更新日: 2024.01.13 貯金
銀行に1500万円預けています。銀行が倒産したら「全額」引き出せなくなると聞いたのですが…
そこで本記事では、預金している銀行が倒産した場合にかかわってくる「預金保険制度」についてご紹介したうえで、仮に1500万円を預けていた銀行が倒産した場合に、お金がどうなるのかについて解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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預金保険制度とは?
預金保険制度とは、金融機関が破綻した場合でも、定められた額の預金が保護される保険制度です。
預金の種類による保護の範囲と、預金保険制度の対象・対象外の預金の種類は、表1の通りです。
表1
※金融庁「預金保険制度 預金保険制度の対象となる預金等の範囲について」を基に筆者作成
なお、一般的に使用される普通預金は「利息の付く預金」に該当するため、預金保険制度による保護額は、元本1000万円までと破綻日までの利息となります。
1500万円預けている銀行が倒産した場合、お金はどうなる?
利息のある預金口座に1500万円を預けていた場合で、金融機関が倒産したときには、元本1000万円までと破綻日までの利息が、預金保険制度によって支払われます。
しかし、1000万円の元本と利息を超える分については、金融機関の財産状況に応じて支払われるため、一部が戻ってこない可能性があります。つまり、1500万円のうち1000万円とその利息は守られますが、残りについては、銀行の状況次第で支払われるか、支払われないかが決まるのです。
なお、外貨預金などの預金保険制度対象外の口座に全額預けていた場合は保護されず、金融機関の財産状況に応じて支払われるため、全額が返ってこない可能性があります。
1000万円以上の預金を守る対策は?
利息の付く普通預金口座に1500万円を預けていると、銀行が倒産した場合に、一部が保護されない可能性があります。
そこでここからは、1000万円以上の預金を守る対策をご紹介します。リスクの少ないものだけをご紹介していますので、ぜひご検討ください。
銀行口座を分けて預金を分割管理する
預金保険制度は、一つの金融機関ごとに、元本1000万円までとその利息が保護される制度です。
そのため、2行以上の銀行に1000万円以下の金額をそれぞれ分割して預けることで、預金保険制度の対象になります。
例えば、1500万円の預金を2行の銀行に750万円ずつ預ければ、両方ともに預金保険制度の対象となるため、リスクを回避できます。
決済用普通預金に切り替える
預金保険制度のルールでは、万が一金融機関が倒産した場合でも、利息の付かない預金については全額保護の対象としています。
そのため、1500万円の預金を確実に守るのであれば「決済用普通預金」に貯金することも一つの手段です。
決済用普通預金には利息は付きませんが、いつでも払い戻しができるとか、クレジットカードなどの決済サービスが使えるなど、利便性は普通預金と変わらないため、困ることはないでしょう。
銀行に1000万円以上預ける場合はリスク管理が必要
万が一、銀行が倒産した場合には、保護される金額は元本1000万円までとその利息のみです。そのため、1000万円以上預ける場合は、預金口座を分割するとか、決済用普通預金を活用するなどのリスク対策が必要といえるでしょう。リスク管理を徹底して、有事の際に損失を出さないようにしておきましょう。
出典
預金保険機構 預金保険制度の概要 預金保険制度とは
金融庁 預金保険制度 預金保険制度の対象となる預金等の範囲について
株式会社三井住友銀行 決済用普通預金口座 決済用普通預金とは
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー