生命保険料控除と地震保険料控除で税金はいくら減るの?

配信日: 2017.11.14 更新日: 2019.09.18

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生命保険料控除と地震保険料控除で税金はいくら減るの?
生命保険や地震保険に加入していると、所得控除により所得税や住民税の額を減らすことができます。

では、いくら位減るのでしょうか?例を挙げて計算してみました。
松浦建二

執筆者:松浦建二(まつうら けんじ)

CFP(R)認定者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士
1990年青山学院大学卒。大手住宅メーカーから外資系生命保険会社に転職し、個人の生命保険を活用したリスク対策や資産形成、相続対策、法人の税対策、事業保障対策等のコンサルティング営業を経験。2002年からファイナンシャルプランナーとして主に個人のライフプラン、生命保険設計、住宅購入総合サポート等の相談業務を行っている他、FPに関する講演や執筆等も行っている。青山学院大学非常勤講師。
http://www.ifp.cc/

生命保険料の控除額と税の軽減額

 
既出の記事「生命保険料控除で納税額を減らせる?!」
 
https://test.financial-field.com/insurance/2017/10/30/entry-5750 
に記載のように、生命保険料控除は「一般生命保険料」「介護医療保険料」「個人年金保険料」に分かれていて、所得税ではそれぞれ4万円、住民税ではそれぞれ2.8万円を上限に控除できます。
 
例として、下記保険に加入している場合の控除額を計算してみます。全て平成28年10月1日に新規加入した保険とします。
・ 一般生命保険料控除対象の終身保険 年間保険料90,000円(月々7,500円)
・ 介護医療保険料控除対象の医療保険 年間保険料30,000円(月々2,500円)
・ 個人年金保険料控除対象の年金保険 年間保険料120,000円(月々10,000円)
 
<所得税>
一般生命保険料控除額……40,000円(保険料が80,000円以上なので上限の40,000円)
介護医療保険料控除額……25,000円(30,000円×1/2+10,000円)
個人年金保険料控除額……40,000円(保険料が80,000円以上なので上限の40,000円)
生命保険料控除額の計……105,000円
 
<住民税>
一般生命保険料控除額……28,000円(保険料が56,000円以上なので上限の28,000円)
介護医療保険料控除額……21,000円(30,000円×1/2+6,000円)
個人年金保険料控除額……28,000円(保険料が56,000円以上なので上限の28,000円)
生命保険料控除額の計……70,000円(3つの計は77,000円だが控除上限は70,000円)
 
仮に所得税率も住民税率も10%だとすると、生命保険料控除の手続きをすることで、下記の額だけ税金を減らすことができます。
所得税10,500円(105,000円×10%)
住民税7,000円(70,000円×10%)
 

地震保険料の控除額と税の軽減額

 
『地震保険に加入している人は年末調整を忘れずに!』
 
https://test.financial-field.com/insurance/2017/11/11/entry-7227
に記載のように、地震保険料控除の額は、所得税では年間の支払保険料が5万円以下だと支払保険料の全額、5万円超だと一律5万円です。住民税では年間の支払保険料が5万円以下だと支払保険料の1/2、5万円超だと一律2.5万円です。
 
例として、下記保険に加入している場合の控除額を計算してみます。
 
地震保険料控除対象の地震保険に火災保険とともに平成28年10月1日新規加入したとします。
<地震保険 年間保険料40,000円>
・所得税
地震保険料控除額……40,000円(50,000円以下は支払保険料全額)
・住民税
地震保険料控除額……20,000円(50,000円以下は支払保険料×1/2)
 
仮に所得税率も住民税率も10%だとすると、地震保険料控除の手続きをすることで、下記の額だけ税金を減らすことができます。 
・所得税4,000円(40,000円×10%)
・住民税2,000円(20,000円×10%)
 
上記の例だと、生命保険料控除の手続きをすることで減る税金が17,500円、地震保険料控除の手続きをすることで減る税金が6,000円、合わせると23,500円減らせることになります。
 
生命保険料控除や地震保険料控除の手続きを面倒くさがってしない人もいますが、頑張って手続きをすれば、万単位で税金を減らすことも十分可能です。
 
控除できる保険契約がある人は、送られてきた控除証明書を使って確実に手続きをしましょう!
 
※税額の計算例は復興特別所得税や記載内容以外の要件等は考慮していません。住民税率は一律ですが、所得税率は給与所得等の額によって異なります。具体的な保険料控除額は加入している保険会社に、具体的な税額については税務署等に確認して下さい。
 
Text:松浦建二 CFP認定者、1級ファイナンシャル・プランニング技能士
http://www.ifp.cc/


 

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