エアコンは新しいほど省エネ?でも「買い替えるお金がない…」古いエアコンで電気代を下げる方法はありますか?

配信日: 2025.06.06

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エアコンは新しいほど省エネ?でも「買い替えるお金がない…」古いエアコンで電気代を下げる方法はありますか?
夏の電気代が気になる季節。エアコンは「新しいほど省エネ」と言われますが、今すぐ買い替える余裕はない……そんなご家庭も多いのではないでしょうか。
 
こうした状況を受け、既存のエアコンを活用しながら電気代を抑える工夫が注目されています。今回は、買い替えを前提としない節電対策について解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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エアコンの“設定ミス”が電気代を押し上げているかも?

「電気代を抑えたいから」と、常に「弱運転」にしている方もいるかもしれません。この使い方は、かえってムダな電力を使っている可能性があります。
 
エアコンは、設定温度まで一気に冷やすときが最も電力を消費するため、弱運転では冷えるまでに時間がかかり、長時間稼働することになります。
 
「自動運転」モードを使えば、最初に効率よく部屋を冷やし、その後は省エネモードで運転を続けてくれるでしょう。
 
ダイキン工業株式会社が2024年4月に公開した調査結果によると、エアコンの風量設定を「弱」と「自動」で比較したところ、日中11時間のつけっぱなし運転では、「自動」のほうが消費電力量が約3割少なくなったという結果が出ています。
 
一見「弱」のほうが省エネに思えますが、実際には風量が不足してしまい、かえって電力を多く使ってしまうこともあるようです。住環境や気温によっても結果は異なりますが、一つの目安として参考にしてみてください。
 

人がいないのに「冷やしすぎ問題」を防ぐ

気づかないうちに、誰もいない部屋を冷やし続けてしまう……これも電気代を押し上げる原因のひとつだと考えられます。
 
例えば「別の部屋に移動したのに、リビングのエアコンをつけっぱなし」「寝落ちしてタイマーをかけ忘れた」といったケースは、日常的によく見られる光景です。
 
こうしたムダを防ぐためには、エアコンのタイマー機能を活用するのが効果的でしょう。とくに就寝時には、1~2時間のタイマー設定をしておけば、冷えすぎを防ぎつつ快適な眠りにつながります。
 
一例として、15年ほど前のエアコン(2.8kW)を1日8時間使った場合、消費電力は、約0.8kW程度となります。仮に電力単価を公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会の目安である「31円/kWh」とすると、1日あたりの冷房代は以下の通りです。
 
0.8kW × 8時間 × 31円 = 198.4円/日
 
これを1ヶ月続ければ約5900円になる計算です。消費電力の設定値によって実際の金額は変動しますが、つけっぱなしの時間が長いほど、家計への影響は大きくなるでしょう。
 

エアコンの「まわり」を見直す

古いエアコンでも、「周辺環境」を整えることで消費電力を抑えられる可能性があります。
 
例えば、直射日光が入る部屋では、エアコンの冷気がすぐに暖められてしまい、冷房効率が大きく低下します。遮熱カーテンやすだれなどを活用して、室内の温度上昇を防ぎましょう。
 
また、エアコンの効率を維持するためには、定期的なお手入れも欠かせません。経済産業省 資源エネルギー庁では、「フィルターは2週間に1回を目安に掃除すること」を推奨しています。フィルターが目詰まりしていると、年間で約32kWhの電力消費を増やし、約990円分の電気代が余分にかかってしまうこともあるそうです。
 
さらに、室外機の周囲に物を置かないことや、必要に応じて専門業者による内部洗浄を行うことで、冷房効率を高めることができるでしょう。
 

“体感温度”を下げる工夫を取り入れる

「エアコンに頼らず過ごしたいけれど、暑さがつらい……」そんなときは、体感温度を下げるグッズを活用してみましょう。
 
例えば、冷感タイプのボディーシートやスプレー、ひんやりタオル、冷感ジェルマットなどは、肌に触れるだけで涼しさを感じやすくなります。これらを上手に使えば、エアコンの設定温度を1~2度高めにしても、快適に過ごせることがあります。
 
「自分は暑いけれど、家族は寒がる」というときにも、冷感グッズは便利です。エアコンの温度設定を下げすぎなくても、「自分だけ涼しい状態」をつくることができるため、家庭内の温度トラブルの防止にも役立ちます。
 
冷却効果のある寝具や冷感アイテムを上手に取り入れて、エアコンに頼りすぎずに夏を快適に乗り切りましょう。
 

古いエアコンでも使い方次第で節電は可能

年数の経ったエアコンでも、使い方を見直すことで、電気代の負担を軽減できる場合があります。設定温度や風向き、周囲の環境整備など、ちょっとした工夫を加えるだけでも冷房効率は向上する可能性があります。
 
買い替えに頼らず、今ある機器を活かす節電テクニックで、夏場の快適さと省エネを両立させましょう。
 

出典

経済産業省 資源エネルギー庁 省エネポータルサイト エアコン
ダイキン工業株式会社
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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