更新日: 2023.10.24 働き方

有給休暇の申請で必ず「理由」を聞かれます…会社に伝える必要はあるのでしょうか?

有給休暇の申請で必ず「理由」を聞かれます…会社に伝える必要はあるのでしょうか?
有給休暇の取得は、すべての労働者に与えられている権利です。しかしなかには、「申請時に理由を聞かれるので取得しにくい」と、お悩みの方もいらっしゃるかもしれません。
 
そこで今回は、有給休暇を取得する際に、会社へ理由を伝える必要があるのかについて解説します。有給休暇の仕組みについても触れていますので、ぜひ参考にしてください。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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有給休暇の申請時に、理由を伝える必要はあるのか?

有給休暇を申請する際に、法律上は、理由を伝える必要はありません。理由を聞かれても、「私用のため」と答えればよいでしょう。「理由を答えない」ことで有給休暇を取得させないということは、労働基準法に違反する行為にあたります。
 
しかし、うその理由を伝えることは、信用問題にかかわるだけではなく、懲戒処分の対象となるおそれがあるため、注意が必要です。例えば、会社の就業規則に「各種届け出において、虚偽の申告を行わない」という記載がある場合などは、規則違反とみなされてしまうことがあります。
 

有給休暇の制度を確認しよう

有給休暇は、一年の間で取得できる日数が決められており、表1のように、勤続年数によって異なります。
 
表1
 

継続
勤務年数
6ヶ月 1年
6ヶ月
2年
6ヶ月
3年
6ヶ月
4年
6ヶ月
5年
6ヶ月
6年
6ヶ月以上
付与日数 10日 11日 12日 14日 16日 18日 20日

 
※厚生労働省「年5日の年次有給休暇の確実な取得 わかりやすい解説」をもとに筆者作成
 
有給休暇の取得条件は、以下の通りです。
 

●雇用された日から6ヶ月継続して働いている
●全労働日の8割以上出勤している

 
さらに、有給休暇の申請期間は2年であり、前年度に取得できなかった分は、翌年度に繰り越されます。原則、有給休暇を取得するタイミングは、労働者が決められます。しかし、繁忙期には取得が難しい場合もありますので、会社と相談して決めるほうがよいでしょう。
 

有給休暇の申請を断られたときの対処法

会社や申請のタイミングによっては、有給休暇の取得を断られてしまうケースもあるようです。その場合には、まず取得できない理由を確認しましょう。「繫忙期で休まれると困る」という理由であれば、取得可能な時期を確認する必要があります。
 
申請を断られないためには、あらかじめ、有給休暇を取得したい時期を会社に伝えておくことが大切です。それでも有給休暇を取得させてもらえない場合や、理不尽な理由で断られた場合は、労働基準監督署への相談を検討しましょう。
 

有給休暇を取得する際に理由は伝えなくてもよい

有給休暇の取得を申請する際には、理由は伝えなくても、原則問題ありません。理由を聞かれたら「私用のため」と答えましょう。
 
しかし会社によっては、繁忙期の関係から、希望するタイミングで有給休暇を取得できないケースがあるかもしれません。有給休暇の取得を検討している場合には、事前に会社に伝えておくことが大切です。
 
ただし、うその理由を伝えて有給休暇を取得することは、懲戒処分の対象となるおそれがあるため、注意しましょう。
 

出典

厚生労働省・都道府県労働局・労働基準監督署 年5日の年次有給休暇の確実な取得わかりやすい解説 2019年4月施行(3・4ページ)

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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