更新日: 2024.09.14 NISA

株価がかなり上がっているので、子どもの「ジュニアNISA」で貯めている分を「親の口座」に移動したいです。資金移動はできますか?

株価がかなり上がっているので、子どもの「ジュニアNISA」で貯めている分を「親の口座」に移動したいです。資金移動はできますか?
ジュニアNISAは2023年に終了しましたが、子どもの教育資金を用意するために口座を開設し、運用している方もいます。株価が上がっているタイミングで資金を親の口座に移動して、投資に回したいと検討している方がいるかもしれません。
 
そこで本記事では、親のほうに子どものジュニアNISA口座から資金移動できるのかどうか、注意点も含めて詳しく解説していきます。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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高橋庸夫

監修:高橋庸夫(たかはし つねお)

ファイナンシャル・プランナー

住宅ローンアドバイザー ,宅地建物取引士, マンション管理士, 防災士
サラリーマン生活24年、その間10回以上の転勤を経験し、全国各所に居住。早期退職後は、新たな知識習得に貪欲に努めるとともに、自らが経験した「サラリーマンの退職、住宅ローン、子育て教育、資産運用」などの実体験をベースとして、個別相談、セミナー講師など精力的に活動。また、マンション管理士として管理組合運営や役員やマンション居住者への支援を実施。妻と長女と犬1匹。

ジュニアNISAとは

ジュニアNISAとは、未成年の子ども(0歳から17歳まで)が加入できる、少額投資非課税制度です。年に80万円まで投資が可能で、最長5年の非課税期間が設けられています。2023年に新規の買い付けは不可となりましたが、非課税期間(5年)が終了した後は、18歳まで非課税で保有することが可能です。
 
また、ジュニアNISAは、家族が子どもの将来のために資産を形成する手段としても利用されています。この制度を利用し、子どもが将来の教育費や生活費に充てるための資金を準備することができます。
 
投資信託や国内外の株式などに投資できるため、多様な運用方法が選択可能です。また、金融教育の一環として、子どもが早い段階から投資に触れる機会を提供する点でも注目されていました。
 

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親のNISAアカウントに資金移動は可能か?

ジュニアNISAの保有商品は、たとえ親であっても移管はできません。なぜなら完全な口座の解約(廃止)が払い出しの前提条件となっているからです。よって親の口座に資金を移動させたいのであれば、一度口座の解約手続きを行い非課税で払い出してから、改めて運用リソースに充てる必要があります。
 

手続きの注意点

ジュニアNISAの払い出しは、タイミングによって手続き方法が次のように変わります。
 

・非課税期間終了前:保有商品を売却して口座を解約し、非課税で払い出される
・非課税期間終了後(18歳以上):課税口座へ払い出される

 
2023年中の払い出しは、過去の利益分までさかのぼって課税するという決まりがありましたが、制度が終了した2024年以降は、年齢や理由に関係なく非課税で払い出しできるようになりました。しかし、払い出しをする場合は口座を完全に解約しなければなりません。そのため一部の資金だけ引き出すことはできず、全額を払い出す必要があります。
 

払い出しの際の注意点

ジュニアNISAの払い出しの際には、所定の手続きが必要となり、書類の提出や本人確認が求められる場合があります。特に、大口の払い出しをする場合には、追加の審査が行われることもあるため、余裕を持って手続きを開始しましょう。
 
また、払い出しには通常数営業日を要しますので、急ぎの場合は事前に確認しておくことが重要です。なお、払い出しが完了するまでの間、口座は一時的に凍結されることがあります。
 

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ジュニアNISAの資産を親の投資に生かす方法

ジュニアNISAには現在でも、運用・払い出しという2つの選択肢が残されています。払い出す場合は一度リセットしてから、親のNISA口座で再び投資することが現実的な方法となります。
 
子どもの成人までなら、そのまま口座で運用可能です。例えば、子どもが成人するまで運用するなら、教育資金として活用できるでしょう。家族全体で計画を立て、将来のためにしっかりと運用を続けることが重要です。
 

資金移動する際には計画的に行おう!

ここまで解説したとおり、ジュニアNISAの資金移動はできません。そのため、運用の継続や払い出しの選択については慎重に決める必要があります。子どもの将来のことも考えて、資金計画を行いましょう。
 

出典

金融庁 2023年までのNISA
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
 
監修:高橋庸夫
ファイナンシャル・プランナー

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