止まらない「値上げ」はどうして? 「食品」だけでない意外なモノへの影響とは
配信日: 2025.05.12

そこで今回は、近年の物価上昇率や特に上昇している項目、物価高が続く理由、物価高のなかでもうまくやりくりするコツなどについてご紹介します。

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物価はここ数年でどれくらい上昇している?
消費物価指数は、2020年の物価を100としたときと比較して、どれくらい変動しているかで表されるといわれています。
総務省の「2020年基準 消費者物価指数 全国 2024年(令和6年)12月分及び2024年(令和6年)平均」によると、2024年の消費者物価指数の総合指数は108.5です。また、家庭の10大費目(支出の項目)の物価指数は、以下の通りです。
・食料:117.8
・住居:103.1
・光熱・水道:112.8
・家具・家事用品:118.4
・被服及び履物:108.2
・保健医療:102.8
・交通・通信:97.4
・教育:101.6
・教養娯楽:112.9
・諸雑費:104.8
米の価格上昇に対して、備蓄米放出を始めとする対策が取り上げられていますが、食料以外の物価も上昇していることが分かります。特に、家具・家事用品は、2020年と比較すると最も物価が高くなっている項目です。
なぜ物価高が続いている?
物価が上昇する要因はさまざまだと考えられます。例えば、日本の金利が安くなると円安ドル高が進み、輸入品の価格が高くなるため、国内の物価上昇につながる可能性があるでしょう。
また、日本の金利が低くなくても物価が上昇するケースは少なくありません。暑い時期が長く続いたり、寒暖差の激しい時期が多かったりすると、作物が育ちにくくなり野菜や果物の価格が高騰しやすくなるといわれています。
加えて、戦争によりさまざまな原材料の価格が上昇していることによる影響も、物価が上昇する原因の1つになっている可能性があるでしょう。
ここ数年はこうした事情が重なり、さまざまな物価が継続して上昇する結果となっていると考えられます。
物価高のなかでやりくりするコツ
まずは、現時点での家計を把握しましょう。特に、物価が上昇している食料費や家具・家事用品がどれくらい出費をしめているかをチェックすることがおすすめです。
もし食費や家具・家事用品への出費が予想より多いのであれば、節約できないか検討しましょう。例えば、食材は購入するときにできるだけ単価の低いものにする、事前に献立を決めて必要なもの以外は買わないといった対策をとると、食費を節約できる可能性があります。
また、物価高騰に備えて現金のみでなく、投資での資産作りを行う方法もあります。現金は保有しているだけだと、物価上昇に伴って価値が下落してしまいますが、投資はうまくいけばインフレ時でも資産を増やせる可能性があるでしょう。
ただし投資はリスクもあるので、長期的な視点で分散投資を行う方が、資産運用が安定しやすくなるようです。
食料費のほかに家具・家事用品も高騰している
消費物価指数は、2020年の物価を100としたときと比較して、どれくらい変動しているかで表されるといわれています。
総務省統計局の「2020年基準 消費者物価指数 全国 2024年(令和6年)12月分及び2024年(令和6年)平均」によると、2024年の消費者物価指数の総合指数は108.5です。
物価高は円安や世界情勢、異常気象などの影響で続いている可能性があると考えられます。状況によっては、今後も続く可能性があるため、節約や現金以外での資産作りといった対策を講じてみるのもよいでしょう。
出典
総務省 2020年基準 消費者物価指数 全国 2024年(令和6年)12月分及び2024年(令和6年)平均
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー