公開日: 2019.06.27 相続

孫でもできる「祖父母の相続対策」10つのチェックポイント

最近、今までにない新しいタイプの個別相談を受けます。それは相続のご相談なのですが、問い合わせをしてきたのは30代のお孫さん。親に頼まれて、相続対策の相談申込みをしてきたのです。
 
この方々に共通していたのは、情報収集能力が高いこと。お話を伺うと、確かに頼まれてきたのですが、彼女達から親に「おばあちゃんの相続はどうなっているの?」と積極的に尋ねていました。
 

どうして良いかわからない60代の親

実際のご相談の際にご同席された親御さんの言葉は「しなくてはいけないことはわかっていたのです」「お友達からも揉めた話を散々聞きました」「それでも自分たちは大丈夫かな?と思ってしまうもので」異口同音、面白いものです。
 
30代の方の親御さんは、ちょうど今、自分の親の相続対策に向き合わなくてはならない年頃です。企業がOB向けに開催する、相続セミナーは毎回満員、追加講演になることもしばしば。
 
さらに個別相談も通常のマネーセミナーの数倍の数。いかに相続で悩んでいる方が多いかが伺えます。
 
しかし、そのようなレールが引かれていない人には「どうしたら良いかわからない」のが現実です。60代の方で、スマホやWEBで情報収集している方は少ないようで、アンテナも低い方が多く見受けられます。
 

相続対策は何をすれば良いのか?

では、相続では一体どんな対策をしたら良いのでしょうか? 大きく分けると下記の3つと言われています。
 
<1>遺産分割
相続は現金だけではありません。自宅の不動産や、株式等の有価証券、宝石などもあります。多くの“争族”は、これをどのように分けるかで揉め事になるのです。「うちのおばあちゃんはお金持ちじゃないから大丈夫」と思わないでください。
 
「遺産分割」の問題は、他の兄弟姉妹との比較で、1円でも目くじらを立ててしまうものです。親と親戚が揉めるのをみたくなければ、祖父母が健在のうちに、財産の内訳を決めておいてもらいましょう。
 
<2>節税対策
祖父母が先祖から引き継いだ土地、または苦労して購入した土地は、時代と共にとんでもない高額な価値がでてくるものもあります。昭和50年前に購入された土地は要注意です。
 
土地を相続しても、土地の評価が膨大で、相続税が支払えなくなってしまいます。相続税の申告には期限があり、その時慌てて不本意な金額で売却をしなくてはならなくなる可能性もあります。
 
なので、祖父母の生前に、きちんと相続税が必要か否か、また節税はできないのか、専門家に相談をして対策をする必要があります。
 
<3>遺言書作成
いくら話し合いをしていても、遺言書がなく、口約束なら効力はありません。生前にきちんと形を残してもらいましょう。
 

孫からみるチェック項目

では、一体どんなところを孫の立場で観察したら良いのでしょうか?いくつかチェック項目をあげてみます。
 

 
聞かなくてもわかることもありますね。また、それとなく確認できることもあるでしょう。親に対して「大丈夫なの?」と闇雲に聞くのではなく、具体的にどうなっているのかを聞くのかが大切です。
 
相談にいらした人たちは、そうやって具体的に質問をし、その回答に心配になり、ご相談を申し込まれました。それから「遺言書」の有無も確認した方が良いですね。
 

親孝行の新しいスタイル

相談にいらした親御さんたちは、口々に「この子のお陰です」と喜んでいらっしゃいました。物をあげるばかりではなく、困っていること、できないことに手を差し伸べるのが親孝行です。
 
なぜ今これだけ相続が問題視されているかというと、時代と共に、相続法(民法)が大きく変わってきているからなのです。また、価値観や生活スタイルの多様化で、兄弟姉妹といえども、物事に対する意識が大きく変わってきています。
 
争族以降、親戚づきあいが無くなったという淋しい話も良く聞く現代、他人ごとではありません。また、祖父母の相続対策を機に親子の絆も深まり、親から自分への相続対策もできてしまいます。ぜひ、笑顔溢れる相続を行ってください。
 
執筆者:寺門美和子(てらかど みわこ)
ファイナンシャルプランナー、相続診断士
 



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