マクドナルドで「株主優待券」を使用する友人。株主ではなく「金券ショップで650円だった」とのことですが、これってお得なの? 実際に“株主”になるには、いくら必要でしょうか?

配信日: 2025.06.07

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マクドナルドで「株主優待券」を使用する友人。株主ではなく「金券ショップで650円だった」とのことですが、これってお得なの? 実際に“株主”になるには、いくら必要でしょうか?
マクドナルドで株主優待券を使っている友人に「株主なの?」と聞くと、「金券ショップで買ったもの」と返答され、興味が湧く人もいるでしょう。マクドナルドでは、株主優待券1枚を使えば、豪華なセットメニューが食べられます。
 
それなら、「いっそ株主になればもっとお得なのでは?」「株主になるためにはいくら必要なのだろう?」と気になる人もいるかもしれません。
 
本記事では、マクドナルドの株主優待券がどれほどお得なのか、株主になる場合のメリット・デメリットを解説します。
富澤佳代子

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高価格メニューを選べば1枚で300円以上お得に

日本マクドナルドの株主優待券を使えば、1枚で「バーガー類」「サイドメニュー」「ドリンク」をそれぞれ1つずつ選んで注文できます。セットメニューと同じ構成ですが、選べる商品の自由度が高く、単品価格の高いメニューを組み合わせることで1000円を超える注文も可能です。
 
なお、「バーガー類」「サイドメニュー」「ドリンク」のチケットはそれぞれ切り離せるので、別々でも使えます。
 
例えば、倍ビッグマック(単品720円)をセットにして注文すると990円です。さらにポテトをLサイズ(+50円)、ドリンクをマックフロート(+70円)にすると、合計で1110円分になります。株主優待券を使えばそれぞれ単品で頼むことにはなるものの、全く同じメニューの注文が可能です。
 
ある金券ショップでは、優待券が1枚あたり780円で販売されており、これを使えば330円分お得となります。今回のケースのように650円で優待券を入手した場合は、さらにお得になります。1回の食事で得られるものとしては大きく、うまく使えば家計の助けになるでしょう。
 

株主になるためにはいくら必要?

金券ショップで買った場合、株主優待券の購入にかかる費用の分だけお得度も小さくなってしまいます。そのため、「いっそ株主になって優待券を直接もらったほうがお得なのでは?」と考える人もいるのではないでしょうか。
 
日本マクドナルドの株式を100株保有することで、優待券6枚が年に2回届きます(1年以上の継続保有が必要)。年間で12枚となり、前記のように1枚で約1110円相当と考えれば、年間で1万3000円近くの価値がある計算です。
 
さらに、日本マクドナルドは配当も出しており、2024年度は1株あたり年間49円、100株で4900円の配当が得られます。株主優待での利益と合わせると、年間でおよそ1万8000円のリターンが見込めるのです。
 
2025年4月16日時点の終値は1株6050円のため、株主優待を得るには60万円前後の資金が必要です。60万円を年利0.2%の普通預金に預けた場合の利息(約1200円)と比べれば、より大きなリターンを期待できるという考え方もあるかもしれません。
 
ただし、株価は常に変動します。優待や配当金以上の損失を被ることも珍しくありません。また、株主優待制度自体が急に廃止されるリスクもあります。
 
あくまでも株主優待は投資判断のための一要素に過ぎず、これだけで株式の購入を決断してしまうのは早計です。制度の魅力だけにとらわれず、企業の業績や将来性なども踏まえたうえで、慎重に判断しましょう。
 

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「お得に見える」けれど、本当に必要な食事かは別問題

金券ショップで優待券を買えば、たしかに1回あたり300円前後の節約になります。とはいえ、そもそもその注文が本当に必要だったのかは、また別の話です。
 
例えば、平日のお昼には「ひるまック ビッグマック セット」が680円で提供されています。パティは倍ではありませんし、ポテトはMサイズ、ドリンクも通常のものですが、それでも十分満足できるという人もいるでしょう。
 
ポテトを50円でLサイズに変更したとしても合計額は730円。これは、株主優待券を金券ショップで購入したときの価格よりも安くなります。
 
「せっかく優待券を使うのだから」とより高額なセットを注文すれば、お得度が大きくなるのは確かです。しかし、実際にはそこまでの内容を求めていなかった場合、それは「余計な支出」になってしまうかもしれません。
 
株主優待券のお得度は、「実際に選んだメニュー」との差額ではなく、「本来食べたかったもの」との差額で考えるべきでしょう。
 

「得だから使う」が、本当に自分に合っているとは限らない

マクドナルドの株主優待券は、使い方によっては1回で300円以上お得になることもあり、金券ショップで購入しても十分にメリットがあります。
 
さらに、頻繁に利用する人であれば、株主になって優待券を直接受け取ることで、年間1万8000円ほどのリターンが見込めます。ただし、株式には値下がりリスクや優待制度の廃止といった可能性があるため、慎重な判断が必要です。
 
そして何より、「本当にその食事が必要だったのか?」という視点も忘れてはいけません。お得さに引っ張られて不要な出費をしていないかを考え、自分にとっての「ちょうどいい選択」を意識することが大切です。
 
この考え方は、マクドナルドに限らず、ほかの株主優待や割引キャンペーン、ポイント制度などにも通じます。「得をすること」と「無駄な出費を防ぐこと」は、似ているようで違う視点です。
 
目先の割引に飛びつくのではなく、自分にとって必要な支出かどうかを見極める姿勢が、お金とうまく付き合っていくうえで欠かせません。
 

出典

日本マクドナルドホールディングス株式会社 株主優待・配当金
 
執筆者:浜崎遥翔
2級ファイナンシャル・プランニング技能士

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