残業45時間「月給35万円」と、残業ゼロ「月給25万円」ならどちらを選ぶ? 時給差はわずか“145円”だけど、余暇時間はどれだけ違うの? ライフスタイルもあわせて比較
配信日: 2025.05.29

本記事では、残業45時間で月給35万円と残業ゼロで月給25万円の、時給や余暇時間の比較をしてみます。その上で、どちらを選ぶべきなのか考えてみましょう。
残業45時間の月給35万円と、残業なしの月給25万円の時給を比較
1ヶ月の残業が45時間で月給35万円の場合と、残業はないものの月給25万円では時給はどのくらい違うのでしょうか。1日の労働時間が8時間で1ヶ月に20日働くとすると、残業45時間なら「8時間×20日+45時間=205時間」、残業なしなら「8時間×20日=160時間」です。
時給に換算すると月給35万円は「35万円÷205時間=約1707円」月給25万円は「25万円÷160時間=約1562円」になります。差額は「1707円-1562円=145円」です。
残業が45時間ある場合と残業がない場合の1日の生活の違い
1ヶ月の残業が45時間あると、1日あたりの平均は「45時間÷20=約2.3時間」です。1日の生活の流れで残業がある場合とない場合を比較してみましょう。
睡眠時間を7時間、通勤時間は片道1時間、1日の勤務時間は8時間で休憩時間が1時間あるものとします。残業時間は約2.3時間ですが、ここでは2.5時間として考えました。
・6:30:起床
・7:30:出勤
・8:30:出社
・17:30:勤務終了、残業開始
・20:00:残業終了、退社
・21:00:帰宅
・23:30:就寝
帰宅から就寝までの2.5時間が余暇時間ですが、夕食をとったり入浴をしたりしているとそれほど余裕はありません。
一方、残業なしだと以下のとおりです。
・6:30:起床
・7:30:出勤
・8:30:出社
・17:30:勤務終了、退社
・18:30:帰宅
・23:30:就寝
こちらは帰宅から就寝までの時間が5時間あります。5時間あれば、夕食・入浴時間を差し引いても十分な余裕がありそうです。
残業ありとなし、どちらをとる?
残業が1ヶ月に45時間あると、1日の余暇時間に約2.3時間の差が出ます。1日だとそこまで多いと感じないかもしれませんが、1年だと「45時間×12ヶ月=540時間」でかなりの差が出てきます。
一方で時給の差は145円で、こちらもたいしたことがないように感じるかもしれませんが、収入としては1年だと「(35万円-25万円)×12=120万円」とかなりの差です。
余暇時間があれば趣味などに費やせますが、お金がかかるケースも多いでしょう。月給が少ないと、趣味によっては資金不足でできないケースもあるかもしれません。一方、十分に月給をもらっていたとしても、余った時間がなければお金の使い道がないのではないでしょうか。どちらを選ぶかは、自分が何をやりたいのかによって異なるでしょう。
例えば、お金があまりかからない趣味に没頭したいのであれば、残業がない仕事のほうが向いています。一方、将来家を購入したいといった理由で貯金が必要な場合は、下手に余暇時間ができて無駄なお金を使ってしまうよりも、その余暇時間の分だけ稼いだほうがよいかもしれません。
まとめ
残業が月45時間で月給35万円と、残業ゼロで月給25万円の時給や余暇時間を比較すると、1日あたりではそれほど大きな差は出ないかもしれませんが、年単位だと大きな差が生まれます。絶対的な正解はないため、自分が何をやりたいかによって選ぶしかなさそうです。
自分のライフスタイルをよく考えて、後悔しないように仕事を選択しましょう。
執筆者:山根厚介
2級ファイナンシャルプランニング技能士