更新日: 2019.01.11 その他資産運用

「資産運用、元が取れるまで続ける」は損な思考?そんな人でも始めやすい資産運用とは

執筆者 : 前田菜緒

「資産運用、元が取れるまで続ける」は損な思考?そんな人でも始めやすい資産運用とは
「お金を払ったのだから、いまさらやめるのはもったいない」。誰しもそんな場面に、一度は出合ったことがあるのではないでしょうか。

元が取れるまでは続ける。実はそのような考えは、損をする思考につながっているかもしれません。

どういうことでしょうか。具体的な例と対策について考えてみたいと思います。

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前田菜緒

Text:前田菜緒(まえだ なお)

FPオフィス And Asset 代表
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者
確定拠出年金相談ねっと認定FP、2019年FP協会広報スタッフ

保険代理店勤務を経て独立。資産運用と保険に強いファイナンシャル・プランナーとして、子育て世代向けに相談やセミナーを行っている。全国どこからでも受講可能なオンラインセミナーを毎月開催。自宅で学べる手軽さと講座内容のわかりやすさが好評。子どもが寝てからでも参加できるよう、セミナーや相談は夜も行っている。

https://www.andasset.net/

入学金がもったいない

例えば、大学受験生の子どもが滑り止めの私立大学に合格しました。第一志望の大学受験はこれからです。ところが、滑り止めの入学金の納付期限は第一志望大学の合否結果がわかる日より前です。
 
そこで、子どもと相談し、第一志望に受からなければ、合格した滑り止めの大学に行くという前提で、滑り止めの大学に入学金30万円を納めました。
 
残念ながら、子どもは第一志望の大学には合格しませんでした。ここで子どもは言います。「やっぱり第一志望の学校はあきらめきれない。どうしても行きたいから浪人する」と。
 
とはいえ、1年浪人したとしても来年合格できるとは限りませんし、滑り止めの学校に30万円を納めています。いまさらそんなことを言われても入学金がもったいない。そんな考えが頭をよぎります。
 
しかし、子どもの将来を思うなら、本当に行きたい学校に通わせることが最も本人を成長させる道でしょう。そうとはわかっていても、入学金30万円を捨てることに諦めがつきません。入学金を納めたために、子どもにとってベストな人生は何かを正常に判断できなくなっているのです。
 
行動経済学では、この入学金のようにすでに支出されて戻ってこないコストの事をサンクコスト(埋没費用)といいます。サンクコストは、「いまさらやめるのはもったいない」思考を引き起こし、意思決定を誤った方向に導いてしまう可能性があります。
 

正しい判断をするために

合理的な判断をするのであれば、サンクコストは無視し、もう戻ってこないものと割り切り、次のステップを考えることです。結局、その判断が明るい未来につながり、サンクコストは無駄ではなかったことになるのです。
 
これは株式投資においても同様です。10万円で購入した株が8万円まで値下がりしてしまいました。しかし、ここで売るのはもったいない、もう少し持ち続けて様子を見よう。
 
と様子を見ているうちに、どんどん損失が膨らみ5万円まで値下がりしてしまいました。このようなケースは株式投資において珍しいことではありません。
 
この場合、8万円まで値下がりした段階で売却することが損失を拡大させないためにも合理的な判断でした。しかし「ここでやめるのは、もったいない」と、もったいない思考が登場することにより、合理的な判断ができなくなりました。
 
株式投資に限らず、資産運用においては、合理的な判断が重要になります。しかし、頭では理解していても、感情が邪魔をするため、その判断はなかなか簡単にはくだせません。
 
では、合理的判断をせずに出来る資産運用方法はあるのでしょうか。
 

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積み立ては心理状況関係なし

それは積み立てです。
 
積み立ては機械的に毎月一定額を貯蓄する仕組みなので、そこに感情や心理状況は関係ありません。今年はつみたてNISAが始まった年です。
 
つみたてNISAは投資信託で積み立て投資をして、そこから得られる分配金や譲渡益が非課税になる制度。同じ積み立てを始めるなら、利益が非課税になるほうがよいですよね。しかも、つみたてNISAで投資できる投資信託は、金融庁が初心者向けに厳選した投資信託です。つまり、投資信託の優等生。
 
「今さらもったいない」は誰もが考えがちな思考です。ですから、その思考を排除し、投資の合理的判断が不用な積み立てという仕組みを利用して、つみたてNISAで資産を増やすことを考えてみませんか。
 
Text:前田 菜緒(まえだ なお)
1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP(R)認定者

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