娘と物件探し中、新宿で「家賃5万円」のアパートを発見!→「心理的瑕疵物件」と記載があったけど、なにか“デメリット”があるの? 物件探しの注意点とは
配信日: 2025.05.27

本記事では、物件の家賃が相場よりも安い理由や注意点、また物件情報に記載されていることがある「心理的瑕疵物件」などの告知事項について解説します。
心理的瑕疵物件とは?
心理的瑕疵(かし)物件とは、不動産の取引において買主や借主にとって心理的な抵抗が生じるおそれのある物件のことです。
不動産における瑕疵には心理的瑕疵のほかに、物理的瑕疵・法律的瑕疵・環境的瑕疵の全4種類の瑕疵があります。
心理的瑕疵に該当するのは、主にその物件で人が亡くなっている場合(事件性のない自然死を除く)や事件・事故があった場合、また近隣に反社会的組織や墓地のような嫌悪感や抵抗感を抱く可能性の高い施設などがある場合です。
心理的瑕疵は物理的または機能的な瑕疵ではないが、人によって大きく評価が分かれる事柄となるため、国土交通省のガイドラインでは事案発生から概ね3年が経過するまでは原則告知の義務があるとされています。
心理的瑕疵以外の瑕疵においては物理的に解消できますが、心理的瑕疵については物件の契約を終了することでしか対処ができないため、入居後のトラブルを避けるためにも事前によく確認しておくことが大切です。
新宿で「家賃5万円」の物件は安すぎる?
交通網が発達しており商業施設なども集う東京都新宿区で、家賃5万円の物件となると相場と比較してもかなり安いでしょう。
東京都新宿区の家賃相場を見ると、ワンルームや1Kでも11~12万円ほどであるため、新宿区で家賃5万円の物件は破格と言えます。
物件の家賃が低いのには何かしらの理由があり、特に家賃が極端に安く設定されている場合は告知事項がある可能性も高いため注意してください。家賃が安くなるのには主に次のような理由が挙げられます。
・特殊な間取りをしている
・日当たりや立地が良くない
・設備や築年数など建物の条件が悪い
・最低限しか原状回復工事をしていない
・閑散期や大家の事情
・告知事項ありの物件や瑕疵物件
家賃が低く設定される理由はさまざまで、安いからといって必ずしも自分にとっても悪い物件とは限りません。
ただし、家賃が安い理由を知らずに住み始めると入居後にトラブルとなることもあるため、相場よりも家賃が低く設定されている物件を検討するなら、事前に物件についてよく確認しておくと良いでしょう。
まとめ
物件情報に記載されている「心理的瑕疵物件」とは、不動産取引において買主や借主にとって心理的な抵抗が生じるおそれのある物件のことで、人によって大きく評価が分かれる事柄とされているため告知義務が定められています。
心理的瑕疵に該当するのは、人が亡くなっていたり近隣に反社会的組織の事務所があったりと人によって抵抗感や嫌悪感を抱くような事柄がある場合です。
心理的瑕疵のように告知事項のある物件は、新宿の家賃5万円の物件のように相場よりも家賃がかなり低く設定されていることが多いため、入居後のトラブルを避けるためにも家賃が安い理由は事前によく確認しておくことをおすすめします。
出典
国土交通省 「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」を策定しました
執筆者:梅井沙也香
FP2級