更新日: 2023.10.26 働き方
「それって僕の仕事じゃないですよね?」 給料がもらえないからと雑用や手伝い仕事をさけるとどうなる?
特に総務や庶務の担当になると、実質的に雑用を任されることもあるかもしれません。ほかの部署でも「生産性のない仕事をやらされている」と感じ、雑用をこなすことに抵抗を感じることもあるでしょう。
雑用や手伝い仕事かは本来、自身の仕事ではないから、とすべて断る場合や、反対に雑用を引き受け過ぎるとデメリットもあります。
この記事では、雑用や手伝い仕事をすることと給与との関係や、社内でのイメージやメリット・デメリット、またバランスよく対応するためのコツについて解説します。
仕事でストレスを抱えすぎることなく、自分が持っている仕事と雑用をバランスよくこなしたい方に役立つ内容となっているので、参考にしてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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仕事で雑用をまかされることによいイメージはない
株式会社月刊総務が発行する「月刊総務」 の編集部は、全国の総務担当者を対象に「総務の仕事に対する調査」を実施し、269名から回答を得ました。
なかでも「総務の仕事に対する他部署からのイメージはどうか」という問いに対しては「何でも屋」「雑用係」とみられているとの回答が全体の7~8割を占めました。
また、株式会社ビズヒッツが行った「事務職を辞めたいと思うときランキング」において「事務職を辞めたいと思うときはどんなときか」という問いに対し、「雑用が多い」「給与が少ない・上がらない」という回答が上位にランクインしました。
いずれのアンケートでも、事務職に対する給与や「雑用」に対する不満を感じている人が多いことが分かりました。
雑用や手伝い仕事を任されるメリット・デメリット
雑用や手伝い仕事を任される場合、さまざまなメリットがある一方で、注意点なども存在します。以下が考えられるメリット・デメリットでしょう。
・気配りができるようになる
・仕事の先を見通す訓練になる
・周囲からの信頼される
・スキルを習得する
・自分の仕事が遅れる
・追加の仕事になる
・今度も雑用を頼まれやすくなる
メリットとしては、雑用を引きうけることで、周囲からの評価が上がることが考えられます。雑用を通じて気配りのコツをつかみ、効率よく仕事をこなすスキルも習得できるでしょう。
反対にデメリットとしては、仕事が増えることによる負担増加が挙げられます。また、安易に引き受けると「使い勝手がいい人」と判断され、今後も雑用を頼まれやすくなる恐れがあります。
雑用や手伝い仕事と給与との関係は?
株式会社ビズヒッツにおける同調査において事務職の給与に関する質問もしたところ、多かった回答の5位は「給料が少ない・上がらない」との結果でした。具体的な内容は以下です。
・若い営業職のほうが給料がよい
・どんなに経歴を積んでも給料が上がらない
・給料日に給料の低さを実感する
・昇級やインセンティブを受けとれる機会が少ない
また「月刊総務」の上述の調査でも、総務にインセンティブ制度はあるかを尋ねたところ、「ない」との回答が97.0%という結果になりました。
これらの調査をみると、総務や事務職では給与が多くないと感じる人が多く、また上がる機会が少ないとの回答が目立ちます。
本来であれば、自分の分担業務ではない雑用を任されると、「自分の仕事ではないのに」と感じることもあるでしょう。
では、内心「やりたくない」と感じていている仕事をさけると、どのようなことがけねんされるでしょうか?
考えられる点としては、雑用や手伝い仕事を断ると、周囲からの印象が悪くなってしまうことが考えられます。また、会社によっては仕事の成果だけでなく、課内における評判も加味されることも多いでしょう。雑用や手伝い仕事を断ると印象が悪くなるかもしれません。
また、雑用を通じて得られる「気配りのスキル」が伸びないということも考えられるため、周囲との信頼関係を築くのに苦労してしまうおそれもあります。
まとめ
アンケート調査では、雑用を行うことについて、よいイメージを持たれていないことが明らかになりました。ただ雑用や手伝い仕事を任されることで、周囲から信頼されるメリットがあります。
反対に、雑用を任され過ぎると、負担が大きくなり本来の業務に支障をきたすデメリットがあります。
必要以上に雑用を引き受けて消耗するのはさけたいものです。しかし、周囲からの印象や評判はキャリアにも影響を与えることから、頼まれたことをすべて断わると周囲からの印象は悪くなってしまうかもしれません。できれば適度に引き受ける意識を持つとよいかもしれません。
出典
株式会社月刊総務 「月刊総務」編集部 「総務の仕事に関する調査」
株式会社ビズヒッツ 【事務職を辞めたいと思うときランキング】男女500人アンケート調査
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー