更新日: 2022.12.23 その他家計

家庭のエンゲル係数の平均はどれくらい? 年齢・年収・世帯人数別にチェック!

家庭のエンゲル係数の平均はどれくらい? 年齢・年収・世帯人数別にチェック!
「エンゲル係数」をご存じでしょうか。エンゲル係数は、消費支出に対する食費の割合を表すもので、割合が高いほど生活水準は低い傾向にあるといわれています。
 
エンゲル係数の計算方法や平均値が分かれば、自分たちの食費の割合が多いのか少ないのか判断しやすくなります。
 
本記事では総務省統計局の家計調査から、エンゲル係数の計算方法や平均値について見ていきます。自分たちのエンゲル係数がどれくらいなのか確認してみてください。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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エンゲル係数とは

「エンゲル係数」とは、家計の消費支出に対して食費がどれくらいの割合なのかを表す指標のことです。エンゲル係数は以下の計算式で求められます。
 
・エンゲル係数(%)=(食費÷消費支出)×100
 
食費には、自炊のために購入した食料品費だけでなく外食やお酒の費用も含まれます。例えば、消費支出が20万円で食費が4万円の場合のエンゲル係数は20%です。一般的に、エンゲル係数の割合が低いほど生活にゆとりがあるといわれています。
 

二人以上世帯のエンゲル係数の平均は?

世間一般の消費支出や食費、エンゲル係数を知ることは大切です。ひとつの判断基準が分かることで、自分たちの食費やエンゲル係数が高いのか低いのかを判断しやすくなります。「平均値の◯%にまで近づけよう」など節約の目標にもなります。
 
ここでは、世帯主の年齢別・年収別、世帯人数別の食費やエンゲル係数の平均値について見ていきましょう。
 

世帯主の年齢別の消費支出・食費・エンゲル係数

総務省統計局「家計調査 家計収支編 2022年9月分」によると、二人以上の世帯における、世帯主の年齢別の消費支出・食費・エンゲル係数は図表1のとおりです。
 
【図表1】

世帯主の年齢 消費支出 食費 エンゲル係数
平均 28万999円 7万7095円 27.4%
~34歳 23万3372円 6万2943円 27.0%
35~39歳 28万2661円 7万5875円 26.8%
40~44歳 27万6818円 8万3795円 30.3%
45~49歳 32万911円 8万3279円 26.0%
50~54歳 38万7213円 8万3116円 21.5%
55~59歳 33万3952円 8万2403円 24.7%
60~64歳 30万2950円 8万1659円 27.0%
65~69歳 27万1365円 7万9736円 29.4%
70~74歳 24万4611円 7万3479円 30.0%
75~79歳 24万3219円 7万2601円 29.9%
80~84歳 19万7665円 6万6649円 33.7%
85歳~ 19万6084円 6万2574円 31.9%

総務省統計局「家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 2002年9月 表番号3-2」より筆者作成
 
図表1のとおり、50代前半までは消費支出と食費は増加傾向にありますが、50代後半からは減少傾向です。エンゲル係数は、40代前半までは比較的高く40代後半からは低下して、収入が減る60代以降から再び高くなります。70歳以降からは30~33%程度と高い水準です。
 

世帯主の年収別の消費支出・食費・エンゲル係数

総務省統計局「家計調査 家計収支編 2022年 9月分」によると、二人以上の世帯における、世帯主の年収別の消費支出・食費・エンゲル係数は図表2のとおりです。
 
【図表2】

世帯主の年齢 消費支出 食費 エンゲル係数
平均 28万999円 7万7095円 27.4%
200万円未満 15万5028円 5万4217円 35.0%
200万円以上250万円未満 17万3243円 5万8729円 33.9%
250万円以上300万円未満 17万8121円 5万9616円 33.5%
300万円以上350万円未満 21万3921円 6万6135円 30.9%
350万円以上400万円未満 21万641円 6万8107円 32.3%
400万円以上450万円未満 23万8684円 7万4520円 31.2%
450万円以上500万円未満 24万1114円 7万3463円 30.5%
500万円以上550万円未満 26万1199円 7万3764円 28.2%
550万円以上600万円未満 26万250円 7万5285円 28.9%
600万円以上650万円未満 28万1525円 7万3978円 26.3%
650万円以上700万円未満 28万8382円 7万5715円 26.3%
700万円以上750万円未満 32万6471円 8万361円 24.6%
750万円以上800万円未満 29万7884円 8万3721円 28.1%
800万円以上900万円未満 33万1869円 8万8984円 26.8%
900万円以上1000万円未満 33万3768円 8万6585円 25.9%
1000万円以上1250万円未満 39万6051円 9万4463円 23.9%
1250万円以上1500万円未満 45万6659円 10万602円 22.0%
1500万円以上 57万1668円 11万6705円 20.4%

総務省統計局「家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 2002年9月 表番号2-3」より筆者作成
 
図表2のとおり、年収が上がるほど消費支出と食費は高くなりますが、エンゲル係数は低下する傾向にあります。年収が500万円未満の場合はエンゲル係数が30%を超えていますが、年収が500万円を超えると20~28%前後となっています。
 

世帯人数別の消費支出・食費・エンゲル係数

総務省統計局「家計調査 家計収支編 2022年 9月分」によると、二人以上の世帯における、世帯人数別の消費支出・食費・エンゲル係数は図表3のとおりです。
 
【図表3】

世帯主の年齢 消費支出 食費 エンゲル係数
平均 28万999円 7万7095円 27.4%
2人 24万3784円 6万7987円 27.9%
3人 29万9607円 7万9808円 26.6%
4人 32万8465円 8万7729円 26.7%
5人 32万3503円 9万1946円 28.4%
6人以上 33万606円 11万1109円 33.6%

総務省統計局「家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 2002年9月 表番号3-1」より筆者作成
 
世帯人数が2~5人のエンゲル係数26.6~28.4%と、それほど大きな差はありません。しかし、6人以上になると33.6%と、エンゲル係数は一気に高くなります。 

家庭のエンゲル係数を確認して食費の見直しを!

エンゲル係数は、割合が高いほど生活水準は低く、低いほど生活にゆとりがあるといわれています。
 
総務省統計局の調査から、エンゲル係数は世帯主の年齢が40代前半までは高く40代後半からは低下し、収入が減る60代以降から再び高くなる傾向が見られます。また、世帯人数が6人以上になると高い水準になっています。このように、今回の調査結果から世代や年収別・世帯人数ごとの平均的な生活水準がお分かりになるでしょう。
 
ぜひ一度、自分の家庭の食費とエンゲル係数を算出してみてください。そして、世間一般の数値と比較して自分の家庭はどうなのかを知り、食費について見直してみましょう。
 

出典

埼玉県 エンゲル係数とは何ですか
総務省統計局 家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 2002年9月 表番号3-2、2-3、3-1
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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