更新日: 2023.05.01 働き方
テレワーク可能な会社に転職希望。テレワークのメリットとデメリットは?
そこで、テレワークのメリットとデメリットについて解説していきます。
執筆者:柘植輝(つげ ひかる)
行政書士
2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。
広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。
テレワークのメリットは?
国土交通省の調査によれば、テレワークのメリットについて多くの労働者が通勤に関することを挙げています。
図表1
出典:国土交通省 令和3年度テレワーク人口実態調査-調査結果(概要)-
ここから、多くの方がテレワークの実施によって通勤に要する時間や負担が減ることをメリットに感じていることが分かります。また、自宅で仕事が可能な分プライベートのことを休憩中など仕事の合間に行えるといったように、時間の有効活用ができることもメリットに感じているようです。
テレワークといえば快適というイメージがありますが、おおむねそのようで公私ともに良い影響がもたらされているようです。
自宅が業務に支障なく集中できる環境が整っていれば、テレワークは労働者にとってメリットの多いものだといえるでしょう。
テレワークのデメリット
テレワークにはデメリットもあります。
図表2
出典:国土交通省 令和3年度テレワーク人口実態調査-調査結果(概要)-
テレワークの経験者の中には仕事に支障が出た、勤務時間が長くなる、テレワークのための自己負担が生じたといったマイナスの効果を感じている方もいらっしゃるようです。
テレワークと聞けば快適で働きやすいというというイメージが強いものですが、人によってはかえって負担が強くなってしまっていることもあるようです。
特に気になるのがほとんどの項目において、テレワークの実施前に想定していた悪い点としての回答よりも、実際にテレワークを実施した結果悪いと感じた点としての回答の方が増えている点です。
例えば自己負担が生じることを悪い点として挙げていたのは、テレワークの実施前においては48.2%だったのに対し、テレワークの実施後には61.4%もの方がそれを感じています。テレワーク環境や会社の体制などによっては、テレワークが思ったほど良いものとはならない可能性もあります。
テレワークで実質的な収入減になることも
人によってはテレワークをすることで実質的な収入減になる可能性があります。自宅で業務をする以上、出社時よりも電気やガス、水道の使用量が増えることになります。
特に電気代が高騰している昨今、パソコンにモニター、エアコンなどの電気代の負担は大きくなるでしょう。また、場合によってはインク代や文具代なども自己負担となることもあるでしょう。仮に月々の自己負担が5000円生じるとすると、実質的に年間で6万円の収入減になります。
また、効率よく仕事を進めるために、仕事用のデスクや椅子を自費で購入して数万円の初期費用が生じるということもあるでしょう。「多少収入が落ちてもテレワークで働きたい!」と考えていると思わぬ出費で家計が苦しくなってしまう可能性があるため注意が必要です。
テレワーク可能な会社に転職するのは慎重に!
テレワークは通勤の負担が減ったりプライベートとのバランスを取りやすくなったりなど良い面が存在しています。一方で、光熱費などの負担が増えるといったようにテレワーク特有の問題点というのも存在しています。
テレワークを目的に転職する場合、今の会社と転職先の雇用条件などを比較して確認しつつ、実質的な収入減となることがないか、自分に合った働き方であるのかどうか十分に検討をするようにしてください。
出典
国土交通省 令和3年度テレワーク人口実態調査-調査結果(概要)-
執筆者:柘植輝
行政書士