最終更新日: 2019.03.26 公開日: 2018.05.29
暮らし

あえて高額療養費の「限度額適用認定証」を使わないワケ

病気やケガなど、医療費が高額になったときに利用したいのが「高額療養費制度」(以下、「高額療養費」という)です。
 
高額療養費は、病院や薬局等の窓口で支払った金額が、1ヵ月で、一定額を超えた場合、その超えた金額を支給するしくみになっています。
 
みなさんが加入している健康保険や国民健康保険など、公的医療保険の助成制度のひとつです。
 
高額な治療を受ける可能性のある「がん」や入院・リハビリ期間が長期化する可能性のある「脳血管疾患」(脳卒中)など。罹患するリスクも高く、医療費が高額になりがちな病気になったときの備えとして、是非とも知っておきたい制度でもあります。
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執筆者:

執筆者:マネラボ(まねらぼ)

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いくら超えたら戻ってくるの?

高額療養費のポイントは、医療費がいくらを超えたら還付が受けられるのか?です。
 
これを「自己負担限度額」(以下、「限度額」という)といい、年齢や収入によって異なります。
 
70歳未満で、一般的な所得の方(年収約370~770万円)の場合、1ヵ月の限度額は、「8万100円+α」です。具体的には、一定の計算式に当てはめて計算します。
 
例えば、年収500万円の会社員(40歳)が、医療費(保険診療)100万円を支払った場合、窓口の支払いは30万円(3割負担)ですが、高額療養費の適用が受けられれば、実際に支払う金額(限度額)は、87,430円(80,100円+(100万円―267,000円)×1%)となります。
 
つまり、残りの212,570円は、高額療養費として支給、つまり戻ってくるというわけですね。
 

高額療養費の注意点は?

非常に素晴らしい制度である高額療養費ですが、注意点もあります。それは、対象になるのが公的医療保険の適用になる医療費のみということ。
 
したがって、差額ベッド代や先進医療の技術料などは対象外です。
 
また、「歴月」で計算されるので、月をまたいでしまうと合算することができません。
 
ですから、入院する場合は、月の初めに入院して終わりまでに退院するのがベスト。入院する前に調整できないか、医療機関にお願いしてみるのも一手でしょう。
 
このほかにも高額療養費には、「世帯合算」や「多数回該当」といったしくみがあり、さらに自己負担限度額を軽減することができます。
 

立て替え払いが不要な「限度額適用認定証」とは?

このような高額療養費の還付を受けたい場合、原則としては、医療機関等の窓口で医療費の自己負担分をいったん全額支払います。その上で、加入先の公的医療保険の窓口に申請すると、おおむね2~3ヵ月で還付されます。
 
しかし、継続して高額な医療費を負担しているという場合など、立て替え払いが難しいという人もいるはず。そこで活用したいのが、「限度額適用認定証」(以下、認定証)です。
 
これは、高額療養費の事前申請のしくみで、あらかじめ加入先で認定証を申請・交付してもらえば、会計時に提示するだけで、支払いは限度額までで大丈夫。
 
以前は、認定証が適用されるのは入院医療費のみでしたが、2012年4月以降、外来(通院)も適用対象となりました。
 
なお、70歳以上(低所得者以外)が入院する場合、認定証がなくても支払いは自動的に限度額まで。とくに手続きは必要ありません。
 

あえて「限度額適用認定証」を使わない人たちも!

このように便利な認定証なのですが、最近、高額な医療費が長期間かかっているにも関わらず、あえて認定証を使わないという患者さんが現れました!
 
その理由は、医療機関でクレジットカード払いにして、ポイントを貯めるため。
 
例えば、還元率1.0%のクレジットカードであれば、10万円を支払うとポイントが1,000円分貯まりますよね?ちりも積もれば山となる。
 
もちろん、ある程度の経済的余力のある方限定の方法ではありますが、少しでもおトクに、医療費を節約したい!という地道な努力には、頭が下がる思いです。
 
TEXT:マネラボ お金と投資の知っトク研究所
黒田 尚子(くろだ なおこ)
ファイナンシャル・プランナー/消費生活専門相談員資格/乳がん体験者コーディネーター。



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