公開日: 2019.06.27 家計

共働き家庭が家計管理する際の注意点

今や共働き世帯は珍しくありません。40年前の1980年では専業主婦世帯が64.5%、共働き世帯が35.5%だったのが、2000年は49.3%と50.7%でほぼ半々に、さらに2018年には33.3%と67.0%と、共働き世帯が増加しています(※1)。
 
こうした流れの大きな要因の1つは政府や企業の女性の社会進出促進が大きな成果を上げている反面、相次ぐ増税や年金支給額の減額、社会保障費の負担増、さらには賃金上昇の停滞から、1人の収入では家計が支えきれなくなっている現状もあるのではないでしょうか。
 
事実、共働き世帯の可処分所得が49.7万円であるのに対して専業主婦世帯は40.4万円と10万円弱もの差がついています((※2)。共働き家庭における家計管理の注意点を考えていきます。
 

あなたは配偶者の給与明細や通帳を見たことがありますか

さまざまな家計管理のスタイルがあると思いますが、大きく分けると下記の6パターンになるのではないでしょうか。
 
(1)収入の過多は関係なく世帯の収入と考えて1つの口座にまとめ、そこからそれぞれのお小遣い分を割り振り、やりくりはどちらかが管理するパターン。
(2)家賃は夫、食費は妻、など生活費を項目ごとに分け、その項目を分担してそれぞれがやりくりするパターン。
(3)担当項目を決めることなくそれぞれがその時々に応じて支払い、負担が平等になるようにあとで清算するパターン。
(4)そもそも必要な額を算出しておいて、それぞれの収入に合わせた割合で負担し残りはそれぞれの自由とするパターン。
(5)相手の収入には干渉せず、一定金額を渡し、その金額でやりくりしてもらうパターン。
(6)夫婦であっても財布は別々、家賃や光熱費など必要最低限は折半で、あとは不干渉のパターン。
 
いずれが良い悪いではありません。
 
やりくりの負担や貯蓄などは丸投げになっていないか、子育て等状況の変化で増える項目に伴って負担が偏らないか、自由度が大きすぎて無駄な支出が増えないか、相手に無関心や疑心暗鬼にならないか、などそれぞれどの方法にも一長一短があります。
 
しかし、お互いに公開して見えるようにすることで防げることも多いです。
 

見える化と適度な自由さ

いつも晴れの日とは限りません。曇りの日や雨の日も嵐の日もあります。想定外の事象が起き、うまくいかず苦しいとき、先行きが見えなくなりそうで心配なとき、そういうときこそ夫婦で乗り越えるときであり、そのための共働きでもあります。
 
得てして人は悪いときに悪い方向に考えてしまうものです。変な詮索や探り合いをしないでいいようにお互いの収入と貯蓄は公開して「見える化」しておきましょう。見えるからこそ安心できるものです。
 
また、信頼して任せることも実は負担増になるかもしれません。「信頼」と「丸投げ」は別物です。干渉しないことがやさしさではありません。それはただの無責任です。逆に独りよがりの「分担」や「協力」や「信頼」は相手を苦しめるかもしれません。
 
同時に適度な自由さも大事です。決められた範囲内のお金の使い道は詮索しないでおきましょう。価値観は人それぞれ。パチンコに行こうが、たばこを吸おうが、マンガを読もうが、女子会ランチに行こうが、こだわりの高級パンを買おうが、コンサートに行こうが、自由です。
 
まずはお互いに納得できるまでしっかりと話し合いましょう。そして状況は変わりますから、定期的に話し合いましょう。今をどうするか、だけでなく未来をどうするかもいつも共有しておきたいですね。
 
出典
※1独立行政法人 労働政策研究・研修機構 「専業主婦世帯と共働き世帯 統計表」
※2総務省統計局 家計調査報告((家計収支編)―平成29(2017年)平均速報結果の概要―世帯属性別の家計収支
 
執筆者:園田経人(そのだ つねと)
株式会社SFPコンサルティング 代表取締役
 



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