機関があるので、発達障害にて悩みを抱えている方はこれらの利用を検討してみてはいかがでしょうか。
 

出典

国立障害者リハビリセンター 発達障害情報・支援センター 発達障害とは
文部科学省 特別支援教育について 発達障害者支援法(平成十六年十二月十日法律第百六十七号)
厚生労働省 特別障害者手当について
厚生労働省 障害者就業・生活支援センターの概要
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 

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