更新日: 2024.09.26 年収

税金で一番得する年収はどのくらい?年収別の手取り額の目安や節税のコツを解説!

税金で一番得する年収はどのくらい?年収別の手取り額の目安や節税のコツを解説!
日本は累進課税制度を導入しているため、年収が高い方ほど税金の負担が大きくなります。そのため、最も税金面でお得になる年収が気になる方もいるでしょう。
 
そこで今回は、所得税率から考えられる税金面で得するであろう年収の目安を解説します。節税に役に立つ方法もご紹介しているため、参考にしてください。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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年収から税金を差し引いた手取り額の目安

まずは、年収から税金を差し引いた手取り額の目安を確認していきましょう。年収100万円〜2000万円までの手取り額の目安は表1の通りです。
 
手取り額の目安に関しては、単身世帯で給与所得控除や社会保険控除、基礎控除などを差し引いたものとして考えており、そのほかの個別条件に関しては含まないこととします。
 
表1

年収 手取り額の目安
100万円 80万円程度
200万円 160万円程度
300万円 240万円程度
400万円 310万円程度
500万円 390万円程度
600万円 460万円程度
700万円 520万円程度
800万円 590万円程度
900万円 660万円程度
1000万円 720万円程度
1500万円 1020万円程度
2000万円 1300万円程度

※筆者作成
 
表をみても分かるように、年収が上がっていくにつれて手取り額との差が大きくなっています。
 
例えば、年収500万円の方は110万円程度の税金が引かれていますが、年収1000万円の方は税金で280万円程度が引かれている計算です。年収が500万円上がると170万円も税金の負担が増加します。
 

税金で一番得する年収、損する年収の基準

税金で得する年収や損する年収を考えるうえで、所得税率を確認すると分かりやすいでしょう。国税庁が公表している所得税率は以下の通りです。


・1000円〜194万9000円:5%
・195万円〜329万9000円:10%
・330万円〜649万9000円:20%
・695万円〜899万9000円:23%
・900万円〜1799万9000円:33%
・1800万円〜3999万9000円:40%
・4000万円以上:45%

330万円未満330万円以上の部分と、900万円未満900万円以上の部分で税率が10%上がっており、最も税率の上がり幅が大きくなっています。そのため、税率が10%上がる前の所得が税金で得するひとつの基準となりそうです。
 
例えば、所得税率が10%のラインでは年収換算で440万〜640万円程度、所得税率が20〜23%のラインでは640万〜1300万円程度となります。
 
しかし所得税率が20〜23%の場合はそもそもの税率が高い点を踏まえると、所得税率が10%に収まる440万〜640万円程度の年収が最もお得と考えられます。なお、家族構成やそのほかの利用できる控除などを含めるとこの限りではないため、あくまでも目安として認識しておきましょう。
 
また、年収が850万円以上になると給与所得控除の額も一律となってしまうため、年収が高ければ高い方ほど控除額が少なく、損していると感じやすくなってしまうかもしれません。
 

税金で損しないための節税方法

日本は累進課税制度となっているため、年収が高くなればなるほど支払う税金が多くなります。さらに受けられる控除なども少なくなってしまうため、少しでも節税するために利用できる以下の方法や制度を検討してみてください。


・医療費控除
・生命、医療保険控除
・iDeCo
・NISA

例えば年間の医療費が一定額を超えると、最大で200万円の医療費控除が受けられたり、生命保険や医療保険に加入していれば一定の所得控除の対象となったりします。
 
iDeCoやNISAも資産形成や運用において節税効果が高いとされている方法のひとつです。このような利用できる制度を積極的に活用してみるとよいでしょう。
 

税金で得する年収の目安は440万〜640万円程度だが、家族構成や控除額によって異なる

税金面でお得となる年収の目安は、440万〜640万円程度の方と考えられます。ただし、共働きや子どもの有無などの家族構成によって、受けられる控除や額も異なるため、一概には言えないでしょう。
 
日本は累進課税制度となっており、年収が高い方ほど支払う税金が多くなり、受けられる控除も少なくなります。
 
特に給与所得控除の額が一律になる年収850万円以上の方は、税金面での優遇措置をあまり受けられない可能性があるため、医療費控除やiDeCo、NISAなどの節税対策で利用できる制度の活用を検討してみてください。
 

出典

国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問)No.2260 所得税の税率
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問)No.1410 給与所得控除
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問)No.1120 医療費を支払ったとき(医療費控除)
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問)No.1140 生命保険料控除
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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