更新日: 2024.03.17 働き方

突然地方の店舗に「左遷」されました。必死に働いてきましたが、左遷を断ると「今後の仕事」に影響しますか…?

突然地方の店舗に「左遷」されました。必死に働いてきましたが、左遷を断ると「今後の仕事」に影響しますか…?
突然の地方への転勤、このような辞令は断ってもいいのか気になる人もいるでしょう。たとえ断れたとしても、辞令を断ったことが今後の仕事に影響しないかと不安は尽きません。そこで今回は、突然の転勤を断っても問題がないのかを解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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転勤はルールによって断れることもある

転勤のルールは、勤務規則によって断れる場合と断れない場合がありますが、基本的には断れない場合が多い傾向です。多くの会社の就業規則には「会社は従業員に転勤を命ずることができる」と記載があります。そのため、まずは就職時に結んだ就業規則を読み返してみましょう。
 

就業規則で記載されていなければ断れる可能性が高い

まず、もともと就業規則に転勤の記載がなければ、断れる可能性があります。しかし、その場合はなぜ転勤ができないか、正当な理由を会社に説明しなければなりません。
 

就業規則にルールの記載がある場合は断れない可能性が高い

原則として会社は労働者に対し、転勤を命じる権利を持っています。
 
例として、厚生労働省 大阪労働局の「よくあるご質問(配置転換等)Q2」では、以下の条件を満たしていれば、原則として特別な理由がない限り転勤命令を拒否することはできないと明記しています。

1.就業規則などに転勤を命じている場合があることを明記していること。
 
2.業務上の必要性があること

特に、大企業の場合などは勤務地が多数あり、採用面接などで転勤の可能性を聞かされていたり、初めから転勤の可能性がある勤務地の記載があったりした場合は断るのは難しいでしょう。しかし、就業時にはなかった勤務地への転勤であったり、最初の就業規則に転勤先の具体的な記載がなかったりした場合は、断れることもあるようです。
 

転勤を断ることで起こるリスク

会社によって転勤を断った場合に起きるリスクはさまざまですが、可能性として高いものを2つ紹介します。
 

昇格や昇給がストップする

地方への転勤を断った場合、昇格・昇給がストップしたり、他の人と比べて遅くなったりするかもしれません。特に、就業規則に転勤の記載がある場合は、転勤も昇進・昇給の条件に含まれている可能性があり、条件を満たせないことを理由に昇進・昇給が見送られることも考えられるでしょう。
 
しかし、会社によっては転勤の代わりに一定期間の研修などの代替案を提示し、研修への参加が可能であれば、転勤を断っても昇給や昇進に影響が出ない可能性もあります。
 

同僚との差がつく

転勤を断ったために、同じ時期に入社した同僚と昇進や昇給の差がつく可能性はあります。転勤をして戻ってくるタイミングで昇進という会社も少なくないため、戻ってきた同僚がいつの間にか上司になった、ということは十分ありえるでしょう。
 

転勤を断れない場合は転職も検討する

転勤を断るためには、会社に正当な理由を説明する必要があります。しかし、正当な理由を伝えても、転勤の時期を先延ばしにしたり、場所自体を変えたりして転勤自体が覆らない場合もあるでしょう。
 
会社の辞令を断ると、意見が通っても通らなくても、多少上司や会社との関係を悪化させてしまうことがあります。会社や人間関係の状況によっては、大きく環境が変わってしまう可能性があるため、転職も検討しましょう。
 

転職するメリット

転職をすることで、今までの経験を生かして給与アップが目指せるかもしれません。近年、あらゆる業界が人材不足によって即戦力を求めています。スキルや経験のある職種や業界への転職であれば優遇されて今までより給与が上がるケースもあるでしょう。
 

転職するデメリット

もし、今までとまったく違う職種に転職する場合は、会社によっては基本給が新卒扱いでのスタートになることもあるでしょう。年齢によっては給与が大きく減額してしまうので気をつけましょう。ただし、年齢・経験によっては昇給が早く、数年たてば追いつく場合もあります。まずは、就業規則や昇給制度などを確認しましょう。
 

転勤を断る際は先をみて決断しよう

転勤を断る場合は、その後の考えられるシチュエーションを想定し、準備しておきましょう。もし、転勤を断りたい理由が「めんどくさい」「なんとなく」であれば、思い切って知らない土地に行ってみるのもいいでしょう。今までにない、いい経験をする機会になるかもしれません。
 
しかし、家庭の事情や健康面など、どうにもならない理由がある場合はきちんと事情を説明し、それでも理解が得られない場合は、転職も視野に入れて考えましょう。
 

出典

厚生労働省 大阪労働局 よくあるご質問(配置転換等)Q2
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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