更新日: 2022.03.13 貯金
10万円分の500円玉貯金を達成! 手数料を抑えて貯金するにはどこに持っていけばいい?
コツコツ貯めた小銭貯金について、手数料を抑えつつ口座へ入金するにはどこへ持って行けばいいのでしょうか。
執筆者:柘植輝(つげ ひかる)
行政書士
2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。
広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。
目次
硬貨の預け入れには手数料が発生することがある
2022年1月、ゆうちょ銀行が硬貨の取り扱いに対して手数料を導入したことで知った方も多いかもしれませんが、窓口での預け入れなど硬貨の取り扱いについては、金融機関ごとに定められた一定の手数料が発生します。
ゆうちょ銀行では窓口だけでなく、ATMで硬貨の預け入れや払い戻しをする場合にも、枚数にもよりますが最低でも110円の「ATM硬貨預払料金」がかかります。
図表1
出典:ゆうちょ銀行 「ゆうちょ料金新設・改定のお知らせ」
なお、ゆうちょ銀行でも窓口であれば50枚までの硬貨の預け入れは手数料が無料となっています。
図表2
出典:ゆうちょ銀行 「ゆうちょ料金新設・改定のお知らせ」
硬貨の預け入れに手数料がかかると聞いたとき、「なぜ?」と疑問に思う方もいることでしょう。
硬貨の取り扱いに手数料がかかるのには理由があります。それは、硬貨は紙幣に比べて扱う際のコストがかかるためです。
窓口での硬貨での取り扱いは対応に時間がかかるほか、単純に重くてかさばるため、輸送や管理コストがかかるというだけでなく、硬貨のなかには経年劣化によって変色したものや汚れたもの、時にはメダルゲームのメダルなど硬貨以外のものが混ざっていることもあり、機器の故障にもつながりやすく、金融機関の負担も大きくなります。
窓口での業務負担や諸々のコスト、管理面の問題に加え、長引く不況や低金利などの影響も相まって、硬貨の取扱手数料に改定を加えるということに至った経緯があります。
直近で大きな話題となったのは、ゆうちょ銀行での硬貨取扱手数料の新設ですが、それ以前から他の金融機関では窓口での大量硬貨の預け入れに手数料が導入されています。今後、ゆうちょ銀行に対する世間の反応次第では、手数料を改定・変更する金融機関が出てくることも予想されます。
手数料を抑えて10万円分の500円玉貯金を入金するならどこに持って行く?
窓口での大量硬貨の入金時に手数料を抑えたいのであれば、メガバンクなどを中心とした取扱手数料が安い金融機関を利用するのをおすすめします。
例えば、硬貨を窓口に持ち込む場合、先に紹介したゆうちょ銀行では50枚を超えると手数料が発生しますが、例えばみずほ銀行では、100枚までは手数料無料となっています。
図表3
出典:みずほ銀行 大量硬貨取扱手数料の新設について
10万円分の500円玉貯金(500円玉200枚)を窓口に持って行くという場合、ゆうちょ銀行では825円の手数料がかかるところ、みずほ銀行なら550円で済みます。
また、メガバンクの1つである三井住友銀行では、窓口に持ち込む硬貨は300枚まで無料となっています。
図表4
出典:三井住友銀行 【手数料】硬貨を入金するときに手数料は必要ですか?
つまり、三井住友銀行なら10万円分の500円玉を、窓口でも手数料無料で預け入れできます。
また、地方銀行においても、多摩信用金庫のように500枚までなら窓口での硬貨の入金が無料という金融機関もあるため、大量硬貨であっても窓口での手数料を抑えて入金することが可能です。
手数料が安い金融機関の口座をお持ちでない場合は、これを機に新たに口座を開設するのもいいでしょう。最近ではスマートフォンから簡単に口座を開設できる金融機関も増えているため、営業時間内に窓口に出向く必要もありません。
また、硬貨の枚数が多く、窓口での預け入れが手数料無料の範囲に収まらないときは、メガバンクなどのATMを利用する方法もあります。100枚を超える場合など、枚数によっては一度にすべてをATMに投入することはできませんが、複数回に分けることで、手間はかかっても手数料無料で硬貨を入金できます。
ゆうちょ銀行の手数料はATMより窓口の方が安いことも
ゆうちょ銀行では、ATMでの入金でも硬貨1枚から手数料がかかりますが、窓口であれば前述したとおり50枚までは手数料が無料です。ゆうちょ銀行を利用されている場合は、硬貨の枚数に応じてATMと窓口の使い分けによって手数料を抑えることができます。
大量の小銭貯金は窓口手数料の安い金融機関やATMを利用
500円玉貯金など硬貨でお金を貯めている方は、金融機関の窓口でまとめて預け入れをした場合、せっかくの貯金が手数料で目減りしてしまうことがあります。
大量硬貨を口座に入金する際は、できる限り手数料がかからないよう窓口でも手数料が無料の範囲で行う、ATMを活用する、または手数料が安い金融機関を新たに利用するといいでしょう。
出典
ゆうちょ銀行 ゆうちょ料金新設・改定のお知らせ
みずほ銀行 大量硬貨取扱手数料の新設について
三井住友銀行 【手数料】硬貨を入金するときに手数料は必要ですか?
多摩信用金庫 各種手数料
執筆者:柘植輝
行政書士