更新日: 2020.11.27 審査

他社借入がある人でもカードローン審査に通過するには?ポイントを解説

他社借入がある人でもカードローン審査に通過するには?ポイントを解説
FINANCIAL FIELD編集部

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急にお金が必要になってしまったときに頼りになるのがカードローン。しかし、申込時には返済能力があるかどうかを審査されるので、他社借入がある人は審査に通るかどうか不安に思いますよね。
 
そこで今回は、他社借入があってもカードローン審査に通過することは可能なのか、審査に通過するにはどうしたらいいのかについて解説します。他社借入の金額や件数が多い人もぜひ参考にしてください。
 

他社借入があるとカードローン審査に通らない?

他社借入があっても審査に通る可能性あり

カードローンは他社借入があっても審査に通る可能性があります。当然他社借入がないほうが審査に通りやすいですが、他社借入があるかといってすぐに審査落ちするわけではありません。ただし、金額が多いと不利です。
 
貸金業法には年収の3分の1までしか借り入れできない「総量規制」という法律があります。
 
貸金業である消費者金融はカードローンの申し込みがあると、他社借入も含めて総量規制内になるかどうかチェックしなければいけません。そのため、すでに年収の3分の1に近い額を借りている人が審査を通過するのは難しいです。
 
例えば年収300万円の人がすでに100万円借りている場合、新たに申し込んでも審査落ちしてしまいます。しかし、借入金額が50万円なら総量規制内なので審査通過する可能性があります。
 
すでに他社借入がある人でも、総量規制内であれば一度申し込んでみるといいでしょう。
 

他社借入件数が多い場合は?

他社借入では借入金額だけではなく件数も審査されています。件数が多いと多重債務者と判断され、返済能力がないとみなされるためです。
 
件数のボーダーラインは明確に決まっておらず、各社で独自に判断します。一般的には1~3件であれば通る可能性がありますが、4件以上あると厳しいです。
 
また、借入金額が同じでも複数社から借りている人と1社だけから借りている人とでは、後者のほうが信用できると判断されます。これは借入件数が多いとお金に困っているのではないかと判断され、返済能力を不安視されるためです。複数の他社借入がある人は、完済や借入先の一本化を考えるといいでしょう。
 

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なぜカードローン会社は他社借入を気にするのか?

カードローンの申し込みの際に、他社からの借り入れについて聞かれることに疑問をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。実は過剰貸付の防止と、多重債務問題の解決を目指すという法的な理由があるからです。
 
どのカードローン会社もなぜ他社借入を気にするのか、ここでは法的な根拠もまじえながら解説します。
 

法律を遵守する必要あり!総量規制についておさらい

貸金業者に関する規制について定めた「貸金業法」。この貸金業法は、2006年12月に抜本改正されたことを覚えている方もいらっしゃることでしょう。その後段階的に施行され、2010年6月に完全施行されました。
 
そこで新しく導入されたのが、年収の3分の1を超える「貸し付け」が禁止される「総量規制」です。カードローン会社は、年収の3分の1を超えて貸すことがないように、申込者に他社借入の申告をお願いしています。
 
年収300万円の会社員の場合を考えてみましょう。年収の3分の1は100万円です。そのためA社から70万円の融資を受けている場合、単純にいえばB社からは30万円しか借りられないことになります。実際には返済能力があるかどうかの審査が行われるので、B社から必ず30万円を借りられるわけではありません。
 
たとえ保証人がいても、カードローン会社を通じて年収の3分の1を超える借り入れは、原則不可能です。個人事業者も含め、個人向けの貸し付けは、総量規制の対象とされています。
 

無理のない返済が重要!カードローン会社のリスク回避

総量規制の遵守はもちろんですが、カードローン会社も貸し倒れのリスクを回避したいと考えています。
 
カードローン会社にとっても、利用者にとっても、無理のない返済が重要です。カードローンの利用者が、借り入れの返済を完済まで確実に進められるかどうか、審査でしっかり返済能力の有無をチェックされます。
 

総量規制は多重債務者を本当に救っている?

ところで総量規制が本当に多重債務者を救っているのか、実感のない方もいるかもしれません。ここでは日本弁護士連合会が、2014年に発表した資料をみてみましょう。
 

●法改正前は、5件以上借り入れをしている人は230万人だったのが、2014年には17万人まで激減。
 
●年間の自己破産者数はピーク時の2003年は24万件以上。2006年には16万5932件、2013年には7万2048件まで減少した。

 
つまり多重債務者は確実に、しかも大幅に減少していることがわかります。
 
2007年には官民共同で、多重債務問題改善プログラムも推進されました。貸金業者の規制だけでなく、相談窓口の拡充やセーフティネット貸付など、公的制度・社会的連携を構築してきた歴史があります。
 
このような過去の多重債務への取り組みを反映して、今のカードローンの審査が実施されているのです。
 

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他社借入に含まれるローンと含まれないローン

他社借入にはすべてのローンが含まれるわけではなく、含まれるものと含まれないものがあります。
 

他社借入に含まれるローン

●貸金業者のカードローン残高
 
●クレジットカードのキャッシング残高

 
他社借入に含まれるのは無担保タイプのローンです。カードローン残高だけではなく、キャッシング残高も含まれます。
 
なお、申告するのは限度額ではなく借入残高です。限度額100万円のカードローン契約をして20万円借りているのであれば金額は20万円、件数は1件とカウントします。
 

他社借入に含まれないローン

●銀行のカードローン借入残高
●住宅ローンの借入残高
●自動車ローンの借入残高
●奨学金の借入残高
●クレジットカードのリボ払い残高
●クレジットカードのショッピング残高

 
銀行は貸金業者ではないので、銀行のカードローン借入残高は貸金業法の定める総量規制の対象外です。住宅ローン、自動車ローンも同じ理由で含まれません。
 
クレジットカードについては、少し複雑です。キャッシング残高は貸金業ですが、ショッピング残高やリボ払い残高は貸金業の対象外とされています。
 
奨学金は貸し付けですがカードローンに影響を与えることはありません。ただし、滞納すると信用情報機関に記録されるため審査で不利になります。
 
なお、上記は消費者金融でカードローンに申し込む場合です。銀行でローンを申し込む場合は取り扱いが異なり、一部影響するものも出てきます。
 

他社借入がある人でもカードローン審査に通るポイント

 
ここでは他社借入があっても審査に通るためのポイントをご紹介します。
 

他社借入状況はうそ偽りなく申告する

他社借入の金額や件数は正直に申告しましょう。他社借入があると審査で不利になりますが、うそをついても必ずバレてしまいます。借り入れや返済に関する履歴は信用情報機関で管理されており、カードローン審査では情報照会をして正確な額と件数を把握されます。
 
虚偽申告によって、信用できないと判断されれば審査落ちするリスクもあるため、うそ偽りなく申告してください。仮にバレずに審査に通過しても、後日発覚すると一括返済を求められることがあります。
 

借入額と件数を減らしておく

完済できる借り入れがあれば返済をして借入額と件数を減らしておきましょう。件数が減るだけでも審査には有利です。数万円で完済できそうなカードローン、キャッシングがないかチェックしてみてください。1社でも完済できれば実績として評価されるので、信用につながります。
 
特に他社借入がある状態では、返済の滞納がないことも重視されます。毎月きちんと返していると、計画的に利用できる人、信頼できる人と認められ審査に有利です。
 
なお、同時に複数のカードローンに申し込みたい場合でも2社以内にとどめておくことが賢明です。1ヶ月から3ヶ月程度の短期間に3社以上同時申し込みすると「申し込みブラック」という状態に陥ります。
 
申し込みブラックに陥ると、お金に困っている人と判断されてしまい、審査に通りにくいです。早く借りたいと思っても余裕をもって申し込むようにしてください。
 
仮に申し込みブラックに陥ってしまうと、6ヶ月から1年は申込履歴が残ります。申し込みブラックになってしまったら、履歴が消えてから申し込んだほうがいいでしょう。
 

おまとめローンに申し込む

審査が通りそうにない人や返済管理が大変な人は、おまとめローンがおすすめです。おまとめローンとは、借入先を複数からひとつにまとめるローンのことです。例えば、A社、B社、C社の3社から借りている場合、B社、C社の借入額をA社から借りて返済し、返済先をA社のみにします。
 
おまとめローンは総量規制の例外貸付にあたるため、年収の3分の1を超える額の借り入れができます。まとめて借りることで金利が安くなり、月々の返済額も抑えられるでしょう。
 
さらに借入件数が多いと返済日がバラバラで管理が大変ですが、おまとめローンで一本化すれば毎月同じ日に返済することになるので返済忘れも防げます。
 
他社借入がある状態で新しくカードローンの申し込みを検討している人は、最初からおまとめローンを検討してもいいでしょう。
     

他社借入をするうえでの注意点

他社借入がある状態で新たにカードローンに申し込む際は、審査に通るかどうかも重要ですが、返済できるかどうかもよく考えなくてはいけません。借入額が増えると当然返済も大変です。滞納しないよう、月々の返済額を確認したうえで利用を検討してください。
 
多くの消費者金融のサイトでは毎月の返済金額を試算できるシミュレーションが公開されています。申し込み前に算出してみると参考になりますよ。
 
返済日も各社によってばらつきがあります。返済忘れがないよう返済日は必ず確認しましょう。
 
また、忘れてはいけないのが、借入件数が増えると他のローン審査に通りにくくなることです。カードローンに申し込むと、信用情報機関に申込履歴、利用履歴が登録されます。他のローンに申し込む際はこれらの信用情報がチェックされ、影響が出てしまいます。
 
借入額が増えれば、住宅ローンや自動車ローンなど大きな金額を借り入れるローンに通りにくくなるので、カードローンに複数申し込むときは慎重に検討してください。
 

カードローン申し込みでついたウソはバレる

過剰貸付の防止のために総量規制があり、各カードローン会社が総量規制を定めた貸金業法を遵守しなくてはないけないことは解説しました。
 
しかしお金をどうしても借りたい心境にあるときは、どうせバレないだろうと軽い気持ちでウソをつく方もいるかもしれません。カードローン申し込みでウソをつくと、実は簡単にバレてしまいます。さらについたウソが悪質だとみなされると、さまざまな悪影響がでますので注意が必要です。
 
ここではなぜウソがカードローン会社にバレるのか、信用情報についておさらいします。
 

他社借入状況は隠せない!信用情報についておさらい

貸金業法第13条によると、カードローン会社は返済能力の審査を行うよう義務付けられています。そこに明記されているように、カードローン会社は「信用情報機関」を利用して、「信用情報」の照会をしているのです。
 
信用情報機関とは、次の3つの団体のことを指しています。
 

●全国銀行個人信用情報センター(KSC)
 
●株式会社日本信用情報機構(JICC)
 
●株式会社シーアイシー(CIC)

 
これら3つの団体は相互に情報交換しているので、信用情報は原則的に隠すことはできません。
 
信用情報とは、信用情報機関に登録された、クレジットやローンの契約、申し込みに関する情報を指します。個人の取引事実を登録しており、カードローン会社は申込者や顧客の「信用」を判断するために参考にしているのです。
 
他社との契約内容やお支払い情報は、この信用情報の照会でバレますし、異動(延滞・保証履行・破産)は特に問題視されます。
 

年収や収入、勤続年数を偽ってもメリットなし

カードローン会社が、申込書に記入された年収や収入を見て確認すべきと判断すれば、収入証明書の提出が求められます。そのため偽っても証明できないのであれば、何もカードローンの申込者にメリットはありません。
 
少しでもよく見せたいと思い勤続年数を長めに申告しても、バレたときのリスクの方が高いと言えます。場合によっては虚偽の申告をしたとみなされ、一括返済を求められることもあるので、ウソをつかないようにしましょう。
 

他社借入があってもカードローン審査通過は可能

カードローンは他社借入があっても審査に通る可能性があります。他社借入があっても即座に審査落ちしてしまうわけではないので、一度申し込みを検討してみるといいでしょう。ただし、総量規制があるため、年収の3分の1近く借りている人は厳しいです。
 
消費者金融のカードローン審査時の他社借入には、含まれるローンと含まれないローンがあります。審査に通りやすくするためには、他社借入の金額と件数はうそ偽りなく申告し、事前に借入額や件数を減らしておくことが大切です。
 
審査通過が難しい人は総量規制の例外貸付にあたるおまとめローンを検討しましょう。申込時は返済可能かどうかも見極めてくださいね。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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