テレビでたまに見かける「個人投資家」って具体的に何をしている人?年収はどれくらいあるの…?
配信日: 2024.11.10
そこで今回は、個人投資家が普段どのような活動をしているのかや、平均的な収入などについてご紹介します。

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個人投資家とは
個人投資家とは、自身の資産を投資信託や証券といった金融資産に投資する方のことをいいます。
個人投資家というと、1日中モニターの前に座ってデイトレードしている姿を思い浮かべる人もいるでしょう。しかし、個人投資家には、投資のみで生活する「専業投資家」だけでなく、本業がありながら投資も行っている「兼業投資家」も存在しています。
個人投資家の職業
個人投資家には「専業投資家」と「兼業投資家」がいますが、投資のみで生活している人はどの程度いるのでしょうか?
全国の20歳以上の有価証券保有者に対して、2024年に日本証券業協会が行った「個人投資家の証券投資に関する意識調査」のアンケート結果によると、個人投資家の職業で最も多いのは「管理職以外の勤め人」で23.7%、次いで「無職・年金のみ」が20.5%「専業主婦・主夫」が12.2%と続きます。
仕事をしていないのは、全体のおよそ32.7%となっており、多くの個人投資家は何らかの仕事をしながら、兼業投資家をしていることが分かります。「個人投資家」でイメージする、デイトレーダーのような方は、それほど多くないようです。
個人投資家の年収
個人投資家の平均年収は、いくらぐらいあるのでしょうか?
国税庁が発表した「令和5年民間給与実態統計調査」によると、給与所得者全体の平均年収は459万5000円です。それに対し、個人投資家の年収分布は、表1のようになります。
表1
年収 | 割合 |
---|---|
300万円未満 | 41.4% |
~500万円未満 | 25.2% |
~700万円未満 | 15.2% |
~1000万円未満 | 11.5% |
1000万円以上 | 6.7% |
※日本証券業協会2024年「個人投資家の証券投資に関する意識調査」を基に筆者作成
最も多いのは300万円未満で、給与所得者の平均年収459万5000円を下回っています。とはいえ、1000万円以上の方も6.7%存在しています。これは「令和5年民間給与実態統計調査」で分かっている、給与所得者全体のうち年収1000万円以上の年収の割合5.5%を上回る数字です。
これらのことから、個人投資家と言っても、必ずしも平均的な収入を上回っているとは限らないことや、年収1000万円以上の個人投資家も平均よりは多くおり、年収には幅があることが分かります。
個人投資家になるための条件
個人投資家になるためには「余剰資金をためておく」「投資について常にアンテナを張り巡らせ勉強し続ける」などがあげられます。
収益を得るためには、ある程度の資金が必要です。ただし、生活費を投資に使ってしまうのはリスクが伴います。少額から始めることもできるため、無理をしないことも重要です。
また、コツコツ勉強することもポイントです。特別な資格は必要ありませんが、投資に関する知識を深めることや、投資先を選定するための情報収集が欠かせないと考えられます。
個人投資家は自分の資産を金融商品に投資して利益を得ている人のこと!多くは一般企業で働く就業者であり、年収も平均よりも高いわけではない
個人投資家の年収は幅広く、300万円台から1000万円を超える方までいます。
デイトレーダーのような人はそれほど多くなく、本業の仕事をしながら、投資している人が多いようです。近年は、預金金利の低さなどから投資への注目も集まっており、管理職以外の就業者の割合が最も多くなっています。
投資もさまざまな種類があり、少額からでもチャレンジできるものもあるため、個人投資家になるためのハードルは低くなっているといえるでしょう。
出典
日本証券業協会 個人投資家の証券投資に関する意識調査(9・11ページ)
国税庁 令和5年分民間給与実態統計調査 調査結果報告(15・23ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー