更新日: 2023.06.18 その他家計

【また電気代が上がるの!?】年間のエアコン代を「数万円」カットする方法がある? これから家を建てる人は必見!

【また電気代が上がるの!?】年間のエアコン代を「数万円」カットする方法がある? これから家を建てる人は必見!
オール電化住宅が普及し、家庭の電気使用量は増加しています。
 
そんな中、東京電力はじめ電力大手7社が電気料金の値上げを発表しました。ロシアのウクライナ侵攻に伴うエネルギー価格高騰の影響です。電気料金の値上がりにより月々の電気代が増えているのです。
 
本記事では、これからマイホームを検討している人に向けて、電気代を抑えつつも快適な暮らしを手にいれる方法を紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

日々の生活における、お金にまつわる消費者の疑問や不安に対する解決策や知識、金融業界の最新トレンドを、解りやすく毎日配信しております。お金に関するコンシェルジェを目指し、快適で、より良い生活のアイディアを提供します。

世間と比べてわが家の電気代は高い? 今後はどうなる?

毎月のように高額な電気代の請求を受けて「こんなに高いのってウチだけ?」と心配になる人もいるでしょう。
 
総務省が発表している家計調査報告によると、2022年12月の電気代の平均月額は1万2514円です。また、1年間を四半期ごとに分けた電気代を見ると、2022年1~3月の3ヶ月間で月平均1万4847円になりました。2023年の3月における電気代の平均月額は1万7228円であり、2381円の差額が発生しています。
 
図表1に示すように、2023年6月には電気料金の値上げがあり、2022年11月と比較して21%から最大42%増加しています。
 
【図表1】


経済産業省 資源エネルギー庁 電気料金の改定について(2023年6月実施)を基に筆者作成
 

どうして電気代が高くなる? 電気消費量が多い要因とは

では、家庭で多く電気を消費しているものとは何でしょうか。
 
総務省が報告している「家庭における用途別エネルギー消費の割合」を図表2にまとめました。
 
【図表2】


経済産業省 資源エネルギー庁 第2部 エネルギー動向 第1章 国内エネルギー動向 第2節 部門別エネルギー消費の動向より筆者作成
 
2018年時点での用途別のエネルギー消費として、最多が「動力・照明ほか」の33.8%、次いで「給湯」28.4%、そして「暖房」が25.4%となっています。このうち、冷房の3.2%も加えると、冷暖房に消費するエネルギーの割合は28.6%となり、給湯よりも多くなります。
 
この結果から、エアコンの使用量を抑えれば電気代を抑えられるのではないでしょうか。
 

マイホームはオール電化で大丈夫?

エアコンが節電のカギになることが分かりましたが、経済産業省が報告している「家庭におけるエネルギー原別消費の推移」を見ると、家庭における電気の消費割合は徐々に増加し、2018年時点では電気の消費割合は全体の51.2%となっています。
 
環境省によると、2021年度における戸建てにおける世帯あたりの電気消費量は5278kWhでした。このうち、エアコンにはどの程度の電気を要するのかを大人2人、子ども2人の4人家族の家庭を例に考えてみましょう。仮に、リビングに10畳用、リビング以外の主寝室と子ども部屋2部屋に、それぞれ6畳用のエアコンを設置したとします。
 
6畳用エアコンの年間の電気消費量は約700kWhが多く、計4部屋分のエアコンによる消費量を合計すると、最大で年間電気消費量は2900kWhになります。
 
実際、毎日すべての部屋でエアコンを長時間稼働させることはないかもしれません。しかし、エアコンの稼働時間を1時間短縮することで冷房であれば580円、暖房であれば1260円の節約になるといわれているため、エアコンの台数が増えれば、電気代も高くなることが予測されます。
 

これから家づくりを始める人向け! エアコン代を数万円カットできる?

電気代を抑えるには、エアコンによる電気消費量を抑えることが大切だと分かりました。しかし、猛暑や厳寒を避けるためには、エアコンは使いたいですよね。その場合、「ダクト式全館空調システム」での節電を考えてみましょう。
 
全館空調システムとは、ダクトを通して24時間換気によって取り入れた新鮮な空気を家中に届ける空調システムです。必要なエアコン数は1台ですが、熱交換気ユニットを利用することで、冬は暖かい空気を、夏は冷たい空気を家の中に取り入れられるため、室温と設定温度の差を小さくできます。
 
Panasonicのシミュレーションでは、熱交換気ユニットの使用で冷暖房コストを2万4000円から10万円程度削減可能としており、エアコンの使用時間は増加しますが、結果的に節電につながります。
 
一方で、全館空調システムは初期費用に数100万円かかるため、導入の際には自分にとって必要なものなのかをじゅうぶんに検討しましょう。
 

まとめ

電気代が高騰する中、電気・ガス価格激変緩和措置により、2023年1月から1kWhあたり7円の値引きがされ、一般家庭において月2800円の値引きがされていますが、緩和措置も永遠ではないでしょう。
 
節電の観点からはエアコンの稼働を減らしたいけれど、真夏や真冬には使わずにはいられないですよね。ダクト式全館空調を使用すれば、年間数万円のエアコン代をカットしながら快適な生活を手にできるかもしれません。
 

出典

総務省 家計調査報告(二人以上の世帯) -2022年(令和4年)12月分、10~12月期平均及び2022年平均-
総務省 家計調査報告(二人以上の世帯) -2023年(令和5年)3月分及び1~3月期平均-
経済産業省 資源エネルギー庁 電気料金の改定について (2023年6月実施)
経済産業省 資源エネルギー庁 第2部 エネルギー動向 第1章 国内エネルギー動向 第2節 部門別エネルギー消費の動向
環境省 令和3年度 家庭部門のCO2排出実態統計調査 結果の概要(速報値)
環境省 資源エネルギー庁 無理のない省エネ節約
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

PR
FF_お金にまつわる悩み・疑問 ライターさん募集