更新日: 2024.02.14 年収
夫婦で「年収700万円」です。子どもを考えているのですが、都内だと厳しいですか?「児童手当」などがあれば大丈夫でしょうか?
本記事では、子育て世帯の平均年収をふまえたうえで、世帯年収700万円台の人が都内で子育てをしながら生活することについて解説していきます。
都内での子育て費用について悩んでいる人はぜひ参考にしてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
子育て世代の平均年収は?
厚生労働省が発表した2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況によると、児童のいる世帯の平均総所得は785万円となっています。さらに、小学生までの子を養育する両親と20歳未満の子を養育するひとり親世帯を対象に行った、令和4年度 東京都福祉保健基礎調査「東京の子供と家庭」の調査によると、対象世帯の年間収入は「600~800万円未満」の割合が最も多く、次いで「800~1000万円未満」、「1000~1200万円未満」と続きます(図表1)。
図表1
東京都 『東京の子供と家庭』の結果 令和4年度東京都福祉保健基礎調査 調査結果の概要より筆者作成
国民生活基礎調査を見ると、世帯年収700万円という数字は、子育て世帯の平均年収よりもやや下回るといえますが、東京都福祉保健基礎調査を見ると、世帯年収700万円は子を養育する世帯のうち最も多い属性に属するとわかります。
夫婦で年収700万円の人たちが使える子育て制度は?
年収700万円世帯が使える子育て制度について、以下の2つを取り上げます。
・児童手当
・幼児教育・保育の無償化
それぞれ詳しく説明します。
児童手当
児童手当は中学を卒業するまでの児童に対して支給される制度で、満額の場合「3歳未満は1万5000円」、「3歳以上~小学6年生までは1万円(第3子以降は1万5000円)」、「中学1~3年生までは1万円」が支給されます(2024年2月時点)。将来の子どもの教育資金確保のためにも、上手に活用していきましょう。
幼児教育・保育の無償化
3~5歳までの幼稚園・保育所・認定こども園などの利用料が無料になる制度です。ただし0~2歳までは適用外であること、通園の送迎費用や行事費用などについては保護者の負担になるため完全に無料になるわけではないことに注意が必要です。
夫婦で年収700万円台の世帯は子どもが生まれても都内で生活できる?
年収700万円の世帯が都内で子育てした場合の生活について、具体的に解説していきます。
東京地方労働組合評議会の東京都最低生計費試算調査結果によると、東京都練馬区で、30代の夫婦、小学生1人と幼稚園児1人の世帯が必要とする最低生計費は1ヶ月あたり約54万円で、年間にすると約650万円となっています。
つまり最低生計費で生活する条件であれば、年収700万円の世帯は都内でも生活できることがわかります。
またこの数値には、児童手当や幼児教育・保育の無償化が考慮されていないので、児童手当などの支援を受けることで、生活費の負担が軽減できるため、最低生計費の状況よりは少し余裕のある生活が送れる可能性があります。
世帯年収700万円であれば子育てしながら都内で生活できる!
世帯年収700万円であれば、都内でも子育てをしながら生活していけることを解説しました。ただし、最低生計費で見たときの数値であることには注意が必要です。児童手当などの子育て支援の制度を上手に活用していきましょう。
また子どもが大きくなるにつれて、教育費や食費などの費用がかさんでくる傾向にあります。子どもが小さいうちから貯金をして、子どもの将来にかかる費用を準備しておくことが大切です。
出典
厚生労働省 2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況
東京都 『東京の子供と家庭』の結果 令和4年度東京都福祉保健基礎調査 調査結果の概要
東京都地方労働組合評議会 東京都最低生計費試算調査の結果報告
こども家庭庁 子ども・子育て支援制度
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー