更新日: 2019.08.09 生命保険
あなたは大丈夫?生命保険を見直した方が良い3つのパターンとは
今回は、うっかり見逃してしまいがちな見直しタイミング、見直しをした方が良いパターンについて考えてみたいと思います。
執筆者:飯田道子(いいだ みちこ)
日本ファイナンシャル・プランナーズ協会
金融機関勤務を経て96年FP資格を取得。各種相談業務やセミナー講師、執筆活動などをおこなっています。
どの金融機関にも属さない独立系FPです。
見直しすべきパターンはこれ!
生命保険は見直した方が良いと耳にすることはあっても、そもそも見直しの仕方が分からない。面倒。そのままで問題ないかも?……といった気持ちから、一度契約した生命保険を何年もそのままの状態で継続している人は少なくありません。
どなたも生命保険を契約するときには、じっくりと話を聞き、その保険に加入すべきかどうかを判断するかと思います。問題は、契約した後の生活の変化にあります。
そもそも生命保険というのは、将来の不安を解消する一つの方法として加入します。しかし、人がそれぞれ抱えるリスクとは、ライフステージの変化によって変わっていきます。その変化と保障がマッチしていない場合、保険を見直さなくてはなりません。
見直すべきパターン、状況下にあるのは、こちらの方たちです。
1、ライフステージ・ライフスタイルが変わった
2、家族構成が変わった
3、支払いが困難になった
各見直しのポイントを知っておこう
1、ライフステージ・ライフスタイルが変わった
代表的なライフステージの変化としては、結婚、出産、定年退職等があります。多くの場合、死亡保障や入院日額等が不足しがちです。ただ、定年退職の際には、死亡保障が過大になることがあります。ともに見直しは欠かせません。
ライフスタイルの変化としては、転職をして会社員から自営業になった(その逆もあり)、自宅が賃貸から持ち家になった、持ち家を処分して賃貸暮らしになった等があります。
特に住宅ローンがある場合には、住宅ローンに付帯している保険と、既契約の生命保険が重複することが見受けられますので、見直しは必須です。
2、家族構成が変わった
子どもが生まれた、両親と同居・同居解消、子どもが独立した等、家族構成が変わったときは見直しのタイミングです。自分が責任を持つべき家族が増えた場合には、保障を増やすことを考えなければなりません。反対に、責任を持つべき家族が減った場合には、保障を減らすことを考えるのが得策です。
「保障は大きい方が安心だ」と言う人もいるのですが、預貯金で賄えるケースもあります。本来、必要でない保障を得ているというのは、その分の保険料を余計に支払っているということ。適正な保険金額にサイズダウンし、浮いた保険料を他の費用に回した方が、お金の使い道は広がりますよ。
3、支払いが困難になった
毎月の支払いが困難になった場合も、見直しのタイミングです。最低限必要な保障はいくらなのか、必要な保障には何があるかを見極め、保障を減額もしくは解約することが必要です。
保障を削るというのは勇気がいる行為ではありますが、保険料の支払いのせいで生活が立ち行かなくなってしまったら、元も子もありません。必ず見直しをするようにしましょう。
見直しのイニシアチブは自分が握る
対面販売の保険会社の場合、定期的に見直しの案内をしてくる会社がほとんどですが、あくまでも自分に必要な見直しかどうかを見極めることが必要です。
そもそも保険の見直しは、当事者であっても面倒に感じること。そんな面倒なことを自主的にやってくれるなんて、ちょっと話がうますぎますよね?
保険会社から提案がある場合には、往々にして「新商品が出たので変更しませんか?」「新たに加入したらどうですか?」というのがほとんどです。
しかし、提案内容が必ずしも今の自分にマッチしているとは限りません。言われるがまま見直しせず、FPや保険に詳しい知人等の第三者に目を通してもらい、本当に必要な保障なのか、自分にあっているのか、損をしないのか等、じっくりと考えていきましょう。
その他、一つの保険会社で生命保険から医療保険、年金保険、学資保険まで加入しているケースもよく見受けられます。一見すると便利なように思われますが、保険会社ごとに得意な商品は違ってきます。
1社に絞って保険契約をしたり、メインとなる生命保険にあれこれオプションをつけて契約したりすると、余計な保障までつけてしまうことにもなりかねません。その後の見直しもしにくくなります。
保険の見直しをする際には、あくまでも自分が主導。イニシアチブを握って、自発的に見直しをすることで、余計なトラブルや失敗を避けられます。くれぐれも人任せにしないでくださいね。
執筆者:飯田道子
日本ファイナンシャル・プランナーズ協会