更新日: 2023.09.02 貯金
50歳で貯金「100万円」は少ない気がしていますが…みんなはどのくらい貯金してる?
そこで今回は、50代の平均貯金額と、資産形成の方法について、ご紹介します。これから頑張って資産形成をしなければと、思われる方は、ぜひともチェックしてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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50代の平均貯金額
50代の平均預貯金額は、単身者の場合は374万円(うち定期性預貯金185万円)、二人以上世帯の場合は508万円(うち定期性預貯金240万円)となっています。ただし、預貯金を含めた、50代の「金融資産」の保有額は表1のとおりで、単身者・二人以上世帯ともに、平均で1000万円を超えています。
表1
単身者 | 二人以上世帯 | |
---|---|---|
金融資産保有額合計 | 1048万円 | 1253万円 |
預貯金(定期性預貯金) | 374(185)万円 | 508(240)万円 |
金銭信託 | 8万円 | 16万円 |
生命保険 | 95万円 | 176万円 |
損害保険 | 14万円 | 21万円 |
個人年金保険 | 76万円 | 109万円 |
債券 | 17万円 | 18万円 |
株式 | 285万円 | 242万円 |
投資信託 | 116万円 | 86万円 |
財形貯蓄 | 29万円 | 56万円 |
その他金融商品 | 35万円 | 21万円 |
※金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和4年)」「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和4年)」をもとに筆者作成
預貯金のみ、かつ100万円のみの場合は、平均保有資産額からいえば、非常に少ないといえるでしょう。これからの生活を考えると、早めに資産づくりに着手する必要があるかもしれません。
50代が資産形成する方法
50代から資産づくりを始める場合、還暦後の生活について考えて、気持ちが焦ってしまう方もいらっしゃるでしょう。実際、金融資産保有額の平均1000万円程度をためる場合は、あと10年で、900万円(年間90万円、月間7万5000円)をため続けなければならない計算になります。
しかし、資産づくりに関するアプローチ方法は、以下のとおり2種類あるため、貯金だけで達成しようと、思いつめないことが大切です。
●収入を増やす方法:コツコツ貯金をする、早期退職制度を利用する、投資する、iDeCo(個人型確定拠出年金)を始める、金融資産や不動産を換金する など
●支出を減らす方法:お酒やタバコなどの嗜好(しこう)品を徐々に減らす、お小遣いを少し減らす など
収入を増やす方法として、よくとり上げられるのが、投資やiDeCoですが、金融知識が豊富ではない方やなじみのない方にとっては、ハードルが高いものです。
とくに投資は、元本割れのリスクが付きまとうため、不慣れな場合には、かえって貯蓄額を減らしてしまう可能性が高いといえます。そのため、コツコツ貯金を続けたり、早期退職の退職金を受け取ったりすることを、優先的に検討することもよいでしょう。
また、厚生労働省の調査によれば、勤続20年以上、かつ45歳以上の退職者が受け取った平均退職金は、表2のとおりとなっています。
表2
定年 | 会社都合/自己都合 | 早期退職 | |
---|---|---|---|
大学卒(管理・事務・技術職) | 2280万円 | 2125万円/1542万円 | 2626万円 |
高校卒(管理・事務・技術職) | 1970万円 | 1928万円/1682万円 | 2204万円 |
高校卒(現業職) | 1493万円 | 1627万円/1148万円 | 2445万円 |
中学卒(現業職) | 1350万円 | 997万円/1142万円 | 1722万円 |
※厚生労働省「退職給付(一時金・年金)の支給実態」をもとに筆者作成
もちろん、企業規模や勤続年数、年収などによって、受け取れる金額は変わりますが、老後資金をカバーできる程度の金額を得ることも、不可能ではありません。
60歳以降も仕事を続けて、コツコツと貯金をしていくのか、早期退職をして、よりまとまった資金を獲得したうえで、非正規雇用として働くのかなど、ライフプランにあわせて、選択する必要があります。
また、支出を減らす方法として、今後の健康を考えて、嗜好品の購入金額を減らしていくことも重要です。医療費がかさむと、家計の負担になるうえに、身近な人に心配をかけてしまいます。自身・家族・親戚がともに安心して過ごせるように、お酒やタバコなどの購入頻度を、意識して抑えていくこともよいでしょう。
焦らずコツコツ資産形成
50代で100万円の貯金しかなかった場合は、気持ちが焦る方も多いかもしれません。
しかし、そこで「資産を殖やすには株式や投資をするしかない」と、不慣れな資産運用に着手して、元手を減らしてしまっては逆効果です。リスクが少なくて、自身でもできそうな方法で、資産づくりをしていくことが望ましいでしょう。
出典
厚生労働省「退職給付(一時金・年金)の支給実態」
金融広報中央委員会 知るぽると
「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](平成19年以降)」 各種分類別データ(令和4年) 6 種類別金融商品保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)
「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年以降)各種分類別データ(令和4年) 6 種類別金融商品保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー