更新日: 2024.09.03 年収
現在40歳「年収500万円」です。30歳のときから年収が「50万円」アップしましたが、順調な昇給といえるでしょうか?
そこで本記事では「30歳で年収450万円・40歳で年収500万円」をモデルケースに、以下の2点を解説します。
・30代前半、40代前半の予想年収
・30歳から40歳にかけての平均昇給額、昇給率
今後の昇給や老後に不安がある方はぜひご覧ください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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30代前半と40代前半の予想年収
厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、30歳から34歳の平均月収は31万9400円、平均年間賞与は80万2100円でした。「月収×12+年間賞与」を年収とすれば、予想年収は463万4900円です(以降にご紹介する予想年収もこの方法で算出しています)。
物価変動なども加味する必要はありますが、「30歳で年収450万円」は2024年現在の平均より13万4900円低いことになります。
また、40歳から44歳の平均月収は37万400円、平均年間賞与は103万900円、予想年収は547万5700円です。「40歳で年収500万円」は平均を47万5700円下回っています。なお、予想年収は企業規模によっても異なります。表1は、企業を従業員数で分類した場合の予想年収です。
表1
従業員数 | 30歳から34歳の予想年収 | 40歳から44歳の予想年収 |
---|---|---|
10人から99人 | 404万600円 | 463万3600円 |
100人から999人 | 450万200円 | 537万3800円 |
1000人以上 | 521万7700円 | 628万9500円 |
出典:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」を基に筆者作成
従業員数が10人から99人の企業の場合、「30歳で年収450万円」「40歳で年収500万円」は平均を上回っています。
また、年齢区分が「30歳から34歳」「40歳から44歳」である点にもご注意ください。日本では5割以上の企業が年功主義を採用しているといわれています。そうした企業では、例えば40歳よりも41歳以上の方が年収が高い可能性があると推測できるでしょう。
「10年で50万円アップ」は順調?
「40歳から44歳」と「30歳から34歳」の予想年収の差は84万800円、昇給率は約18%です。
10年前とは物価などが異なるため一概には比較できませんが、2024年において「30歳から40歳で昇給50万円」は平均を下回っています。また、昇給率も約11%で平均未満です。従業員数別の30代前半から40代前半における平均昇給額・昇給率は表2の通りです。
表2
従業員数 | 平均昇給額 | 昇給率 |
---|---|---|
10人から99人 | 59万3000円 | 約15% |
100人から999人 | 87万3600円 | 約19% |
1000人以上 | 107万1800円 | 約21% |
※表1を基に筆者作成
モデルケース「昇給50万円・昇給率11%」はいずれの平均昇給額・昇給率も下回っています。
40代前半の予想年収は約547万円!昇給50万円は平均を下回る
30歳から34歳の予想年収は463万4900円、40歳から44歳の予想年収は547万5700円です。予想年収は企業規模によって異なり、例えば「従業員数10人から99人の企業」の場合、「30歳で年収450万円・40歳で年収500万円」は各平均を上回ります。
また「40歳から44歳の予想年収」と「30歳から34歳の予想年収」の差は84万800円、昇給率は約18%です。450万円から500万円への昇給の場合、昇給率は約11%のため、昇給額・昇給率ともに平均を下回っています。
今後の昇給が不安な方や、老後に備えて収入を増やしたい方は、転職や副業、資格取得などで対応するといいでしょう。
出典
総務省統計局 政府統計の総合窓口(e-Stat)賃金構造基本統計調査 / 令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者 産業大分類 表番号1
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー