更新日: 2023.07.24 貯金

【年代別】30歳代~60歳代、貯蓄の平均額はいくら?

【年代別】30歳代~60歳代、貯蓄の平均額はいくら?
各年代により、貯蓄額には差があります。各年代の一般的な貯蓄額の把握は、自身の資産形成をするうえで重要です。参考にするだけではなく目標にもなり、今後の自身の節約や投資に関する行動にも影響を与えるでしょう。
 
今回は、30〜60歳代の各年代の貯蓄額について、平均と中央値とに分けて紹介します。また、平均と中央値の違いについても解説していきます。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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貯蓄額の平均と中央値の違いを確認

まず最初に、平均と中央値の違いを確認しておきましょう。平均は、調査対象から得られた数字の合計を調査対象の数で割り算出された数字です。中央値は、調査対象から得られたデータを順番に並べた場合、ちょうど真ん中の数字を指します。
 
平均は極端に多い、あるいは少ないデータの影響を受け、実態とはかけ離れた数字になりかねません。実態に近い数字を知るためには、中央値のチェックも必要です。
 
金融広報中央委員会では、「家計の金融行動に関する世論調査」を実施しています。令和4年の同調査結果をみてみると、調査対象全体の貯蓄額の平均は1150万円、中央値は280万円となっています。平均と中央値でこれほどまでに差が生じるのは、非常に多くの資産を保有している少数の人が、平均値を引き上げているためです。多くの人の実感に近いのは、中央値の方となるでしょう。
 

各年代の貯蓄額の平均と中央値

平均と中央値の意味合いの確認を踏まえ、ここからは、各年代の貯蓄額の平均と中央値についてみていきましょう。同じく、金融広報中央委員会の令和4年「家計の金融行動に関する世論調査」の結果をもとに紹介します。また、各年代は、世帯主の年代です。
 

・30歳代

30歳代の世帯の貯蓄額は、平均が515万円、中央値は150万円です。金融資産を保有していない世帯の割合は26.7%であるため、7割以上の世帯が、なんらかの金融資産を保有していることになります。
 
しかし、貯蓄額ごとにみたとき、ボリュームゾーンとなっているのは「100万円未満」で、全体の15.1%を占めています。
 

・40歳代

40歳代の世帯の貯蓄額は、平均が785万円、中央値は200万円です。金融資産の非保有世帯の割合は、28.4%となっています。年代が上がるにつれて貯蓄額が増えるイメージを持っている人が多いようですが、金融資産を一切、保有していない世帯は、むしろ30歳代よりも増えています。
 
ボリュームゾーンについては30歳代と同様で「100万円未満」となっており、割合は全体の12.0%です。
 

・50歳代

50歳代の世帯の貯蓄額は、平均で1199万円と、1000万円を超えてきました。一方の中央値は260万円と、40歳代と同じ200万円台にとどまっています。金融資産を保有していない世帯の割合も40歳代と同じく、28.4%です。
 
しかし、貯蓄額が3000万円以上の世帯の割合は10.5%となり、40歳代の5.2%と比べて5ポイント以上増加しています。50歳代になると、貯蓄額の格差が顕著になるようです。
 

・60歳代

60歳代の世帯の貯蓄額は、平均が1689万円、中央値は552万円です。金融資産を保有していない世帯の割合が23.1%である一方で、貯蓄額が3000万円以上の世帯の割合は19.2%となり、より格差が広がっているといえるでしょう。平均と中央値の差も1000万円以上と、各年代でもっとも開いています。
 

年代が上がるごとに広がる貯蓄額の格差

各年代の貯蓄額をみると、平均と中央値には大きな差があります。より実態に近いのは中央値ではあるものの、平均の貯蓄額も無視はできません。
 
貯蓄額は、現状だけではなく将来の暮らしにも影響を与えます。各年代の貯蓄額を確認し、節約や投資なども含めた資産形成の目標設定やプロセス構築が重要となります。平均や中央値よりも少ない人こそ、資産形成に向け、ポジティブに行動する必要があるでしょう。
 

出典

「金融広報中央委員会 知るぽると」 家計の金融行動に関する世論調査[総世帯](令和4年)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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