更新日: 2020.05.28 家計の見直し

おうち時間が長い今だからこそ考えたい家計のこと

執筆者 : 馬場愛梨

おうち時間が長い今だからこそ考えたい家計のこと
新型コロナウイルスの影響で外出を自粛することになり、今まで外に飲みに行ったり旅行に行ったりしていた時間がぽっかりと空いてしまった、という方も多いようです。
 
そんな今だからこそ、じっくりと時間をかけて自分を取り巻くお金のことを考える機会にしてみるのはいかがでしょうか。
 
馬場愛梨

執筆者:馬場愛梨(ばばえり)

ばばえりFP事務所 代表

自身が過去に「貧困女子」状態でつらい思いをしたことから、お金について猛勉強。銀行・保険・不動産などお金にまつわる業界での勤務を経て、独立。

過去の自分のような、お金や仕事で悩みを抱えつつ毎日がんばる人の良き相談相手となれるよう日々邁進中。むずかしいと思われて避けられがち、でも大切なお金の話を、ゆるくほぐしてお伝えする仕事をしています。平成元年生まれの大阪人。

https://babaeri.com/

自分の資産の「棚卸し」をしよう

おうち時間が長くなったら、動画やゲーム、料理などの趣味に費やすのも良いですが、普段はなかなか忙しくて手が回らない、お金まわりの整理整頓をするのもおすすめです。
 
現在の収入、支出、資産、負債など自分の家計に関する情報を整理して一括管理しておくと、今後の見通しを立てたり対策したりするときに役立ちます。
 
収入の変化にも動じない「強い家計」を目指すために、なんとなくの感覚ではなく、数字で現状を正確に把握したいところです。具体的には、以下のような自分に関するお金の情報を集めてチェックしてみると良いでしょう。
 
・給与明細……仕事の給料について知る。手取りだけでなく、給与体系や天引きされている内容を知るきっかけにも。
 
・ねんきん定期便、企業年金や小規模企業共済などの資料……将来もらえる年金額について知る。
 
・運用報告書……資産運用の状況を知る。
 
・家計簿(なければ通帳の入出金記録やカード明細)……毎月何にいくら使っているのか知る。ここ数ヶ月で支出の傾向が変わっているかも。
 
・保険証券……今加入している保険の内容を知る。
 
・住宅ローン償還表……住宅ローンをいつまでいくらずつ返すのか知る。
 
新型コロナウイルスの影響で、かなり切羽詰まっていて生活が苦しいという方は、利用できそうな救済策がないか調べてみましょう。税金・社会保険料・公共料金・ローンや奨学金などで、支払免除や期限の延長、分割払いなどができるようになっているほか、緊急貸付や給付金もあります。

今後の「見通し」を立てよう

現状がわかったら、次にこれからのことを考えてみましょう。旅行・転職・結婚・出産・子どもの進学・セカンドライフ突入など、今後の計画をリストアップして、特に大きなお金がかかりそうなイベントがあれば、いつごろまでにいくら用意が必要なのか調べておきたいですね。
 
そのうえで、現状のまま進んでいって問題ないのか、よく考えてみましょう。将来の理想の状態と今の状態を数字で比較することで、家計の問題点が見えてくるかもしれません。そのときは次の「立て直し」のステップに移りましょう。

家計の「立て直し」をしよう

見えてきた課題に対して、取れる対策を考えましょう。いきなり対策を試みるよりも、事前に「棚卸し」で今の数値を把握しておき、「見通し」で目的や目標値を定めておいたほうがスムーズに実行できます。
 
また、現状認識や問題点などを夫婦間や親子間でしっかり共有しておくと、あとからもめて険悪な仲になってしまうことを防ぎ、家計改善の協力を取り付けやすくなります。
 
保険やスマートフォン代の見直し、住宅ローンの借り換え、月額定額制サービス(サブスク)解約などの固定費カットを検討したり、iDeCoやNISAなど資産運用を助ける制度について学んだり、家庭の中で使っていないものをオークションサイトで販売したりするのも良いですね。
 
普段と違う今だからこそ、本当に必要なものとそうでないものの区別がつきやすく、じっくりと考えて取り組む時間も確保しやすいのではないでしょうか。

時間がとりやすい今だからできることを着々と

コロナショックで、嫌でも自分の仕事や収入、家計について考えなくてはならない状況になっている方もいるでしょう。みんなが苦しい時期だと思いますが、なんとかプラスに転じられるように取り組めることを探してみましょう。
 
お金の現状把握や整理、今後の支出を予測して計画を練っておくことは緊急時でなくても大切なことです。コロナの流行はつらいことですが、それで空いた時間ができたなら、せめて有効に活用できるようにしたいですね。
 
執筆者:馬場愛梨
ばばえりFP事務所 代表


 

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