エアコンの設定温度「22℃」と「25℃」で、毎月の電気代はどれだけ違う?節約額を解説!

配信日: 2025.05.28

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電気代の高騰が続く中、多くの家庭が節約に取り組んでいます。特に電力消費が大きいエアコンは、使い方次第で電気代に大きな差が出るといわれています。「暑がりで、エアコンは常に22℃設定にしている」という方も少なくないでしょう。
 
とはいえ、設定温度を25℃に上げることで、意外と大きな節約効果が見込めることもあります。体調や快適さを損なわない範囲で、少しずつ見直してみるのもよいかもしれません。
 
本記事では、設定温度による電気代の差について、分かりやすく解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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エアコンの温度設定と電気代の関係

環境省の「家庭部門のCO2排出実態統計」によると、「エアコン設定温度を1℃緩和した場合の消費電力量は、冷房時約13%、暖房時約10%削減される」という結果となっています。消費電力の削減効果としては、十分に大きい数値といえるでしょう。
 
つまり、冷房を22℃から25℃に3℃上げると、最大で約39%(13%×3)もの消費電力削減効果が期待できるという計算となります。電気使用量が増える夏場には、電気代を左右する重要なポイントといえるでしょう。
 

22℃と25℃の電気代はどれだけ違う?

では、具体的に22℃と25℃の設定で、どれだけ電気代が違うのか計算してみましょう。
 
一般的な家庭用エアコン(消費電力500W)で22℃に設定した場合の1時間あたりの電気代は以下の通りです。電気料金の計算には、全国家庭電気製品公正取引協議会が公表している目安単価である、「1kWhあたり31円(税込み)」を使用します。
 
500W ÷ 1000 × 31円/kWh = 15.5円
 
一方、冷房時に設定温度を3℃上げた場合、約39%の消費電力削減になるため、以下となります。


500W × (1 – 0.39) = 305W
305W ÷ 1,000 × 31円/kWh = 約9.5円

1時間あたりの差額は約6円となります。一見すると小さな金額に思えるかもしれませんが、使用時間が長くなるほど、その差は大きくなるでしょう。
 

月間の電気代の節約額はいくら?

一般的な家庭でエアコンを1日8時間、月に30日使用すると仮定した場合


22℃設定:15.5円 × 8時間 × 30日 = 3720円
25℃設定:9.5円 × 8時間 × 30日 = 2280円

月間の節約額は約1440円となります。これが、6月~9月の4ヶ月続けば、およそ5760円の節約になる計算です。家族構成や使用時間によっては、さらに大きな節約効果が期待できるでしょう。
 

季節別の適切なエアコン温度設定

環境省が推奨する室温は、夏季は28℃、冬季は20℃です。快適性と省エネルギーのバランスを重視した目安とされています。この推奨温度を守ることで、エネルギー消費を抑えながらも、快適な室内環境を保つことができるでしょう。
 
一方で、推奨温度はあくまで目安であり、体調や体質、部屋の構造等に合わせて、無理のない範囲で調整することが大切です。余裕がある場合は、現在の設定から1℃だけ緩和して様子を見るのも一つの方法でしょう。
 

小さな習慣の変化が大きな節約を生み出す

エアコンの設定温度を22℃から25℃に変更するだけで、月間約1440円、4ヶ月の使用では約5760円以上の節約が可能です。この額は、家庭によっては外食1回分以上の金額になるかもしれません。
 
また、温度設定だけでなく、フィルターの清掃や風向きの調整など、小さな工夫を取り入れることで、さらなる節約効果も期待できます。快適さを少し調整するだけで、家計にも地球環境にもやさしい生活が始められるでしょう。
 
今日から少しずつ習慣を変えて、エアコンとの上手な付き合い方を見つけていきましょう。
 

出典

環境省 家庭部門のCO2排出実態統計調査 家庭のエネルギー事情を知る
全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問 Q&A
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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