退職後にもらえるのは「失業手当」だけではない!? 再就職のときにも受け取れる「給付金」がある?
配信日: 2024.10.21

さらに、失業手当の受給対象外でも、再就職を目指しているのであれば利用できる制度もあるため、チェックしておきましょう。今回は、再就職時に受け取れる給付金や再就職のための支援制度などについてご紹介します。

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再就職をしたときに受け取れる可能性がある給付金
退職をして時間が経過していても、状況によっては再就職をしたときに給付金を受け取れる可能性があります。「就職促進給付」と呼ばれるものがあり、再就職をした際に一定の条件に当てはまっていれば受給可能です。
就職促進給付である「再就職手当」「就業促進定着手当」「就業手当」「常用就職支度手当」の4種類について、厚生労働省 ハローワークインターネットサービス「就職促進給付」を基にご紹介します。
・再就職手当
基本手当の受給資格がある方が安定した職業に就いた場合に基本手当の支給残日数が所定給付日数の3分の1以上あり、一定の要件に概要する場合に支給されます。
・就業促進定着手当
再就職手当の支給を受けた人が、引き続きその再就職際に6ヶ月以上雇用され、かつ再就職先で6ヶ月の間に支払われた賃金の1日分の額が雇用保険の給付を受ける離職前の賃金の1日分の額(賃金日額)に比べて低下している場合に支給されます。
・就業手当
基本手当の受給資格がある方が再就職手当の支給対象とならない常用雇用等以外の携帯で就業した場合に基本手当の支給残日数が所定給付日数の3分の1かつ45日以上あり一定の要件に該当する場合に支給されます。ただし、就業手当は令和7年3月31日までの制度となっているため注意が必要です。
・常用就職支度手当
基本手当の受給期間がある方、高年齢受給資格者、特例受給資格者又は日雇受給資格者のうち、障害のある方など就職が困難な方が安定した職業に就いた場合に、一定の要件に該当すると支給されます。
手当の種類によって適用される条件は異なるので、再就職にあたって利用したい場合は、どの手当が該当するのかハローワークに問い合わせましょう。また、各手当には上限も設定されているため、場合によっては想定よりも受け取れる金額が少なくなる可能性があります。
条件に該当すれば再就職のための支援制度も利用できる
再就職をしたあとではなく、これから再就職を目指す方の場合は、厚生労働省の求職者支援制度を利用できる可能性があります。この制度では、おもに以下の条件に当てはまっていれば、毎月10万円の給付金を受け取りながら無料で職業訓練の受講が可能です。
【訓練受講の要件】
●ハローワークに求職の申し込みをしていること
●雇用保険被保険者や雇用保険受給資格者でないこと
●労働の意思と能力があること
●職業訓練などの支援を行う必要があるとハローワークが認めたこと
【給付金の支給要件】
●本人収入が月8万円以下
●世帯全体の収入が月30万円以下
●世帯全体の金融資産が300万円以下
●現在住んでいるところ以外に土地・建物を所有していない
●訓練実施日すべてに出席する(やむを得ない理由により欠席し、証明できる場合であっても8割以上は出席する)
●世帯の中で同時にこの給付金を受給して訓練を受けている者がいない
●過去3年以内に、偽りその他不正の行為により、特定の給付金の支給を受けていない
●過去6年以内に、職業訓練受講給付金の支給を受けていない
失業手当を受給しておらず、再就職を目指していて収入に困っていたりスキル取得を目指したりしている方は、支援制度に該当していないか確認してみましょう。また、収入要件を満たしていなくても、給付金は受けられないものの、無料の職業訓練は受けられるケースもあります。
失業したときだけでなく再就職したときも給付金を利用できる
退職したときに利用できる給付金は、失業手当だけではありません。再就職できると、条件に当てはまっていれば就業促進給付を受けられる可能性があります。手当の種類ごとに条件や受け取れる金額が異なるため、申請したい場合は事前によく調べておきましょう。
また、失業手当を受け取っていない方で、再就職を目指しているときは、再就職のための職業訓練を無料で受講できます。収入状況によっては給付金も受け取れるケースもあるので、収入に困っている方は活用しましょう。
出典
厚生労働省 ハローワークインターネットサービス 就職促進給付
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー