更新日: 2023.01.14 その他家計

自分1人で家計管理できない人をサポート! 厚労省の「家計改善支援事業」とは?

自分1人で家計管理できない人をサポート! 厚労省の「家計改善支援事業」とは?
生活困窮者のような家計管理に課題を持つ人たちや、その家族を対象にした支援制度に「家計改善支援事業」があります。
 
本記事では、制度の概要、対象者、利用の流れについて解説します。効果に関しても併せて紹介するので、参考にしてみてください。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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家計改善支援の制度の概要

家計改善支援とは、家計に問題が生じている相談者に対して、支援員(家計改善支援員)が状況を共有し、生活困窮からの出口を見つけだす支援をいいます。
 
あくまでも「相談者に寄り添いながら、相談者と共に問題を解決する」という趣旨に基づいており、そのために必要な情報提供やアドバイス、関係機関への同行などを行います。
 
家計改善支援の基本となる5つの柱は次のとおりです。
 

1.家計の現状を理解してもらう支援
2.行政窓口に同行し、相談を行い、給付制度の利用や税金、公共料金などの滞納を解消する支援
3.法律家相談に同行し、借金や家賃滞納など債務に関する支援
4.生活の健全化を図るために必要な貸し付けをあっせんする支援
5.相談者自身が家計を自ら管理できるようにする支援

 
最終的には、相談者が1人で家計を管理できるようになり、スムーズな生活の再生を目指す制度です。
 

家計改善支援の対象者

次のような問題が顕在化している場合、家計改善支援の対象者に含まれます。
 

●当面の生活費に欠けている
●必要不可欠な支払いができない
●生活の見通しが立たず、強い不安を抱えている

 
上記の背景にある課題として、収入面や生活・消費、家計管理能力に関する課題だけではなく、抑うつ・パニックなどの精神面の課題、コミュニケーションやDVなどの家族関係の課題、治療・介護など健康面の課題なども考慮する必要があります。
 

家計改善支援の利用の流れ

家計改善支援の利用の流れとして、まずは家計改善支援事業所に相談の申し込みを行います。その後の流れは以下のとおりです。
 

1.初回面談(インテーク・アセスメント)
2.継続面談(支援経過記録)
3.家計再生プランの検討
4.支援の提供
5.モニタリング
6.評価
7.終結もしくは再プランの策定

 
上記の期間中に家計計画表、家計再生プラン、ライフイベント表、キャッシュフロー表、貸し付けあっせん表などの帳票を作成します。
 
また、必要に応じて、支援員が消費生活センターや法テラス、市役所・役場、連携機関などに同行してサポートを行います。
 

家計改善支援の効果

家計改善支援事業の効果として、9割を超える自治体が「債務・滞納の解消に役立った」と回答しています。
 
ほかにも、84.5%が「世帯への包括的な支援に役立った」、70.3%が「就労や増収に役立った」と回答しているため、高い効果が実現できているのではないでしょうか。
 

まとめ

今回は家計改善支援事業について解説しました。家計改善支援は生活困窮者などを対象に、支援員が情報提供やアドバイス、関係機関への同行などを行う制度です。
 
サポートを希望する場合、まずは家計改善支援事業所に問い合わせてみるとよいでしょう。
 

出典

グリーンコープ生活協同組合連合会 『家計改善支援』学習サイトより 相談者とともにすすめる『家計改善⽀援』のすすめ

グリーンコープ生活協同組合連合会 『家計改善支援』学習サイトより 家計改善⽀援の枠組み

厚生労働省 生活困窮者自立支援制度「家計改善支援事業」の動向

 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

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