イオンやドン・キホーテなどで「備蓄米」販売開始! 2025年になりスーパーでの「米の販売価格」はどうなっている?
配信日: 2025.06.12

では、これらの対策は私たちの暮らしにどのような影響をもたらすのでしょうか。本記事では、米の販売価格について詳しく解説します。

日々の生活における、お金にまつわる消費者の疑問や不安に対する解決策や知識、金融業界の最新トレンドを、解りやすく毎日配信しております。お金に関するコンシェルジェを目指し、快適で、より良い生活のアイディアを提供します。
目次
イオンやドン・キホーテで備蓄米の販売がスタート! その背景とは?
2025年6月現在、イオンやドン・キホーテなどの大手小売店で政府の備蓄米の販売が始まっています。これは、昨年から続く米の価格高騰に対応するため、政府が備蓄米を市場に放出したことによるものです。
ドン・キホーテでは、5キログラム入りの備蓄米が税込2139円で販売されています。ただし、majicaアプリ会員限定で、1人1点限り、週1回の購入制限があります。
イオングループでも、5キログラム入りの備蓄米が税込2138円で販売されました。同グループでは約2万トンの備蓄米を確保しており、販売店舗は順次拡大中で、6月中に全国約1万店舗での販売が予定されています。
2025年の米価格は前年比で約2倍に! 家計への影響が深刻化
2025年に入り、米の価格は急激に上昇しています。農林水産省の「米の流通状況等について スーパーでの販売数量・価格の推移」によると、令和7年5月19日の週における米5キログラムの販売価格は、全国平均で4260円とのことです。これは前年5月20日~5月26日の2127円と比べて約2倍の価格上昇となります。
この価格高騰の背景には、異常気象による収穫量の減少や、肥料・燃料費の高騰、需要の増加など、複数の要因が重なっています。
特に、2024年の猛暑や少雨の影響で、主要産地である東北地方の作況指数が平年を下回り、収穫量が減少しました。さらに、パンや麺類の価格上昇により、主食を米に切り替える消費者が増えたことも、需要の増加につながっているとされています。
これらの要因により、米の価格は高騰し、家計への負担が増大しています。例えば、月に5キログラム程度の米を消費する家庭では、年間で約2万円の負担増となる計算です。
政府の備蓄米放出と緊急輸入策は価格安定に効果があるのか?
政府は、米の価格高騰に対処するため、備蓄米の放出や緊急輸入などの対策を講じています。2025年5月には、備蓄米の販売方法を入札方式から随意契約方式に変更し、流通の迅速化を図りました。
これにより、イオンやドン・キホーテなどの小売店が直接備蓄米を仕入れ、消費者に提供できるようになりました。また、政府は無関税輸入枠の米や緊急輸入米の活用も検討しています。これらの対策により、米の供給量を増やし、価格の安定化を図ることが期待されています。
ただし、これらの施策が直ちに価格の安定につながるかは依然として不透明であり、備蓄米の放出による価格安定の効果は現状確認されていません。
まとめ
今後の米価格については、異常気象や国際情勢の影響により、変動が続く可能性があります。こうした状況の中で、私たち消費者が取るべき対策としては、政府が放出する備蓄米を積極的に活用して家計の負担を軽くすることが挙げられます。
また、米の価格が安定するまでの間は、米の購入量や頻度を見直して無駄な消費を避けることも重要です。政府や小売店の取り組みに加え、こうした消費者の行動が連携することで、米の価格安定と家計の負担軽減の実現につながるでしょう。
出典
農林水産省 米の流通状況等について スーパーでの販売数量・価格の推移(1ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー