お風呂の換気扇は基本的に常時「弱」運転で、入浴後は3時間「強」運転にしています。電気代はそんなにかからないと聞いたのですが、どのくらいでしょうか?
配信日: 2025.06.13


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目次
浴室の換気扇、24時間運転しても電気代は高くない?
浴室の換気扇は、湿気やカビの発生を防ぐために重要な役割を果たします。特に、24時間換気が推奨されることもありますが、「電気代が高くなるのでは?」と心配される方も多いでしょう。
実際には、浴室の換気扇の消費電力はそれほど高くありません。例えば、パナソニック「FY-13UG7E」だと、50Hzの場合の消費電力は、弱運転で19.5W、強運転で25.5Wです。これを24時間運転しても、月々の電気代は数百円程度に収まることが多いのです。では、実際に「常時弱+入浴後に強3時間」の運転で、どれくらいになるのでしょうか?
「弱+強運転」でどれくらい電気代がかかるか具体的に計算
弱運転を1日21時間、強運転を1日3時間で使用した場合の電気代を計算してみましょう。
1日あたりの消費電力の合計は以下の通りです。
・弱運転:19.5W × 21時間 = 409.5Wh
・強運転:25.5W × 3時間 = 76.5Wh
・合計:409.5Wh + 76.5Wh = 486Wh
電気料金の単価は、公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会が公表している31円/kWhを使用して計算します。
・1日の電気代:486Wh ÷ 1000 × 31円/kWh = 15.066円
・1ヶ月(30日)の電気代:15.066円 × 30日 = 451.98円
つまり、月々の電気代は約452円となります。これだけで、お風呂のカビやにおい、湿気対策ができるなら、非常に効率的といえるでしょう。
節電を意識するなら押さえておきたいポイント
とはいえ、「もっと電気代を抑えたい」「効率良く使いたい」という方は、以下の工夫を取り入れてみましょう。
・定期的な掃除
ホコリがフィルターやファンに溜まっていると、空気の流れが悪くなり、余計な電力を使うことになります。月に1回程度、フィルターを外してホコリを取り除くことで、運転効率がぐんと上がります。
・換気時間の見直し
「入浴後3時間強運転」にこだわらず、換気が十分に行われたと感じたら2時間や1.5時間などに短縮するのも一つの方法です。住まいの気密性や使用人数によって、適切な時間は変わってくるため、様子を見ながら調整しましょう。
・浴室のドアを閉める
換気中は浴室のドアをしっかり閉めておくことも大切です。ドアを開けたままにしておくと、湿気が他の部屋に広がるだけでなく、換気効率が下がってしまいます。ドアを閉めておくことで、換気扇が効率良く湿気を排出でき、無駄な電力消費を防げます。
さらに、換気扇そのものが古い場合は、省エネ性能の高い新しい機種への交換も効果的です。最近のモデルには湿度センサーやタイマー付きなどもあり、必要なときだけ自動で運転してくれるため、節電につながります。
まとめ:電気代を気にしすぎず、快適なバスライフを
「常時弱+入浴後3時間強運転」というスタイルは、湿気対策として効果的な方法の一つです。ただし、これは必ずしもすべての家庭に共通する正解ではありません。大切なのは、電気代の目安を理解したうえで、自分の家に合った運転方法を見つけることです。
今回の試算では月々の電気代は約452円でした。これだけでカビの予防ができるのであれば、非常にコスパの高い方法といえるでしょう。
掃除や運転時間の見直し、あるいは省エネ機器への更新を意識すれば、さらに快適で経済的なバスライフが実現できます。電気代を必要以上に心配せず、自分の生活スタイルに合った換気方法で、清潔で快適なお風呂空間をキープしていきましょう。
出典
株式会社パナソニック Panasonic バス換気乾燥機 取扱説明書
公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問 Q&A
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー