FINANCIAL FIELD編集部
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執筆者の詳しい情報はこちら「美容医療」への転職を考えている医師の方は、以下の情報を求めている方が多いかもしれません。
・美容医療の現状 ・医師から美容医療へキャリアシフトのメリット・デメリット
・後悔しない美容医師への転職をするためには?
本記事では、美容医療の転職市場と美容医師の求人情報を徹底解説しています。
美容医療へ転職するメリット・デメリットのほか、後悔しない転職を実現するポイントをまとめてご紹介しています。ぜひ、最後まで読んで、ご自身の転職への参考にしてください。
目次
日本の美容医療の現状
日本は美容外科の需要が高く、世界で3番目に外科手術が多い国です。2021年にJSAPS(日本美容外科学会)が行った調査では、手術治療件数は約148万件、そのうち外科的手術の中で最も行われた手術は顔面・頭部でした。そのほか豊胸、四肢・躯幹などが上位を占めています。
美容は女性だけのものと考えられがちですが、男性向けのメイクや美容商品も販売され、性別に関わらず美容に関心を持つ時代です。また、高齢化が進む中、多くの人が「いつまでも美しくいたい」と考える時代背景もあり、美容業界は多様性を秘めています。日本の美容医療は、今後も市場の拡大が期待できる産業と言えるでしょう。
上記の理由から医師の方にとっては、美容医療はキャリアアップの機会が見込める分野と考えられます。ただし美容医療は、患者との信頼関係や技術力が重要であることは間違いありません。自身の働き方、適正を考えて、適切なキャリアアップを目指すことが大切です。
美容医師の種類
美容医師は以下3つの種類に分かれます。
・美容外科
・美容皮膚科
・美容内科
大きな違いは「美容外科」は外科手術を伴うのに対して「美容皮膚科」と「美容内科」はメスを使った手術はしない点です。それぞれ詳しくお伝えします。
美容外科
美容外科は一般的に「美容整形」とも言われ、「見た目をよりきれいに」することを目的に外科手術を行うことです。具体的には以下の手術などがあります。
・脂肪吸引
・豊胸手術
・二重まぶた形成
一般的な外科医は、病気を治すために手術を行います。一方美容外科医は、患者の望む「美容」を手にいれるために外科的手術をするのが特徴です。
美容外科医は外科的手術を伴うものの、美容外科医になるための特別な資格は必要ありません。医師免許があれば、誰でも美容外科医になれます。
しかし美容外科医として患者の信頼を得て活動をするには、豊富な知識や経験が必要です。
上を目指すなら形成外科を取得する
美容外科医の第一線で活躍するためには、形成外科専門医の取得がおすすめです。
研修医を修了してからでも、美容外科医として働くことはできます。ただし、担当できる施術が「ボトックス注射」、「脂肪吸引」などメスを持たない手術に限られる可能性があり、限られた施術では年収も上がりません。
形成外科医を取得するメリットは、以下2つです。
●美容外科の基礎が分かる
●難しい手術も担当できる
形成外科は美容外科の基礎と言われ、解剖の知識や縫合の技術が身につきます。エラを削ったり、顔面の骨を削ったりする技術は、形成外科専門医でないと難しい手術です。
形成外科専門医の資格を持った医師を探す患者もいます。形成外科専門医の取得は何より美容外科医として高いスキルを有する証明になるでしょう。
美容皮膚科
「美容皮膚科」は、美容外科医のように外科的手術は行いません。主に以下の肌トラブル改善を医学的に治療する診療科です。主な治療は以下のとおりです。
・シミ、シワ
・ニキビ跡
・毛穴の開き
上記は皮膚科でも治療は可能です。皮膚科は内服薬や外用薬を用いて保険診療で治療するのに対し、美容皮膚科はレーザーやピーリングなどの医療機器を利用して、美しい肌を作る目的で治療を提供しています。
美容内科
美容内科は、内服薬を使って身体の中から美容効果を得る診療です。美容内科医は美容に対する患者の悩みを解決するために、内服薬のほか点滴、サプリメントを用いた治療を行います。美容内科も外科的手術は行いません。美容内科の主な治療は主に以下のとおりです。
・プラセンタ注射
・脂肪燃焼注射(点滴)
・水光注射
上記は、美容整形やレーザー治療のようにダウンタイムがなく、外科的手術が不安な方に人気があります。
医師から美容医師に転職する3つのメリット
医師から美容医師へキャリアシフトするメリットをお伝えします。主なメリットは以下のとおりです。
●年収が上がる可能性が高い
●ワークライフバランスがとりやすい
●副業でも働ける
●開業しやすい
1つずつお伝えします。
医師から美容医師に転職するメリット(1)年収が上がる可能性が高い
1つ目のメリットは、美容医師へのキャリアシフトは年収アップの可能性を秘めていることです。
なぜなら、美容医療はほとんどの場合、自由診療に該当するためです。自由診療は保険適用外につき、クリニックで治療費を自由に設定できます。そのため患者1人当たりの治療単価は高いのが特徴です。
特に美容外科の場合、業績や手術数に応じてインセンティブを設けているクリニックもあり、高収入が期待できるでしょう。
医師から美容医師に転職するメリット(2)ワークライフバランスがとりやすい
ワークライフバランスがとりやすいのも、美容医療へキャリアシフトするメリットの1つです。
クリニックの営業時間は、10時〜19時など決まった時間内の診療が多いため、夜勤や残業はほとんどありません。他の診療科に比べると長時間労働が発生しにくいのが特徴です。休診日も定められたクリニックが多いため、ライフワークバランスをとりやすいでしょう。
手術を伴う美容外科の場合でも手術は予約制で、緊急手術はほとんどないため、急な呼び出しや緊急手術はありません。
加えて、クリニックは患者が通いやすい駅近にある場合が多い傾向にあります。医師にとっても通勤が便利な点は大きなメリットです。
医師から美容医師に転職するメリット(3)開業しやすい
開業しやすいのも美容医療へキャリアシフトをするメリットです。「きれいになりたい」という願望は、女性だけでなく男性にも増えています。美容医療の需要は年々高まっていることから、他のクリニックに比べて開業もしやすいと言えます。
特に美容外科医は高収入のため、クリニックに務めながら開業資金を貯めることも可能です。また働きながら経験やスキルを磨けば、独立後の集客にも活かせます。
ただし、開業するには高額な設備費用がかかります。しっかりとした準備と開業して成功するための知識が必要です。
医師から美容医師に転職する3つのデメリット
医師から美容医師へキャリアシフトするデメリットをお伝えします。主なデメリットは以下です。
●美容医師以外に戻れない可能性が高い
●クレームになる場合もある
●技術以外も求められる
美容医師になると年収面などのメリットも多いため、簡単にキャリアシフトをしてしまう医師がいるのも事実です。
しかし、美容医師へのキャリアシフトにはデメリットもあります。事前にデメリットも理解したうえで、検討するとよいでしょう。
医師から美容医師に転職するデメリット(1)美容医師以外に戻れない可能性が高い
美容医師は特殊な世界のため、一度転科すると元には戻りにくい傾向があります。なぜなら、同じ医師でも美容医師は、求められる経験や知識に大きな違いがあるためです。
多くの医師は後期研修後、専門医になるために医師としてのキャリアを積み、臨床医として働きます。一度美容医療に転職すると、臨床から離れるため、再度戻る場合には、感覚や経験をうめるため、相当な努力が必要になる可能性があります。
美容医療に進むと決断するタイミングで、自身の今後のキャリアについて深く考えて臨む必要があるかもしれません。
医師から美容医師に転職するデメリット(2)クレームになる場合もある
美容医師の場合、クレームを受ける可能性も高まります。美容医療を受ける多くの患者は病気を治すためではなく「よりきれいになる」ことを目的に治療をするためです。そのため、治療結果は患者の満足度に委ねられてしまう部分があります。
医師がミスなく治療を終えても、患者の思うような結果が得られない場合、クレームになる可能性もあるでしょう。
医師から美容医師に転職するデメリット(3)技術以外も求められる
美容医療は、技術以外の部分を求められる場合があります。美容クリニックを訪れる患者の多くは「美しくなること」が目的です。中には自分の外見へのコンプレックスを強く抱え悩んでいる人もいます。美容医師は、患者の希望に寄り添い、不安や悩みを聞く力が必要です。
また、接客や営業力を求められる場合もあります。美容医療へのキャリアシフトは、他の診療と比べて、よりコミュニケーション能力を求められると言えるでしょう。
医師から美容医師に転職して後悔するケース
医師から美容医師に転職して後悔するケースをお伝えします。転職後に「思っていた職場と違うな。」となってしまう可能性があります。ぜひ、確認して、後悔しない転職を目指しましょう。
事前に情報収集ができていない
事前に職場の情報収集ができてない場合、転職後に後悔する可能性が高い傾向にあります。具体的には、一緒に働く職場の人達の情報、またクリニックの経営方針や研修制度です。
転科する人にとって研修制度はとても重要です。医療美容は、同じ「医師」とは言っても、勤務内容は通常の臨床などとは変わってきます。研修制度がどれだけ充実しているかは、後悔しない転職をするために重要なポイントと言えます。
自力で情報収集が難しい場合「知り合いから情報を集める」または「口コミを確認する」方法があります。ただし口コミは、書いてある内容が必ずしも事実とは限らないことを前提でチェックしましょう。
自己分析ができていない
どの分野への転職にもいえることですが、自己分析ができていないまま転職をすることも後悔するケースの1つです。自己分析は、自分の弱みや強みを客観的に理解することができます。そのため自分にマッチした転職先を探しやすくなります。
美容医療に転職をする前に、まずは自己分析を行い、自分の働きたい内容や価値感、求めるライフスタイルを分析しましょう。美容医師への転職は、十分な自己分析と自己理解をしたうえで、検討することが重要でしょう。
医師から美容医師へ転職成功するための2つのポイント
医師から美容医師へ転職する成功のポイントは「大手のクリニックを選ぶ」、「美容医師に特化した転職サイトに登録する」ことです。それぞれ詳しくお伝えします。
医師から美容医師へ転職成功するためのポイント(1)大手のクリニックを選ぶ
美容医師への転職を成功させるためには、大手のクリニックを転職先に選ぶことをおすすめします。大手のクリニックはしっかりした研修制度が整っていることが多いためです。
また、大手のクリニックでは、幅広い施術を提供しているため、総合的な美容医療を経験することができます。 充実した研修と豊富な経験を積めば、将来の選択肢も増えるでしょう。若手ドクターが得意なことや今後極めたいことを見つけやすい環境であるのもメリットです。
医師から美容医師へ転職成功するためのポイント(2)美容医師に特化した転職サイトに登録する
美容医師に特化した転職サイトに登録することも、美容医療への転職を成功させるポイントです。美容業界は競争が激しく、個人で転職に必要な情報を集めるには限界があります。
医師の転職に特化した転職サイトを利用すれば、転職に必要な情報を確認することができ、疑問や不安など悩みを聞いてもらうことが可能です。
美容医療の転職に精通しているコンサルタントがいるため、不安や疑問の解消に役立ちます。
美容医師求人の特徴は? 転職サイト4社の求人を徹底比較
美容医師に特化した転職サイトの4社の特徴をお伝えします。ぜひ、転職サイト選びの参考にしてください。
1:美容医局
「美容医局」は、2000年に設立された、株式会社エスエス・キャリアの美容クリニックに特化した転職サイトです。求人数は、常勤が2626件、非常勤は1556件(2024年1月時点)あります。日本最大級の美容医師専門の求人サイトと言えるでしょう。
長年の実績から得たクリニックとのコネクションを活かした非公開求人が豊富です。
クリニックの見学も交通費負担なく参加できるうえ、現役美容医師との懇親会やスキルアップセミナーにも参加できます。初めて転職する医師だけでなく、将来転職を考えている現役の美容医師にもおすすめの転職サイトです。
年収面では、年収が3000万円や5000万円以上の案件もあり、年収アップを希望する医師には魅力的と言えるでしょう。最短1分でできる「無料転職サポート登録」をすれば、求人の詳細が閲覧できます。
図表1
運営会社 | 株式会社エスエス・キャリア |
所在地 | 〒160-0022 東京都新宿区新宿5-17-5 ラウンドクロス新宿5丁目ビル 5F |
設立 | 2000年4月(商号変更2021年4月1日) |
求人数 | 4182件(2024年1月時点) |
拠点場所 | 東京本社、大阪支店 |
公式サイト | https://www.biyou-ikyoku.com/ |
※美容医局を基に作成
2:メディカルキャリアナビ
兵庫県に本社があるメディカルキャリアナビは、医療コンサルティング会社の株式会社メディカルコンサルティングが運営する、美容医師専門の求人サイトです。医療の業界を熟知している会社だからこそ実現できる、ミスマッチのない求人紹介を目指しています。
ゴールは医師に転職してもらうことではなく、転職を成功させ、医療機関の成長や発展に寄与することだと考え、転職相談に時間をかけて医師の希望を深堀りするのが特徴です。
求人数は、常勤が483件、非常勤は168件(2024年1月時点)です。求人検索は分かりやすい仕様になっており「一般」、「クリニック」などの病院の種類が選択できるほか「注目ポイント」で絞り込むこともできます。
各求人には注目ポイントなどの記載があり、より自分の希望にあった求人を見つけることが可能です。
図表2
運営会社 | 株式会社メディカルコンサルティング |
所在地 | 〒651-0087 兵庫県神戸市中央区御幸通4-2-15 三宮米本ビル 8F B室 |
設立 | 2020年6月17日 |
求人数 | 651件(2024年1月時点) |
拠点場所 | 東京本社、大阪視点 |
公式サイト | https://medical-career-navi.jp/ |
※メディカルキャリアナビを基に作成
3:ドクターコネクト
ドクターコネクトは、2003年に設立してたフォーカスタマー株式会社が運営している医師専門の転職サイトです。求人数は、常勤が865件、非常勤・アルバイトの求人数は254件です(2024年1月時点)。
サイトに掲載していない非公開求人もあり、転職を希望する医師へはドクターコネクトが厳選した条件の良い求人を紹介します。
また、公開可能な求人は施設名から検索ができます。こだわり条件に「ノルマなし」も選択できるため、入社後のノルマが心配な方は効率的に希望の案件を絞り込めるでしょう。
転職後のアフターフォローも手厚く、転職後に生じる疑問や不安を解消するサポートを行っています。開業相談や医師賠償保険の案内など、転職以外の支援も可能です。
2年間の研修医を終えた後、未経験でも1600万円以上の求人もあります。
図表3
運営会社 | フォーカスタマー株式会社 |
所在地 | 〒157-0072 東京都世田谷区祖師谷4-23-3 |
設立 | 2003年6月 |
求人数 | 1119件(2024年1月時点) |
拠点場所 | 東京のみ |
公式サイト | https://dr-connect.jp/ |
※ドクターコネクトを基に作成
4:美容医師求人ガイド
美容医師求人ガイドは、株式会社エバーアドが運営する美容医師に特化した転職エージェントです。エージェントと言っても履歴書など応募書類の提出はすぐには必要ありません。公式サイトから最短30秒で登録をするだけで、求人紹介をしてもらえます。
CMで有名な大手クリニックから中小のクリニックまで幅広い規模の求人があり、他社にはない独占求人の紹介も可能です。
深い業界知識を持つコンサルタントが求人の最新情報をキャッチし、院内の雰囲気や運営会社の特徴も理解しています。そのため、自分の希望に近い求人を絞り込みやすいです。転職後の年収平均実績2150万円の実績があり、安心して使える転職サイトと言えます。
図表4
運営会社 | 株式会社エバーアド(英文表記:Ever Ad,Inc.) |
所在地 | 〒150-0043 東京都渋谷区道玄坂1-12-1 渋谷マークシティW22階 |
設立 | – |
求人数 | – |
拠点場所 | 東京のみ |
公式サイト | https://www.macdvd.jp/promotion/ |
※美容医師求人ガイドを基に作成
医師転職サイトは複数登録するのがおすすめ
転職サイトを上手に使うためには、複数登録をしておくのがおすすめです。転職サイトは、独自の独占求人を保有しています。そのため、複数登録をしておけば、応募できる求人数が増え、自分に合った転職先を見つける可能性が広がります。
独占求人の場合、ライバルが少なく他の求人よりスムーズに選考が進む可能性が高いのがポイントです。
非公開求人を紹介してもらうには、多くの転職サイトに登録する必要があるでしょう。しかし、登録は最短30秒で簡単に行えるサイトもあります。多くの求人を紹介してもらえば、市場の動向や自分の市場価値を確認できるとも言えます。
同時に複数に登録をしなくても、様子を見ながら登録を増やす進め方でも良いでしょう。
医師から美容医師へ転職した3つの成功事例
医師から美容医師へ転職した3つの成功事例をお伝えします。
成功事例(1)
(医師Aさんの場合)
図表5
転職前 | 転職後 | |
---|---|---|
専門 | 総合病院 消化器内科 | 大手美容外科 |
年収 | 1000万円 | 2200万円 |
勤務地 | 福岡 | 東京 |
※ドクターコネクト 消化器内科から美容外科医へ、進化の著しい美容業界へ飛び込むを基に筆者作成
転職理由:
転職理由は、美容外科医は患者さんの美容と健康を両立できる医療であることに興味を持ちました。同時に、美容医療の技術が思っていたより進化し、自由診療の形で患者さんに提供できることに魅力も感じました。
そして、美容医療のメリットや美容外科医としてのデメリットも知ったうえで、興味のあるクリニックに見学に行き、転職を決意しました。
転職後の感想:
入職後は、美容外科の専門知識を学ぶために研修を受けました。研修期間中は、オペ室で手術を見学しながら必要な技術を学びます。先輩からは丁寧なアドバイスをもらえてとても心強かったです。患者さんとのカウンセリングをしながら、手術スキルの向上のため、技術を磨く日々を過ごしています。
内科との違い:
・消化器内科は、慢性疾患や重い症状を抱えた患者さんが多く、病気に対する治療効果が分かりにくい。 ・美容医療は、技術の進化や変化のスピードが早く、患者さんの希望を提供できる環境がある。
成功事例(2)
(医師Bさんの場合)
図表6
転職前 | 転職後 | |
---|---|---|
専門 | 麻酔科 | 美容皮膚科 医療脱毛 |
年収 | 1300万円 | 1400万円(週3~4日勤務) |
勤務地 | 東京 | 東京 |
※ドクターコネクト 子育てを優先、麻酔科から美容皮膚科へ転職を基に筆者作成
転職理由:
私がいた麻酔科は女性医師が多く、家庭と両立ができると思っていました。産休後に職場復帰すると、子供のために休みを申し出るとあからさまに不快な顔をされたり、きつく当たられるようになったり、自分のメンタルが弱ってしまいました。家族と話し合い、常勤ではなく非常勤に一旦切り替えて働くため転職活動を始めました。
転職先を決めた理由:
麻酔科の経験が役に立つのは美容外科だと思いこんでいましたが、転職エージェントから麻酔科はフリーランスが多く、月に数日程度の需要しかないことを知りました。そこで美容皮膚科の医療脱毛やシミ取りレーザー治療をメインに担当する仕事を紹介してもいました。転科をするなら何かを学びたいと考えていたため、院長先生から直接注入の技術を学べる環境だったのも、転職先を決めた要因です。
転職して良かったこと:
麻酔科は、患者さんと接する機会は少なく、カウンセリングの経験がありませんでした。美容クリニックに転科して、注入の技術を身につけるだけでなく、カウンセリングのスキルも学んでいます。年収をキープしたまま、子供と過ごせる時間が増えたのも転職して良かった点です。
成功事例(3)
(医師Cさんの場合)
図表7
転職前 | 転職後 | |
---|---|---|
専門 | 形成外科 | 美容外科 |
年収 | 700万円 | 2200万円 |
勤務地 | 神奈川 | 神奈川 |
※ドクターコネクト 激務と将来に疑問を抱き、医局を離れ美容外科の道へ参考事例を基に筆者作成
転職理由:
形成外科医として、人の命を救うことにやりがいを求めていましたが、休みがほとんどなく、夜中に起こされることもあり、休める時間がほとんどありませんでした。そのうえ、目の前の命を救うことができないこともあり、このままで良いのか疑問を感じるようになりました。
転職先を決めた理由:
美容医療に転科することに最初は不安がありました。しかし、転職エージェントが美容医療へ転職するメリットのほか、デメリットもしっかり説明してくれ、美容医療で働く覚悟ができました。そのうえで院内見学やオペの立会いをさせてもらったため、働くイメージもつきやすかったです。
転職して良かったこと:
転職前は美容外科医について、医局や知人からしか聞いていなかったため、正直あまり良いイメージはありませんでした。ただ、転職して人事担当者や院長、美容医師の方と仕事をするうちに私のイメージは変わりました。
何より、ほとんど定時に帰ることができ、心身ともに安定した生活を送れています。
美容医師の面接に大切な2つのポイント
美容医師の面接に合格するための大切なポイントについてお伝えします。具体的には「面接でよく聞かれる質問を準備しておく」「コミュニケーション能力をつける」ことです。
1つずつ詳しくお伝えします。
面接でよく聞かれる質問を準備しておく
面接でよく聞かれる質問は事前にしっかりと準備します。特に以下の質問は面接でよく聞かれる質問なので参考にしてみてください。
●「なぜ転職をしたいのか」
●「なぜ美容医療に興味を持ったのか」
●「このクリニックを選んだ理由」
●「どんな美容医師になりたいか」
ポイントは模範解答を用意するのではなく、自分の言葉にして伝えることです。しっかり準備をして望みましょう。
コミュニケーション能力をつける
美容医師の面接では、コミュニケーション能力があることが大切なポイントです。美容医師には、患者へ施術の魅力を伝えるとともに、最善の治療を提案をするためのカウンセリング力が求められます。
面接では言葉使いはもちろんのこと「患者から好感を持たれる話し方か」「患者の気持ちに寄り添える話し方ができるか」などをチェックされるでしょう。
医師から美容医療へキャリアシフトのまとめ
医師から美容医療へのキャリアシフトする転職市場の動向と転職を成功させるポイントなどについてお伝えしました。
医師から美容医師への転職は美容医療の将来性や年収面などの観点から魅力的なキャリアシフトと言えるでしょう。その半面、臨床から離れることになるので、慎重な判断が必要と言えます。
転職市場を知るとともに、転職先の情報収集を行うことは必要不可欠です。後で後悔しないようにしっかりと事前準備をすることがおすすめです。
出典
ISAPS ISAPS最新調査レポート、世界の美容整形手術は大幅に増加
日本美容外科学会(JSAPS) 第4回全国美容医療実態調査 最終報告書(公表版)
美容医局
美容医局 会社案内
メディカルキャリアナビ
メディカルキャリアナビ 運営会社
ドクターコネクト
ドクターコネクト 会社案内
美容医師求人ガイド
美容医師求人ガイド
ドクターコネクト 消化器内科から美容外科医へ、進化の著しい美容業界へ飛び込む
ドクターコネクト 子育てを優先、麻酔科から美容皮膚科へ転職
ドクターコネクト 激務と将来に疑問を抱き、医局を離れ美容外科の道へ
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部