春から社会人で「実家暮らし」ですが、家にいくら入れるのが一般的ですか? 一人暮らしよりいくら得しているのでしょうか?
配信日: 2025.06.08

この記事では、実家暮らしの社会人がどのくらい家にお金を入れているのかを解説しました。さらに、実家暮らしの金銭的メリットやお金の管理術についてもまとめました。

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目次
実家に入れるお金、みんな平均でいくら渡している?
2023年に株式会社モデル百貨が実施した、実家暮らしの社会人1000人を対象とした「独身実家暮らしのお金事情についての調査結果」によると、毎月家に入れているお金の平均額は「5万4009円」でした。
年代別の平均額は以下の通りです。
・20代:3万3232円
・30代:4万1750円
・40代:5万9131円
・50代:7万5473円
年齢が上がるほど、家に入れている金額も高くなる傾向がみられます。
一人暮らしより6万円以上もお得? 実家暮らしの金銭的メリット
収入がまだ少ない新社会人にとって、実家に生活費を入れることを負担に感じる方もいるかもしれません。しかし実際には一人暮らしに比べて、実家暮らしは平均で毎月「6万2641円」も自由に使えるお金が多いというデータが同資料にあります。
そのため、実家にお金を入れてもなお、全体の平均では月に「8632円」、20代に限っては「2万9409円」のゆとりが生まれているのです。
もちろん、実家にお金を入れていない人も一定数います。実際、同調査によればその割合は全体の39%に上ります。厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、20代前半の平均月収は「22万4600円」です。
一般的に手取りは額面の8割程度とされており、手取り額はおよそ「17万9680円」と推定されます。さらに、総務省統計局が2023年に実施した「家計調査(家計収支編)」では、34歳以下の単身世帯における1ヶ月の平均消費支出は「17万281円」という結果が出ています。
このことからも、実家にお金を入れないのは「入れたくない」のではなく「入れたくても余裕がない」といった実情があると考えられるでしょう。実際前述の株式会社モデル百貨の調査において、実家暮らしを選んだ理由として「お金に余裕がないから」と答えた人は全体の32%を占めています。
貯蓄の目安は手取りの20~30%
一般的には、手取りの20~30%を貯蓄に回すことが理想的とされています。例えば、先述の推定平均手取り額である17万9680円を基に計算すると、月々の貯蓄目安は3万6000円~5万4000円ほどになります。
実家暮らしの場合、家賃や生活費の負担が少ない分、こうした目安よりも多くの金額を貯蓄に回せる可能性もあります。
無理なく貯めるには? 今日から始められるお金の管理術
無理なくお金を貯めていくためには、ただ節約するだけでは続きません。自分の生活スタイルに合った方法で収支を管理しながら、目標を持ってコツコツ積み上げていくことが大切です。ここでは、今日から始められるお金の管理術として、まず意識しておきたい「収支の把握」と「目標設定」のポイントを紹介します。
収支は把握しておく
何にいくら使っているか、まずは把握することが大切です。収入より支出を少なくおさえることで、自然とお金は貯まっていきます。
最近ではスマートフォンで使える家計簿アプリも多く存在しており、手軽に収支を管理できます。買い物や外食のあとにすぐ入力する習慣を身につけておくと、無理なく続けられるでしょう。
目標額を決める
「30歳までに○○万円貯めたい」「マイホーム購入のために○○万円必要」といったように、具体的な金額を目標に設定すると、毎月どれくらい貯蓄すればよいかが明確になります。
ただし、目標金額は無理のない範囲で設定することが大切です。生活に支障が出るほどの無理な金額を設定してしまうと、途中で挫折したり、貯めたお金を使ってしまったりする可能性があります。
実家暮らしの社会人が実家に入れるお金の平均は「5万4009円」、毎月の貯蓄額は手取りの「20~30%」が目安
今回参照したアンケート調査の結果によれば、独身実家暮らしの社会人が家に入れている金額の平均は月に5万4009円でした。一人暮らしと比べると、月6万円以上の金銭的な余裕が生まれる可能性があることから、実家暮らしは貯蓄を始める絶好の機会といえるでしょう。
その余裕をどのように生かすかが、今後の家計管理や資産形成に大きく影響します。
貯蓄は手取りの20~30%を目安に、無理のない範囲で継続することが大切です。将来の目標に向けて、今のうちから収支管理や貯蓄の習慣を身につけておくことをおすすめします。
出典
株式会社モデル百貨 独身実家暮らしのお金事情についての調査結果(PR TIMES)
厚生労働省 令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況 (2)性別にみた賃金
e-Stat政府統計の総合窓口 総務省統計局 家計調査 家計収支編 単身世帯 詳細結果表 年次 2023年 <用途分類>1世帯当たり1か月間の収入と支出 表番号2 男女,年齢階級別
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー