「手取り20万円」ですが「100万円」の婚約指輪を購入するか悩んでいます。一生に一度の買い物ですし、多少無理をしてでも買うべきでしょうか…?
配信日: 2024.11.13

しかし、例えば手取り20万円の人が100万円の婚約指輪を購入するのは、現実的でしょうか?
そこで今回は、20代30代の平均年収や婚約指輪の平均的な予算などについてご紹介します。

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婚約指輪の予算は給料の3ヶ月分?
婚約指輪の予算は、給料の3ヶ月分と耳にしたことのある方もいるかもしれません。しかし実際は、それほどお金をかける人は少なくなっているようです。
また、結婚を予定している全体の4割ほどは「婚約指輪を購入しない」というデータもあります。
購入しない理由は、予算的な問題だけでなく、必要性を感じない、使うチャンスが少ないなど、実用性の問題もあるようです。中には、婚約指輪の代わりに時計やネックレスなど日常使いできるものを購入するケースもあります。
結婚は「結婚して終わり」ではなく、これから先も長く生活を続けていく必要があることから、そちらにより多くのお金をかけたいと現実的に考える人もいるでしょう。
婚約指輪の平均予算
とあるアンケートによると、婚約指輪の平均購入金額はおよそ36万円です。
100万円を超える婚約指輪を購入した人は全体の5%にも満たない数字で、半数以上は20万円~40万円の間で購入しています。手取り20万円の人であれば、手取り額の1ヶ月~2ヶ月ほどとなる計算です。
結婚となると、今後の生活はもちろんですが、結婚式や新婚旅行など、短期間のうちにさまざまな費用がかかります。そのようなこともあってか近年は、無理をしてまで高額な商品ではなく、無理のない範囲で購入している人が多いようです。
20代・30代の平均収入
では婚約指輪を購入している人は、手取り年収の何%を予算としているのでしょうか?厚生労働省の「令和5年(2023)人口動態統計」によると、男性の平均初婚年齢は31.1歳、女性は29.7歳です。
そこでまずは、結婚する人の多い20代~30代の男性の平均年収を確認してみましょう。表1は、国税庁の「令和5年分民間給与実態統計調査」を基に、男性の平均年収を表したものです。
表1
年代 | 平均年収 |
---|---|
20歳~24歳 | 279万円 |
25歳~29歳 | 429万円 |
30歳~34歳 | 492万円 |
35歳~39歳 | 556万円 |
※国税庁「令和5年分民間給与実態統計調査」を基に筆者作成
20代後半から30代前半にかけての年収は400万円台となっています。手取り額は額面の75%~85%と言われており、計算すると20代後半がおよそ322万円~365万円、30代前半が369万円~418万円です。
「令和5年分民間給与実態統計調査」によると、男性のボーナスは、年収の19.4%です。そこからひと月当たりの手取り額を計算すると、20代後半が23万円~26万円、30代前半が26万円~29万円となります。
このことから、婚約指輪の購入額は手取りの1.2ヶ月~1.6ヶ月ほどであることが分かります。
現実的な予算で満足できる指輪を選ぶ方法
婚約指輪は給料の3ヶ月分と言われたのも昔の話であることが分かりました。では婚約指輪を購入した人は、手取りの1.2ヶ月~1.6ヶ月の予算で、どのように満足のいく指輪を選んでいるのでしょうか?
方法として、次の3つが考えられます。
・セレクトショップや宝石店で購入する
・セミオーダーを検討する
・将来のアップグレードを計画する
ブランドにこだわりがなければ、製造や販売を一括で行っているセレクトショップや宝石店で購入すると、相場よりも安く購入できることがあります。
また、フルオーダーよりも、もともとのデザインに好みのアレンジを加えられるセミオーダーのほうが、費用をおさえられます。将来的にストーンのサイズアップやサイドストーンを追加するなど、アップグレードを計画しても二人で楽しめそうです。
婚約指輪の予算は約36万円!将来のことも考えて無理な買い物は避けた方が無難
婚約指輪の予算は、およそ36万円と言われています。30歳前後の男性の手取り額の1.2ヶ月~1.6ヶ月分です。もしも手取りが20万円だとすると、1.2ヶ月~1.6ヶ月分は、24万円~32万円ほどとなります。
中には婚約指輪の値段を重視して、100万円の指輪が欲しいと言う女性もいるかもしれません。しかし、値段よりもデザインが本人に似合っていることや、好みのデザインであることなどを重視する女性もいます。
無理な予算を組むのは、将来のことを考慮してもあまりおすすめできません。適正な予算を考慮し、予算内でも素敵な指輪を選べるようにしましょう。
出典
厚生労働省 令和5年(2023)人口動態統計月報年計(概数)の概況結果の概要(5)婚姻件数は減少(3ページ)
国税庁 令和5年分民間給与実態統計調査Ⅱ1年を通じて勤務した給与所得者(17・20ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー