更新日: 2024.06.09 年収
28歳、彼女も自分も「フルリモート勤務」です。出社の必要がないので「沖縄移住」の話をしているのですが、2人で「年収800万円」なら余裕をもって暮らせるでしょうか? 自動車免許がなくても大丈夫ですか?
沖縄の生活費と東京23区の生活費はどれだけ違う?
筆者は東京都出身で、沖縄県へ移住して27年ほどになります。沖縄県に移住して感じた最初の印象は「物価がとても安い」というものでした。特に、ガソリンについては国からの揮発油税等(ガソリン税)軽減措置があり、現在も東京などに比べると非常に安い価格になっています。
実際に、最新の家計調査で東京都区部と那覇市(沖縄県の県庁所在地)の平均的な収入額と生活費について調べてみると、以下のようになります。
実収入額:73万4830円
実支出額:51万6336円
非消費支出額(税金など):15万589円
実収入額:49万2568円
実支出額:34万8467円
非消費支出額(税金など):7万4972円
このように、東京都23区部と沖縄県那覇市においては平均収入額に大きな差がありますが、沖縄県では生活費も低く抑えられていることがわかります。
沖縄県にかぎらず、地方部においては家賃をはじめとした生活費が低く抑えられることが多く、フルリモート勤務で地方に住みつつ、都市部なみの収入を確保できるのであれば、かなり余裕のある生活ができるといえるでしょう。
地方生活のメリット・デメリットとは
ここでは都市部から地方部へ移住した人が感じることの多い、メリット・デメリットを挙げていきます。
●自然が豊かで、地元の農水産物が安くて新鮮。
●土地が広く、子育てがのびのびとできる。
●近所付き合いが濃密で、人と人との触れ合いが多い。
●生活にお金がかからない。
●公共交通機関が貧弱な場合が多い(車社会である)。
●子どもが通う進学校や学習塾が都市部に比べて少ない。または遠くにしかない。
●選べる仕事が都市部に比べて少なく、給与も低い傾向がある。
●都心に比べイベントなどが少なく、生活への刺激が少ない。
●近所付き合いなどがわずらわしい場合がある。
特に沖縄県の場合は都市部であっても車社会のため、自動車を所有せずに生活することは非常に難しいといえます。自動車免許を持っていない場合は、取得をしてから移住することを強くおすすめします。
それ以外にも、現地の生活については、住んでみて初めてメリット・デメリットに気が付くことも多くあります。可能な限り、すでに現地に住んでいる知り合いを作り、実際の情報を聞いておきましょう。また、1週間から1ヶ月程度の「お試し移住」をしてみることもおすすめです。
まとめ
都市部在住の人が沖縄県に移住をする際に、気を付けたい点やメリット・デメリットを紹介しました。
金銭面においては、都市部なみの収入をフルリモート勤務などで確保できるのであれば、支出が少ない分、余裕のある生活ができると思われます。一方で、地方であるがゆえのイベントや刺激の少なさを物足りなく感じる人も多いかもしれません。
地方移住後に後悔することの無いよう、事前に移住を希望する地域について、詳しく情報収集をし、可能であれば現地在住の知り合いなどから、実際の生活について話を聞かせてもらうことをおすすめいたします。
出典
総務省統計局 家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表 年次 2023年
執筆者:山田圭佑
FP2級・AFP、国家資格キャリアコンサルタント