更新日: 2023.06.11 働き方
自由参加だけど「実質強制」の社内勉強会! 残業代は請求できる?
そこで、本記事では、自由参加と言いながらも「実質強制」の社内勉強会を例に挙げて、残業代を請求することができるかどうかを紹介。あわせて、「残業代を支払ってもらえない場合」や「参加を拒否したい場合」についても解説していきます。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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残業代にあたる場合とは?
労働基準法によって、従業員の労働時間は週40時間以内、1日8時間以内と定められています。時間外に労働した場合には、会社は1時間当たりの賃金の25%以上増しの残業代を支払わなくてはなりません。
さらに従業員が1ヶ月に60時間を超える時間外労働を行った場合は賃金の割増率は50%以上です。また、休日労働をした場合も労働時間として認められるため、割増賃金を請求することができます。割増率は35%以上です。
社内勉強会が残業と見なされるためには労働時間に該当していて、参加することで所定の労働時間を越える必要があります。まず、自由参加と言いながら実質強制である場合、労働時間として見なされます。次に、実質強制に該当するかは、参加しない従業員が不利益を被ってしまうかどうかによって決められるのです。
そのため、社内勉強会に参加することで所定の労働時間を越えてしまう場合、従業員は残業代として割増賃金を請求することができます。残業代を請求しても会社側が支払ってくれない場合は、労働基準監督署に 「申告」するようにしましょう。労働基準監督官から会社に改善要求を行ってくれます。
ちなみに、飲み会や懇親会、歓送迎会であったとしても、従業員の参加が実質強制であった場合、労働時間として認められ、残業代を請求できる可能性があります。
メリットは残業代がつくだけではありません。社内勉強会が労働時間に該当する場合は「労災保険」の対象になる可能性があります。これは、通勤中または勤務中にけがや病気をしてしまった場合、労災保険の給付対象となるというものです。逆に、労働時間と見なされなかった場合、何の補償もありません。
参加を拒否できる場合とは?
なかには、社内勉強会に参加したくないという従業員もいるでしょう。しかし、実質強制で労働時間に該当する場合、正当な理由がないにもかかわらず、社内勉強会に参加しないというわけにはいきません。
というのも、参加の拒否=会社に対する労務の提供を拒否したと見なされるからです。場合によっては、会社から「戒告」「減給」「出勤停止」「解雇」といった懲戒処分を受ける可能性があります。
一方、社内勉強会が自由参加で労働時間に該当しない場合は、参加を拒否することができます。会社側も従業員に対して懲戒処分を行うことはできません。
実質強制の社内勉強会は残業の対象内
労働基準法によって、労働時間は週40時間以内、1日8時間以内と定められています。時間外労働を行った場合は1時間当たりの賃金の25%以上増しの残業代が支払われます。さらに1ヶ月に60時間を超える所定の時間外労働を行った場合、割増率は50%以上になります。
自由参加と言いながら実質強制の社内勉強会に参加することで、所定の労働時間を越えてしまった場合、残業と見なされます。会社に残業代を請求することができます。
出典
厚生労働省 しっかり学ぼう!働くときの基礎知識
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー