更新日: 2024.06.03 貯金
40代夫婦で共働きですが貯蓄は「30万円」です。他の40代はどのくらい貯蓄しているのでしょうか?
特に40代は少しずつ老後を意識しだす方も増えてくるため「貯金が30万円だけど老後は大丈夫なのかな?」「今のペースで間に合うの?」と感じることもあるかもしれません。
そこでこの記事では、40代夫婦の平均貯蓄額をご紹介したうえで、老後資金の一般的な目安や老後資金を準備するために活用できる制度を解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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40代夫婦の平均貯蓄額はいくら?
金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」によると、2023年における40代二人以上世帯の貯蓄額(預貯金)の平均は361万円です。
さらに、株式・投資信託などを含めた40代二人以上世帯の金融資産保有額の平均は889万円で、中央値は220万円という結果となっています。そのため、ほかの金融資産の有無や金額にもよりますが、現在の貯蓄が30万円の場合は平均よりもかなり低いことが分かります。
老後資金はいくら必要?
老後資金を貯めるために、まずいくら必要なのかを把握しておきましょう。ここでは一般的なデータを参考に、必要な金額の目安をご紹介します。
総務省統計局の「家計調査報告[家計収支編]2023年(令和5年)平均結果の概要」によると、65歳以上夫婦のみの無職世帯における収入・支出の平均月額は以下の通りです。
・収入:24万4580円
・支出:28万2497円
・毎月の不足金額:3万7916円
仮に、65歳から90歳までの25年間を老後として過ごす場合、1137万4800円不足する計算となります。
ちなみに、総務省統計局のデータには病気やけがなどの突発的な費用は含まれていないため、追加で費用が発生する可能性も考えられます。このような不測の事態に備えるため、さらに多くの資金が必要になることも頭に入れておいたほうがよいかもしれません。
老後資金を準備するために活用できる制度
40代の今であれば、老後に入るまでに20年ほどです。この時間を使い、今から毎月積み立てていけば、1ヶ月あたりの金額も少なく済むため比較的楽に老後資金を貯められる可能性があります。
そこでここからは、長期間かけて老後資金を準備するために活用できる制度をご紹介します。
iDeCo
iDeCoとは、厚生年金や国民年金に上乗せできる、個人型確定拠出年金です。加入者個人が任意で掛金を出し、自分で金融商品を選んで運用を行い、60歳以上になったときに積み立てた資産を一括もしくは分割で受け取ります。
一度支払った掛金は原則60歳以降になるまで引き出せませんが、月々5000円から積み立てられるため、無理なく始められるでしょう。
NISA
NISAとは、年間で一定金額の範囲内であれば、購入した金融商品から得られる利益(配当・売却益など)が非課税になる制度です。
中でも「つみたて投資枠」では、金融庁の基準を満たしている長期の積み立てに適した投資信託を少額から購入できるため、これから老後資金を貯めたい方に向いているといえるでしょう。
なお、つみたて投資枠の非課税保有期間は無制限ですが、年間投資枠は120万円と決まっています。投資額を増やしたい場合、NISAのもうひとつの枠である「成長投資枠」を活用するなど、ほかの方法を併せて利用することを検討する必要があるかもしれません。
40代二人以上世帯の平均貯蓄額は361万円
金融広報中央委員会のデータによると、40代の二人以上世帯における平均貯蓄額は361万円です。そのため、現在貯蓄が30万円なのであれば、平均より低いといえるでしょう。
老後には、支出が収入を上回る状況に陥る可能性があります。老後の資金準備は早いうちから始めることが重要であるため、資金準備に利用できる制度を活用して資産形成に取り組むとよいでしょう。
出典
金融広報中央委員会 知るぽると 家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年) 各種分類別データ 統計表の番号4 金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)、統計表の番号6 種類別金融商品保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)
総務省統計局 家計調査報告[家計収支編]2023年(令和5年)平均結果の概要 II総世帯及び単身世帯の家計収支 <参考4> 65歳以上の無職世帯の家計収支(二人以上の世帯・単身世帯) 図1 65歳以上の夫婦のみの無職世帯(夫婦高齢者無職世帯)の家計収支 -2023年-(18ページ)
厚生労働省 iDeCo(個人型確定拠出年金) パンフレット
金融庁 NISA特設ウェブサイト NISAを知る
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー