更新日: 2023.08.05 その他家計
【東京-大阪】「ガソリン代」の節約に効果的な高速道路の運転方法とは?「約2000円」の節約になる場合も!?
ガソリン代を節約する運転は、ガソリンを使わない省エネな運転でもあります。省エネ運転は、余裕のある運転につながり、イライラなど事故の原因も抑えられるでしょう。
本記事では、高速道路での省エネ運転について解説します。それがひいては節約にもつながります。
執筆者:嘉陽宗一郎()
加減速を控える
車の走行は、発進・巡航・加減速・停止の4つに分かれます。このうち、燃料を最も消費するのが加速なので、できるだけ加速を少なくすることが燃費を向上させるポイントです。
加速を減らすためには、いったん巡航速度にしたあとは同じ速さで走り続けましょう。速度を必要以上に上げて、前方車両への接近やカーブなどで減速、その後また加速……という運転を繰り返すよりも、必要な速度に加速したあとで無駄な加減速をしないことが大切です。
一般財団法人省エネルギーセンターの調査では、1分間に速度の変動が5回ある場合は、変動がない場合と比べて48%も燃費が悪化するとされています。48%の燃費悪化が実際にどの程度ガソリン代に影響するのか、高速道路で東京から吹田(大阪)まで、トヨタカローラのガソリン車(グレードX)で移動した場合を考えてみましょう。
カローラの燃費は19.1km/Lで、東京~吹田間の距離は468.4km、ガソリン価格は2023年7月24日の東京の平均価格である169.8円で計算すると、必要なガソリン代は約4164円です。速度変動のある運転で燃費が48%悪化した場合は約6163円かかるため、差額は約1999円にもなります。
車間距離をとる
車間距離をとることも必要です。車間距離が狭ければ狭いほど、前車の動きに合わせて速度調節をしなければならなくなります。逆に、車間距離が広ければ前車が少々速度を変更したとしても、アクセルのオンオフによるエンジンブレーキのみで対応できるでしょう。
適切な車間距離は車の速度に応じて変わるため、前車から2秒程度の車間をとるとよいとされています。つまり、前車が標識などの目印を通過してから自身の車が目印を通過するまでに、約2秒数えることができれば適切な車間距離です。
車間距離が狭いと燃費に関わるだけでなく交通事故の危険性が増します。2秒以内の車間距離では死亡事故などの重大事故が多く、2秒以上の車間距離では大きな事故が少ないことが統計からも分かっています。車間距離は必ず適切な間隔を空けるようにしましょう。
速度を控える
速度を控えることも省エネにつながります。一般的に自動車は時速70km前後で燃費が最もよくなるように設計されています。
高速道路では時速70km以上で走ることがほとんどであるため、最低速度や指定速度を守ることは前提ですが、できるだけ速度は落としたほうが燃費が良くなるでしょう。例えば、時速110kmから時速90kmに引き下げると燃料消費がおよそ23%減少するというデータもあります。
長距離を走る際は、次第に速度感覚がまひして速度を上げてしまいがちですが、速度が速ければ体にもストレスがかかります。無理のない速度で体に負担のかからない状態を保ちながら運転することが大切です。
まとめ
高速道路を長距離運転する際は、速度感覚のまひや早く目的地に着きたいという思いなどからついつい速度を上げて走行してしまいがちです。しかし、速度を上げるほど燃費は悪化します。
また、不必要に速度を上げると車間距離が狭まりがちになり、不必要な加減速にもつながります。速度を控えめにしてゆとりをもった運転をすれば、交通事故防止だけでなく省エネ運転にもつながります。それがひいてはガソリン代の節約にもなるでしょう。
高速道路を運転する際には参考にしてみてください。
出典
一般財団法人省エネルギーセンター エコドライブ技術案内-燃料消費の少ない運転操作
警視庁 高速道路を利用する皆様へ
内閣府 自動車の燃費への影響等
執筆者:山根厚介
2級ファイナンシャルプランニング技能士