ママ友から「残り湯で洗濯すればかなり違うよ」と聞き、試しに実践中です。実際、1ヶ月でどれくらい光熱費に効果が出るのでしょうか?

配信日: 2025.06.12

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ママ友から「残り湯で洗濯すればかなり違うよ」と聞き、試しに実践中です。実際、1ヶ月でどれくらい光熱費に効果が出るのでしょうか?
電気代や水道代が高騰するなか、「少しでも家計の負担を減らしたい」と感じている方も多いのではないでしょうか。そのようななかでよく耳にするのが、「お風呂の残り湯を洗濯に使う」という節約方法です。
 
しかし、「本当にそれだけで家計に効果があるのか?」「実際にどのくらいの水道代が浮くのか」「面倒な手間に見合う節約になるのか」など、気になるところでしょう。
 
そこで本記事では、残り湯を洗濯に再利用した場合の具体的な節約効果を試算しながら、メリットや注意点、実践のコツまでを紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

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お風呂の残り湯で洗濯すると、どれくらい水道代が節約できる?

一般的な縦型洗濯機では、1回の洗濯に使われる水の量は約100~130リットルです。
 
そのうち、洗い工程に使う水だけでも50~70リットルを消費します。この洗い部分をお風呂の残り湯でまかなえば、水道代をかなり抑えることができるのです。
 
例えば、水道料金を国土交通省の「いま知りたい水道」による全国平均の1リットルあたり0.2円とした場合、60リットルの水を残り湯に代替することで1回あたり12円の節約になります。
 
仮に、月に20回洗濯した場合は「12円×20回=月240円」、年間では「240円×12ヶ月=2880円」の節約となります。
 
洗濯の頻度が高い家庭も見てみましょう。例えば、毎日洗濯をするような4人家族の場合、「12円×30回= 月360円」、年間では「450円×12ヶ月= 4320円」の節約となり、バカにできない金額です。数千円という金額でも、ほかの節約と組み合わせることで大きな節約につながります。
 

残り湯洗濯のメリットと注意点

洗濯にお風呂の残り湯を使うことで、節約やエコにつながる一方で、気をつけたいポイントもあります。本章では、残り湯洗濯の主なメリットと注意点を説明します。実践する前に、しっかり確認しておきましょう。
 
■メリット

1. 水道代が確実に節約できる

たとえ1回の節約額が数十円でも、毎日の積み重ねで確実な効果が得られます。少しの努力で継続的に効果を出せるのは大きな利点です。
 

2. 洗剤がよく溶けて汚れが落ちやすい

ぬるま湯での洗濯は洗剤が溶けやすく、皮脂汚れなどの落ちがよくなるといわれています。特に冬場など、水が冷たい季節には効果が出やすいでしょう。
 

3. 環境にもやさしい

水資源の再利用という点で、エコ活動としても評価されています。自分にできる環境配慮として、実践する人も増えています。
 
■注意点

1. 雑菌の繁殖に注意

入浴後の残り湯には皮脂汚れや雑菌が含まれており、時間がたつと菌が増えやすくなります。また、長時間置いておくと、衣類のニオイや肌トラブルの原因になることもあります。入浴後できるだけ早く、お湯を使うことがポイントです。
 

2. 入浴剤の成分に注意

入浴剤を使った残り湯は、衣類に色移りや変質のリスクがあります。特に、色物の衣類やデリケートな素材を洗う際は注意が必要です。入浴剤のパッケージに、「残り湯での洗濯OK」などといった表記があるかどうかを確認しましょう。
 

3. バスポンプやホースの手入れが必要

残り湯をくみ上げるためのポンプやホースも、放置するとカビやぬめりの原因になります。定期的に掃除や乾燥をして、清潔を保ちましょう。
 

実際の節約効果と、取り入れるコツ

節約効果は、洗濯頻度や家族構成によって変わります。例えば、共働き夫婦の2人暮らしなら週3~4回の洗濯で月150~200円ほどの節約になります。
 
一方、小さなお子さんがいる家庭では洗濯回数も増えるため、月500円以上の効果が期待できる場合もあります。ただし、これらの節約金額だけで判断すると、物足りなく感じる人もいるかもしれません。
 
ただし、この方法と電気代の見直しやシャワー時間の短縮など複数の節約方法を組み合わせれば、月1000〜2000円程度の固定費削減も現実的になります。節約を取り入れる際のおすすめポイントは、以下の通りです。


・洗い工程のみに使う(すすぎは水道水)
・風呂水は当日中に使用(雑菌を防ぐ)
・ポンプのメンテナンスを忘れずに(衛生管理)

自分に合った工夫方法を見つけることで負担を感じず、自然と節約習慣を生活に取り入れることができるでしょう。
 

小さな積み重ねが、将来の家計を助けてくれる

お風呂の残り湯を洗濯に再利用することで、水道代は月240~360円、年間で数千円の節約につながります。大きな効果ではないように見えても、日々の暮らしのなかで「気づいたら節約できていた」というのは理想的な形ではないでしょうか。
 
ただし、節約を重視するあまり、清潔さや使い勝手を犠牲にしないことも大切です。衛生面やライフスタイルに合わせて無理のない範囲で実践することが、長く続けるコツです。
 
光熱費の節約は、まず「できることから始めてみる」ことが何よりの第一歩です。小さな積み重ねが、やがて大きな安心感につながっていきます。お風呂の残り湯を使用した洗濯もそのひとつとして、取り入れてみてはいかがでしょうか。
 

出典

国土交通省 いま知りたい水道 -日本の水道を考える-
経済産業省 資源エネルギー庁 省エネポータルサイト 無理のない省エネ節約 洗濯機
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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