現在「正社員」として月給20万円で働いていますが、残業もありきついです。同じ給料なら「アルバイト」の方が待遇もいいのでしょうか?

配信日: 2025.06.14

この記事は約 3 分で読めます。
現在「正社員」として月給20万円で働いていますが、残業もありきついです。同じ給料なら「アルバイト」の方が待遇もいいのでしょうか?
正社員として月給20万円で働きながら、残業や業務の負担に悩むんでいる方は少なくないようです。一方で、アルバイトやパートといった非正規雇用の働き方も選択肢として考える方もいるでしょう。
 
同じ月収であれば、アルバイトの方が待遇がいいのではないかと感じることもあるかもしれません。本記事では、正社員とアルバイトの収入や待遇の違い、将来的な安定性などを比較し、どちらの働き方が自身にとって適しているのかを考えるための情報を提供します。
柘植輝

行政書士

2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。
広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。

正社員とアルバイトの収入比較

正社員とアルバイトでは、収入の構造や将来的な増加の可能性に違いがあります。
 
正社員の平均月収は年齢や経験によって異なりますが、国税庁による令和5(2023)年のデータによれば、正社員(正職員)の平均年収は530万円とされています。
 
一方で、アルバイトを含む非正規雇用で働く人(正社員・正職員以外)の年収は平均で202万円となっており、倍以上の差がついていることが分かります。
 
もちろん、正社員とそれ以外とでは責任の程度や仕事内容が異なるため、一概に比べることはできないのかもしれませんが、少なくとも収入面での待遇は、「正社員の方がいい」可能性が高いでしょう。
 

同じ給料ならアルバイトの方がいいのか

同じ給料20万円をもらうにしても、会社によっては正社員にのみ賞与を支給するという会社も少なくないでしょう。たとえば、一般的な方が多く働かれている町のコンビニや飲食店などで働くアルバイトであれば、まず賞与はもらえないのではないでしょうか。
 
また、最近では、非正規雇用者でも一定の条件を満たせば、厚生年金や健康保険といった最低限の社会保障は加入できるようになっていますが、保養所の利用や産休や育休の取得、住宅手当や家族手当の支給など、正社員をターゲットとした各種福利厚生の適用は難しいでしょう。
 
また、昇給も期待しにくく、時給数十円や数百円の世界での昇給となることが予想されます。正社員のように今は20万円でも10年後、20年後に役職がついたり業務範囲や責任が広がるとともに数万、数十万円の昇給があって、月収40万円や50万円になるということは期待できないでしょう。
 

正社員で働くことで残業があってきつい場合は?

正直、残業がきついのであれば、会社に願い出て残業の少ない部署や働き方に変えてもらうほかありません。もし、それが難しければ、残業が少ない業界や職種、働き方重視の会社に転職することなどを考え、無理なく働ける会社を探すようにしましょう。
 
安易にフリーターとなってしまうと、先に挙げた待遇差が生じるだけでなく、将来的に正社員に戻りたいと考えた際に、フリーター期間が足かせとなってしまうからです。
 
一般的に、フリーター期間は、仕事内容などにもよりますが、キャリアとして評価されづらく、マイナス評価を受けることも珍しくないからです。
 

まとめ

正直な話、正社員とアルバイトとでは待遇に大きな差があり、これは年齢を重ねるごとに大きくなっていくのが現実です。
 
たいていの場合、アルバイトは採用されることが容易ですが、正社員はそう容易ではありません。一度アルバイトを安易に選んだことで正社員に戻ることができず、後悔したり苦しむ人も少なくありません。
 
病気になるほど無理をする必要はありませんが、残業がありきついという理由のみでアルバイトになることは避け、可能な限り会社と相談したり転職するなどして解決を目指すようにしてください。
 

出典

国税庁 令和5年分 民間給与実態統計調査
 
執筆者 : 柘植輝
行政書士

  • line
  • hatebu
【PR】
FF_お金にまつわる悩み・疑問 ライターさん募集