更新日: 2023.10.31 貯金
20代で貯金が50万円しかありませんが、これって少ないですか? 日本の平均貯蓄額ってどれくらいなのですか?
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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まず同世代の貯金額の平均と比べよう
20代の貯金に関するデータは、金融広報中央委員会の資料に記載されています。同委員会は令和4年に「家計の金融行動に関する世論調査」を行いました。それによると、20代の単身世帯の貯金額は平均が152万円となっています。
ここでの貯金の定義は将来に備えて蓄えているお金です。自分の貯金額が50万円なら、平均より100万円以上も少ないということになります。そう言われると、同世代の水準を著しく下回っているように感じる人もいるでしょう。しかし、これはあくまでも平均なので、必ずしもネガティブに解釈する必要はありません。
この調査では、20代の単身世帯のうち、貯金がないと答えた割合は42.1%にも及びました。つまり、貯金がある時点で、少なくとも同世代の半数近くより、お金を貯めていると解釈できます。
上の世代の平均を考慮することも大事
上記は20代のデータですが、それ以外の単身世帯の貯金額についても紹介しておきます。30代は327万円であり、20代の152万円から2倍以上も増えているのが実情です。貯金がないと回答した世帯も32.4%に減少しています。将来に向けて、20代の頃よりも着実にお金を貯めているということです。
なお、それ以降も40代で398万円、50代で634万円というように、貯金額の平均は増加しています。全世代の平均は572万円なので、それと比較すると50万円という貯金額は500万円以上も低いです。また、貯金だけでなく、保険や有価証券なども加えた全世代の平均貯蓄額は1348万円となっています。
貯金額の増加につながる3つの方法
他の世代との比較まで行うと、50万円という貯金額は明らかに少ないといえます。以下に挙げる方法などで、貯金をしっかり増やすように心がけましょう。
・節約をして生活の余剰金を捻出
支出を抑えれば、余ったお金を貯金に回せるようになります。家計を細かく見直して、不要な出費が発生していないか確認することが大事です。食費が多いなら外食を減らすなど、個々に改善を検討する必要があります。
・お金を使う前に貯金の分を確保
余剰金を貯金にあてる方針だけなら、お金が余らないときは貯金を増やせません。この対策として、あらかじめ収入から貯金の分を差し引くことが有効です。給与口座から自動積立を行う定期預金のサービスなどがあります。。
・期間工などの仕事で収入アップ
収入が増えると、その分だけ貯金のペースが速くなります。現状の収入が不十分だと感じているなら、期間工にチャレンジすることも一つの手です。大手メーカーの工場などで、短期的に集中してたくさん稼げば、その間は飛躍的にお金が貯まりやすくなります。
貯金に関する実情を把握して対策を始めよう!
自分の貯金額が少ないか知りたい場合、同世代のデータと比較するという方法が有効です。ただし、お金は長期にわたって貯めていくため、上の世代に関するチェックも忘れてはいけません。日本の平均貯蓄額なども踏まえたうえで、将来的に不足しそうだと判断したら、早期の対策を検討しましょう。
出典
金融広報中央委員会 家計の金融行動に関する世論調査
金融広報中央委員会 「家計の金融行動に関する世論調査2022年」(単身世帯調査)
金融広報中央委員会 各種分類別データ(令和4年)
金融広報中央委員会 【調査結果(単純集計データ)】
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー