執筆者:鴨志田 大輔
ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルプランナー
大学卒業後、広告代理店に入社。
社会人生活をする中で、自分のお金の知識が高くない事を感じ、お金の知識をより持っている方が人生が豊かになると痛感。
人生をより幸せで豊かにする為にお金の知識を持ちたい気持ちが強くなり、ファイナンシャルプランナーの資格を取得
現在は、初心者の方が見て、分かりやすい記事を作成する事でお金の知識を発信することに注力している
生活のあらゆるシーンにおいてAI(人工知能)が進出してくる昨今ですが、カードローンの世界にもAIを駆使した商品が登場しました。
みずほ銀行とソフトバンクが組んだ消費者金融カードローン、J.Score(ジェイスコア)をご存じでしょうか。
さまざまな点で画期的なローンであるJ.Score(ジェイスコア)ですが、利用者にとってもっとも助かる点は、金利が圧倒的に低いこと。今回は、J.Score(ジェイスコア)の金利に重点をおいて見ていきましょう。
目次
J.Score(ジェイスコア)の金利について
J.Score(ジェイスコア)の金利は年率0.8%~12.0%です。
J.Score(ジェイスコア)の最大の特徴は、人の信用をスコアリングして審査に取り入れるだけでなく、それを利用者に公開した点です。人の属性を数値化すること、つまりスコアリングは古くからローンの世界ではおこなわれています。大手の消費者金融も、この仕組みを取り入れています。
ですが、その数値を利用者に公開してしまったのはJ.Score(ジェイスコア)ただひとつです。利用者は事前に公式サイトで情報を入力し、点数を把握してからローン申込みをします。
600点に達すると融資が受けられます。そしてスコアが600に満たない人も、手間を掛ければスコアを上げることができます。
J.Score(ジェイスコア)の金利は他社と比べて高い?低い?
どんなローンであっても、金利を見る際には、必ず上限の数字を見ましょう。
幅があるからといって、勝手に低いほうを期待してはいけません。ほとんどの人は、幅のある金利の上限で借り入れすることになり、これはどの商品でも同様です。
ちなみに、以下のどれかを利用しているだけで、金利がさらに年率0.1%ずつ下がります。
◆Yahoo!JAPANアカウント
◆みずほ銀行
◆ソフトバンクまたはワイモバイル
すべてのユーザーであれば最大で年率0.3%下がって、年率11.7%となります。
J.Score(ジェイスコア)の上限金利は、カードローンについて知識のある人であれば、驚くほど低いものだということがわかるでしょう。ほとんどの消費者金融カードローンは、利息制限法の上限である年率18.0%で貸し出しているからです。
※100万円未満の場合
ローンにおける金利は大変重要です。
元本額が100万円未満の借金 → 年18パーセントまで
元本額が100万円以上の借金 → 年15パーセントまで
そしてこの、J.Score(ジェイスコア)の年率12.0%という金利は、消費者金融はおろか、現在のほとんどの銀行カードローンよりも低い数字なのです。
銀行カードローンの金利の主流は現在、上限が年率14.0%~15.0%ほどとなっています。J.Score(ジェイスコア)はみずほ銀行系ですが、消費者金融です。それでいながら、みずほ銀行カードローンの上限金利、年率14.0%よりも金利が低くなっているのです。
低い金利でやっていけるのは、コストを徹底的に削減しているためと思われます。大手消費者金融の場合、自動契約コーナーを全国に持っていますし、宣伝費もかなり掛けています。
J.Score(ジェイスコア)は、このあたりの経費の掛け方がまったく違います。
もっとも店舗を持たない消費者金融、オリックス・クレジットでも年率14.5%止まりです。J.Score(ジェイスコア)は、スコアリングに強い自信があるのでしょう。
商品 | 種類 | 金利 |
---|---|---|
J.Score(ジェイスコア) | 消費者金融 | 年率0.8%~12.0% |
みずほ銀行カードローン | 銀行カードローン | 年率2.0%~14.0% |
三井住友銀行カードローン | 銀行カードローン | 年率4.0%~14.5% |
プロミス | 消費者金融 | 年率4.5%~17.8% |
アコム | 消費者金融 | 年率3.0%~18.0% |
オリックス・クレジット | 消費者金融 | 年率1.7%~14.5% |
J.Score(ジェイスコア)の金利ってどうやって決まるの?
他の消費者金融や銀行と比べ、圧倒的に金利の低いJ.Score(ジェイスコア)ですが、さらに低くなるでしょうか。
金利に幅があるということは、もちろん低いほうの金利を適用してもらえる人もいるわけです。
それはどんな人でしょうか。
金利を低くしてもらえる人とは、返済の確実性が、より高い人です。貸し出す側からすると、全般的に低い金利設定の中においては、返済が滞った人がひとり出るだけで損害が極めて大きくなるわけです。
ですから、高い信用がないと、低い金利にはしてもらえません。
ここで、J.Score(ジェイスコア)独自の、利用者に公開されているスコアリングがものをいうわけです。
ローンを申し込む前に、自分のスコアがいくつになるか試すことができるJ.Score(ジェイスコア)では、本来の個人情報と違う内容を入力すると、スコアを簡単に上げることができます。
たとえば、年収を上げ、勤務先を上場企業にし、勤続年数を長くするなどです。
このような実験をしても後で訂正できますので、そのまま審査に進まなければ問題ないでしょう。ただ、スコアリングの上下移動の履歴も残ります。これが審査の判断に使われることがあるかもしれません。
スコアリングの数値の変化を試すのであれば、Yahoo!アカウントでのログイン以外、違うメールアドレスで試しましょう。
筆者は退職した会社に引き続き在籍している設定にして、人工的にスコアを778点まで上げてみました。そうしますと、金利が年率9.0%、契約限度額150万円で契約できることになりました。
正規社員で勤続年数の長い人には、金利を低くできるチャンスがあるでしょう。
J.Score(ジェイスコア)の限度額はいくら?
J.Score(ジェイスコア)の借入限度額は、1000万円です。
1000万円の限度額があれば、この範囲内で繰り返し借り入れができます。金利も相当低くしてもらえることでしょう。この限度額は、銀行を含む他の金融機関よりも高額で、ここにもスコアリングへの自信がうかがえます。
あらかじめお断りしておきますが、借入限度額の上限は、ほとんどの利用者には関係ありません。消費者金融には貸金業法が適用されます。貸金業法には「総量規制」ルールがあり、年収の3分の1までしか借入れができなくなっています。
ですから、1000万円の借入限度額を設定してもらえる人は、必ず年収が3000万円以上なければいけないのです。
ちなみに、銀行カードローンには貸金業法は適用されません。ただし、各銀行で自主規制で上限を引いている場合もございますのでご注意ください。
また、銀行カードローンは銀行法が適用されますので合わせてご確認ください。
J.Score(ジェイスコア)の毎月の利息について
カードローンを借り入れる際に陥りがちな落とし穴が、毎月の返済額だけ把握すること。
月々いくら返しておけば、あとは好きに使って構わないと考えるのは危険です。毎月の返済額は、まず利息に、それから元本に充当されるのが貸金のルールです。ローンの負担を軽減するためには、積極的に元本に充当をしなければなりません。
つまりこれが繰上げ返済です。
毎月の返済額は、最低限のものと考えたほうがいいのです。金利が他のカードローンより低いJ.Score(ジェイスコア)であってもこのことは何ら変わりません。毎月の返済額と、その中のいくらが利息なのかを見てみましょう。
■J.Score(ジェイスコア)で借りた場合の利息をケース別に理解しよう
利息と、毎月の返済とを混同してしまう人もいるでしょう。毎月の返済額は、契約によって決まります。
この中に、利息も含まれるわけですが、通常、利息の額がいくらかは公表されません。ただし、計算はできます。
毎月返済額は、利息の額を必ず上回っていることになります。仮に、利息額イコール返済額だとすると、借金はいつまで経っても全く減りません。
利息の算出方法は、次の通りです。どんなカードローンでも同じです。
前回返済後の残高 × 金利 ÷ 365 × 前回返済日からの日数
うるう年の場合、366で除します。この数式に、以下の条件を当てはめてみましょう。
◆・前回返済後の残高・・・50万円
◆・金利・・・年率12.0%
◆・前回返済日からの日数・・・30日
そうしますと、4931円という利息が算出されます。
残高が10万円なら、この5分の1の986円ですし、残高が5万円なら、10分の1の493円となります。
J.Score(ジェイスコア)で「30万円を超えて100万円以下」の金額を借り入れた場合、返済回数は60回以下となります。
当初の借入額が50万円の場合で、もっとも長い返済(60月)を選ぶと、毎月の返済金額は1万1122円となります。
実際の返済額はこのような端額ではありません。あくまでもシミュレーションに基づく数字ですので、あくまでも参考程度にお考えください。
1年で返そうとする場合は、毎月返済金額は4万4424円となります。
どちらの数字であっても、毎月の利息4931円は変わりません。毎月の返済額からこれを控除した残りの額は、すべて元本への返済に回ります。これで元本が減るので、再び計算式に当てはめると、次の利息も低くなることになります。
J.Score(ジェイスコア)で利息を節約するためのポイント
金利年率12.0%で貸してもらえるならありがたいと思う人は多いでしょう。その低いJ.Score(ジェイスコア)の利息をさらに下げるためにはどうすればいいでしょうか。
すでにみてきました通り、借金は、利息が増えることによって負担が大きくなります。
元本に対して直接返済していくと、借金は減ります。借金が減るということは、将来発生するはずだった利息が減るということです。
極端にいえば、借りてすぐ返すと負担は少ないのです。もちろん、これでは借りた意味がありません。自分の返済できる範囲で、積極的に繰上げ返済をしていけばいいということです。もう一つの方法は、金利自体を下げること。
一般のカードローンでは、これはほとんどの場合、「限度額を上げる」こととワンセットです。信用を積み重ね、限度額を上げてもらうと、それに連れて金利も下がる仕組みになっています。
この仕組自体はJ.Score(ジェイスコア)にも当てはまりますが、さらに独自の仕組みがあります。とにかく、目に見えるスコアを上げていけば、金利が低くなる可能性があるわけです。
条件 | 総返済額 | 総利息額 |
---|---|---|
50万を2年で返済する場合 (年率9.0%) |
¥548,204 | ¥48,204 |
50万を1年で返済する場合 (年率9.0%) |
¥524,705 | ¥24,705 |
50万を半年で返済する場合 (年率9.0%) |
¥513,204 | ¥13,204 |
50万を2年で返済する場合 (年率12.0%) |
¥564,873 | ¥64,873 |
50万を1年で返済する場合 (年率12.0%) |
¥533,087 | ¥33,087 |
50万を半年で返済する場合 (年率12.0%) |
¥517,643 | ¥17,643 |
まとめ
新たなカードローン、J.Score(ジェイスコア)の金利に着目してみてきました。
金利の面から考えれば、銀行も含めてそこまで高くない金利を実現しているカードローンといえます。手間を掛ければスコアも上昇しますので、準備を重ねてから申し込んでみてはいかがでしょう。
執筆者:鴨志田 大輔
ファイナンシャルプランナー
※商号:アイフル株式会社
※登録番号:近畿財務局長(14)第00218号
※貸付利率:3.0%~18.0%(実質年率)
※遅延損害金:20.0%(実質年率)
※契約限度額または貸付金額:800万円以内(要審査)
※返済方式:借入後残高スライド元利定額リボルビング返済方式
※返済期間・回数:借入直後最長14年6ヶ月(1~151回)
※担保・連帯保証人:不要
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